夜の街にネオンが点く頃、私はコンビニのバイトに入る。
風俗で働いている人や、スナックで働いている人がここのコンビニを利用する。
ヤクザなんて毎日来るし、ホストもやって来る。
私がコンビニのレジに立っていると、米米クラブの一員のような体格はごつくて、うっすらと化粧をしたおじさんが栄養剤を買っていった。またヤクザだろう。
黒いスーツに身を包んだホストもよく来る。
夜中なのにサングラスをかけて、m-floかよと思った。女を騙す為にあらゆる手を使っていた。
サンボマスターの様な太った男三人組もよく来る。缶コーヒーやお菓子についているフィギアが目当ての様だ。
オネェ系のナよっとした男も来る。
おかまも多い。
オジサンが女の格好をして、うっすらと髭を生やして、コーヒーを買って行ったのには、戸惑った。
その後は、太ったギャルのドラえもんが来た。パジャマで全身からかぶるやつだ。私は、驚くというよりもそれを通りこして笑っていた。ドラえもんのポケットから財布を取り出したのには、苦笑いをした。
次の日に、キティちゃんとオソロでコンビニに入って来たときは、メルヘンの世界かと思って、まさかミッキーマウスまでは来ないだろうなと呟いた。
夜の街。どうして私はこんな所にいるのだろう。
その後に短パンのジーンズをはいて、下着姿のような格好をした女の子が入ってきた。胸や尻が半分でていた。手には薄っすらと刻印が押してあった。
クラブに行って来た帰りだろうと思った。
コンタクトの洗浄液がどこにあるのか聞いてきたので、丁寧に教えたら喜んでいた。
私が気になったので聞いてみた。
「クラブかなんかの帰りですか?」
「この格好は普段着ですよ。」一時考えて彼女が笑って答えた。
「そうなんですか。」少しの会話だったが、私は興味を抱いた。けして胸や尻に目が言ったわけではない。帰った後、よほど服を着せようかなと思った。
私はダンサーと名づけた。
それから毎日ダンサーは来るようになった。
私がジュースのサービス券をあげたら「ありがとうございま~す。」と言ってウィンクをして帰った。
話しを聞くと本当にダンスをしているらしかった。
今日の格好はダぼっとしたジーンズに赤いフードつきトレーナーを頭からかぶっていた。いつもは長い茶色の髪を結んでいるのだけど、今日は見えなかった。
昔この人を見たことがある。
前世なのかもしれない。ダンサーと話すと私は懐かしい気持ちになった。
外を見ると小雨が降っている。
その中を赤いフードをかぶった彼女が今日も来た。
コンビニ内を一周して、アイスの所で立ち止まって選んでいた。ガリガリ君のアイスをレジに持ってきて呟いた。
「明日から遠いところへ行くんですよ。」私は、アイスをレジに通しながら驚いた。
「えっ。沖縄かどこかに行くの?」
「ニューヨークで、本格的にダンスを学ぼうかなと思ってます。」
「そうなんだ。」せっかく友達になれたのに、私の好きな子はみんな海外に旅立ってしまう。ショックで泣けてきた。
「また来ます。」
「応援しているよ。頑張って。」ガリガリ君のアイスを小さな袋に詰めて彼女の手に渡した。
「ありがとうございま~す。」彼女が赤いフードをかぶった。目と目が合い、沈黙が少しあった後、自動ドアを出て行った。雨の中赤いフードがとても目立っていた。
彼女が帰った後もずっと雨を見ていた。
人と別れる時には必ず雨が降るのはなぜだろう。
きっと私の分まで神様が泣いているに違いない。
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風俗で働いている人や、スナックで働いている人がここのコンビニを利用する。
ヤクザなんて毎日来るし、ホストもやって来る。
私がコンビニのレジに立っていると、米米クラブの一員のような体格はごつくて、うっすらと化粧をしたおじさんが栄養剤を買っていった。またヤクザだろう。
黒いスーツに身を包んだホストもよく来る。
夜中なのにサングラスをかけて、m-floかよと思った。女を騙す為にあらゆる手を使っていた。
サンボマスターの様な太った男三人組もよく来る。缶コーヒーやお菓子についているフィギアが目当ての様だ。
オネェ系のナよっとした男も来る。
おかまも多い。
オジサンが女の格好をして、うっすらと髭を生やして、コーヒーを買って行ったのには、戸惑った。
その後は、太ったギャルのドラえもんが来た。パジャマで全身からかぶるやつだ。私は、驚くというよりもそれを通りこして笑っていた。ドラえもんのポケットから財布を取り出したのには、苦笑いをした。
次の日に、キティちゃんとオソロでコンビニに入って来たときは、メルヘンの世界かと思って、まさかミッキーマウスまでは来ないだろうなと呟いた。
夜の街。どうして私はこんな所にいるのだろう。
その後に短パンのジーンズをはいて、下着姿のような格好をした女の子が入ってきた。胸や尻が半分でていた。手には薄っすらと刻印が押してあった。
クラブに行って来た帰りだろうと思った。
コンタクトの洗浄液がどこにあるのか聞いてきたので、丁寧に教えたら喜んでいた。
私が気になったので聞いてみた。
「クラブかなんかの帰りですか?」
「この格好は普段着ですよ。」一時考えて彼女が笑って答えた。
「そうなんですか。」少しの会話だったが、私は興味を抱いた。けして胸や尻に目が言ったわけではない。帰った後、よほど服を着せようかなと思った。
私はダンサーと名づけた。
それから毎日ダンサーは来るようになった。
私がジュースのサービス券をあげたら「ありがとうございま~す。」と言ってウィンクをして帰った。
話しを聞くと本当にダンスをしているらしかった。
今日の格好はダぼっとしたジーンズに赤いフードつきトレーナーを頭からかぶっていた。いつもは長い茶色の髪を結んでいるのだけど、今日は見えなかった。
昔この人を見たことがある。
前世なのかもしれない。ダンサーと話すと私は懐かしい気持ちになった。
外を見ると小雨が降っている。
その中を赤いフードをかぶった彼女が今日も来た。
コンビニ内を一周して、アイスの所で立ち止まって選んでいた。ガリガリ君のアイスをレジに持ってきて呟いた。
「明日から遠いところへ行くんですよ。」私は、アイスをレジに通しながら驚いた。
「えっ。沖縄かどこかに行くの?」
「ニューヨークで、本格的にダンスを学ぼうかなと思ってます。」
「そうなんだ。」せっかく友達になれたのに、私の好きな子はみんな海外に旅立ってしまう。ショックで泣けてきた。
「また来ます。」
「応援しているよ。頑張って。」ガリガリ君のアイスを小さな袋に詰めて彼女の手に渡した。
「ありがとうございま~す。」彼女が赤いフードをかぶった。目と目が合い、沈黙が少しあった後、自動ドアを出て行った。雨の中赤いフードがとても目立っていた。
彼女が帰った後もずっと雨を見ていた。
人と別れる時には必ず雨が降るのはなぜだろう。
きっと私の分まで神様が泣いているに違いない。
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