神奈川県の自動車部品メーカーが中国の同業の参加に。
国内の大手企業への買収が棚上げ、中国企業に買収される。
神奈川県の秦野市にある自動車部品メーカー「日興電機工業」が、今年2月に中国の「寧波龍昇」の傘下になったとのこと。同社は、1933年創業でいすゞ自動車系列で商用車向け電装品などを手がけ、かっては東証2部の上場企業だったそうだ。
ところが、事業多角化の失敗などから99年に会社更生法の適用を申請し、大株主になったのが、大和証券PIと米の著名投資家だったそうだ。05年には会社更生法の手続きも完了し、コマツなどへの建設機械用部品の売り上げも好調で、07年度は売上げ高75億円と順調に回復してきたために、大和PIらは保有株売却の検討を始めた。一時は、国内の大手企業4社が買収を検討したそうだが、08年のリーマンショックで棚上げとなり、そこで、買収に身を興味を示してきた中国の寧波の傘下に入ったとのこと。
理由は、中国側が日興電機の独立性を尊重し、経営体制や従業員の処遇を当面維持するとの方針を踏まえ、草野社長が長期的には中国資本の傘下も悪くはないとの判断だったそうだ。寧波側は、日興電機をグループの重要な研究開発拠点として位置づけているとのことで、今後中国側から人材の受け入れも進めるとのこと。
この中国企業による日興電機M&Aのケースが成功するのか、今後の実験台として注目されているのは間違いない。
今、報道されているように中国の元相場が弾力化され元高傾向が続くと、中国企業による日本企業の買収が加速するのではとの話も現実味を帯びてきて、本当にこの傾向が加速するかもしれない不気味な感じもしています。
かごしま企業家交流協会
http:// www.kagoshima-kigyouka.com/
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