原寮の14年振りの新作
2018年の国内1位、半値以下になるのを待ってずにて、ブックオフで購入した。
30年も前に「私が殺した少女」を読んだ。あの犯人は少女の未来を悲観した両親だったかな➰ー。夢中になって読んだ記憶がある。ギラギラした僕は枯れたが、沢崎はどうだろうか?
そもそも、私立探偵と言う仕事が、今日の日本でも生業となりうるのか? そんな事を考えたら900円もの大金を出すべきではないだろう。
アメリカの探偵は個人プレーのハードボイルド、イギリスの探偵は警察と強調した名推理、そして、日本の探偵は、大泉洋かショーケン×水谷豊の軽薄路線が人気だが、沢崎はかなり異質だ。
主人公の知人の暴力団幹部に介護の話をさせたりして、歳を重ねた読者に時代と空間を共感させる工夫もあれば、
俺たちにはゴミ箱が似合う~なんてオヤジ自虐ギャグを言わせたり➰ー
日本版ハードボイルドが堅苦しくならない工夫がある。
中野五中卒業の僕には、物語のテリトリーは都内でも数少ない土地勘のある場所でもある。
いずれにしろ、楽しく一気読みでした。