昨日の「しんぶん赤旗」で、米軍が行った東日本大震災の救援活動「トモダチ作戦」の本当の姿について石川厳氏(元朝日新聞編集委員)が解説されています。当時からまあ米軍が普通の友情感覚で救援活動を行うとは考えられませんでしたが、この記事を読むとその目的がすんなりと納得できました。
「トモダチ作戦」とは「太平洋有事519作戦」という軍事作戦だったのですね。米太平洋軍の第519司令部が行う作戦で、地域の突然の有事や災害に備える狙いで有事版と災害版があり、今回は災害版の作戦展開で、有事版とは爆弾を落としたり、鉄砲を撃ったりしなかったことが違っていただけだそうです。
地震・津波発生後すぐに横田米軍基地に司令部を設置、米韓軍事演習に向かう予定だった空母を三陸沖に移動、空からは偵察飛行を行い、津波被害に遭った仙台空港を民間空港奪取もどきに特殊部隊が離発着可能にし、気仙沼・大島救援には東南アジアから急行した沖縄の海兵隊が揚陸作戦演習を目的に実施するなど、よく見れば確かに軍事作戦そのものでした。
「救援活動」という名の「軍事作戦」が展開されていたのですね。日本政府がこのことを認識していたのかどうかは知りませんが、被災者・国民の思いとは裏腹なことが展開されていたということで、軍隊の恐ろしさを感じます。
そしてこういうことは、米軍にとってはアフガンやイラクに侵攻した感覚と同じようなものかも知れないと思いましたね。