MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.033 「デッド・サイレンス」(2007年 米 89分 シネスコ)

2008-04-07 00:08:02 | 2008年劇場鑑賞
監督 ジェームズ・ワン
出演 ライアン・クワンテン
    アンバー・ヴァレッタ
    ドニー・ウォールバーグ



人形をテーマにした作品となると代表的な所では 「チャイルドプレイ」や「パペットマスター」や「ドールズ」などありますが、この映画は腹話術をテーマにしたサイコホラー?のような印象での鑑賞です。
しかし監督が「SAW」のジェームス・ワンて事で期待をしてしまいます。
レンタル店で蔓延る“似非ソリッドスリラー”に引導を渡すべく元祖に頑張って欲しいところです。

(あらすじ)

ジェイミー(ライアン・クワンテン)とリサ(ローラ・リーガン)夫婦の元に差出人不明の小包が届く。
開けてみると、そこには腹話術人形が入っていた。
人形を部屋の片隅に置き、ひとりで外出したジェイミー。
その間、部屋に残った妻は舌を抜かれ死亡していた。
ジェイミーは腹話術人形と妻の死につながりがあると直感するが・・・



昔アンソニー・ホプキンス主演の「マジック」と言う映画がありましたが、この作品も腹話術の人形が冒頭から登場し、不気味な存在感を見せつけてくれます。
サイコサスペンスのような映画だと思ってたら最初の殺人シーンでいかにも人間離れした殺し方に、これは予想とは違った映画のような予感・・・この作品はサイコサスペンスと言うよりオカルト的な要素を持ったスプラッターホラーと言う感じでもあり、主人公が謎を探っていく展開はミステリー映画を思わします。

そして何より不気味なのが全編通して出てくる人形の存在。様々な人形が出てくるが、過去に纏わる怨念話しと絡めて実に効果的です。
特に無数の人形がショットガンで粉々に砕かれるのはビンセント・プライズが主演した怪奇ホラー「肉の蝋人形」の火災シーンを連想します(蝋人形がドロドロに溶ける場面はスプラッター以上に気持ち悪かったな)
粉々に砕けた人形の顔がこれまた恨めしげに不気味なんですね~
また死体を人形にしてしまうなんてどことなくやはり「肉の蝋人形」を連想してしまうな~



そんな雰囲気の中で描かれる不可解な殺人事件の真相は・・・ここでは書けませんが さすが「SAW」を生み出したコンビだけあってゾッとさせる仕掛けを用意してくれます。
でも忌まわしい過去の因縁話や廃墟となった古い劇場、広い屋敷に住む若い妻と高齢で車椅子の夫・・・そんなシュチュエーションは「SAW」シリーズのソリッドスリラーというよりゴシックな雰囲気な怪奇映画って感じです



☆☆☆☆ 2008.4.3(木) 敷島シネポップ2 19:30 J-5