私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

“天神之御子。不可生海原”と豊玉毘売は・・・

2019-03-13 08:31:13 | 日記
 火照命との諍いも終わり一段落した時に、又、新しい事件が起ります。それは、かって妻にして3年間も暮らしていた海神の女豊玉毘売が突然に尋ねて来たのです。

      “妾己妊身。今臨産時<アレ ハヤクヨリ ハラメルヲ イマニコウムベキ トキナリ>”

 と、更に

      “天神之御子。不可生海原”
      <アマツカミノミコヲ ウナハラニ ウミマツルベキニハアラズ>

 と言います。そこで、早速、海辺に鵜の羽を屋根に敷いて「産殿<ウブヤ>」を造ります。

 さて、話が昨日の火照命の話に戻るのですが、「赭を掌に塗り面に塗り」と有りましたが、この赭<ソホニ>というのは赤色ですが、この色は太古の昔から我が国では厄除けの力があると考えられて、死者を葬るためのお棺の中に敷きつめられたり、人の顔などに施す入れ墨などに使われたりしていたのだそうです。ということは、火遠理命はその体に赤色の入れ墨をして、敢て、弟の守り神の役目をしていたということになります。それが古事記に言う「守護人<マモリビト>」であり、日本書紀にある「俳優<ワザオギ>」です。ということは、その当時、この地上では火遠理尊が絶大なる権力を持つにいたったということです。