月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

ハネナガウンカの仲間

2021-09-28 16:32:12 | 動物
シイタケ工場の近くで、見馴れない形のコバエが目に入った。何だこりゃ?

虫に関して多少は詳しいつもりでいた自分にもまるで見当がつかない。ハネが妙に長くて、しっぽが短いし、お尻に1対の突起がついている。目が白くて、口もおかしな形だ。

とりあえず写真を撮ってあとで調べてみた。小さな虫だが形が特徴的なので、すぐに正体がわかる。ハネナガウンカという昆虫の仲間らしい。ウンカといえば、「たくさん」を形容する「雲霞のごとく」という言い回しで有名な虫だ。特に稲の害虫としてワラワラと湧いてくるのは農民にとって脅威だったことだろう。

ただ、これは私の知るウンカとも形がずいぶん違う。

さらに調べたら面白いことがわかった。どうやらハネナガウンカの仲間の幼虫は、キノコを食べて育つものが多いらしい。だとしたら、シイタケ工場の近くにいたのも合点がいく。

問題は種類がわからないこと。ハネナガウンカは国内に17種類いるらしいが、ネットで調べる限り、これに該当するものが見当たらない。ひょっとしてかなり珍しい種類なのか??

ハネナガウンカの中では一番メジャーな種類のアカハネナガウンカに形だけはそっくりだから、色素欠乏の白色個体かな・・・?そんなことないか。

おおきんかめむし

2021-07-10 22:05:24 | 動物
おおおお!これは!!
大変にびうてぃふるな虫を相方が発見!!

これは長年にわたり一度見てみたいなーと思ってきたキンカメムシだ!!

カメムシと言えば、とりあえず臭い虫、という評価しか思い浮かばないけど、実はとても多様な姿かたちをしていて生き方も様々。極端な例をあげればタガメやアメンボだってカメムシの仲間だ。

そんなカメムシの中でも、際立った美しさを放ち注目を集めるのがキンカメムシの仲間。
その艶やかな色彩はもちろん、まるでブローチのような光沢や造形も、ちょっとカメムシとは思えないゴージャスないでたちだ。

基本的に南国の虫で、本州のここいらではほとんどの種類を見ることができないけれども、中には姿を見せてくれるものがある。その1つがこのオオキンカメムシだ。


わりと鈍くさかったので捕獲して撮影会。すまんのう。気温が上がらないと素早く動けないらしい。
サイズはカメムシとしては巨大。厚みも普通の3倍くらいある。すごいボリュームで装甲も分厚く、コガネムシにだって負けなさそうだ。オレンジと黒のカラーリングは「私は不味いよ!危ないよ!」という典型的な警告色。いくらなんでも目立ちすぎて見てる方は心配になるが、これくらい過剰に主張しないと厳しい自然界は生き残れんのかもしれない。

キンカメムシは臭くないだろうとタカをくくっていじくり回してたら、キンカメも立派に臭かった(笑)


お腹側もまたどぎつい警告色。よく見ると青や緑のキラキラも見えて、宝飾品のようだ。

こうらなめくじ

2021-06-25 10:01:06 | 動物
キノコ大好きナメクジさん。カタツムリがどちらかと言えば好意的に受け止められているのに対し、殻がないというだけで不快害虫扱いという理不尽。

私のキノコ仲間からは、その偏愛レベルと言ってもいいほどのキノコ嗜好と菌食家としてのキャリアに敬意を表し「ナメ先輩」と呼びならわされている。

もっとも、「先輩」が食べているキノコの種類によっては、少なからず憎悪と殺意もこめられることになるのだが(笑)

ちなみにナメクジにも種類がたくさんあって、この写真のものは、背中の皮膚の下に殻があるタイプのコウラナメクジの仲間だと思われる。下のキノコの種類は。。。わからん(^_^;)

あまがえる

2019-07-28 20:54:07 | 動物
アマガエルとツノマタタケのデュエット。

私の職場は田んぼに囲まれているので、周囲にアマガエルがたくさん棲んでいる。
外に放置してあった木製パレットからツノマタタケが元気に発生していたので、コラボ写真を狙ってみた。うーん、けっこう難しいなぁ。


いつも思うんだけど、カエルっていつも圧倒的に鳥の獲物になっているよな。鳥だけじゃなくて、ヘビとか水生昆虫とか哺乳類とかも。
装甲とかトゲとか毒(ヒキガエルを除く)とかを持たず無防備なのに、微妙にノロい(ヒトでも簡単に捕まえられる)ので、そりゃ格好の餌食だ。
でも、たくさんいるから誰かしら生き残るってことなんだろう。

一方で、人海戦術(蛙海戦術か?)により、これまた圧倒的な量の小型昆虫を捕まえている。

たくさん捕まえて、たくさん育ち、たくさん食われることで生態系の循環を担っているカエルは、日本では欠くことのできないプレーヤーだと思う。









じょうかいぼん

2018-05-10 22:23:03 | 動物
一見カミキリムシ風だがカミキリムシではない。その名はジョウカイボン。春の終わりから初夏にかけて、やたらよく見かけるヘンな名前の昆虫。

雑食性の虫で、以前キノコを食べるのも見たことがある。ほとんどの昆虫が偏食ななかで、動物食・植物食・菌食、オールOKってのは、かなり珍しい。

春菊の花にやたら集まってくるのは、花に寄って来る虫を狙ってるのか、それとも花粉狙いかな?


じゅうさんほしてんとう

2018-04-16 23:39:26 | 動物
おやっ?

畑に今まで見たことのないテントウムシがいる。

ナナホシテントウよりは二回りほど小さく、胴体がやけに細長いが、テントウムシっぽい模様と面構えだから、やっぱりテントウムシだろう。

調べてみたら、どうやらジュウサンホシテントウのようだ。数えると確かに星が13個あるもんなー。

ヨシの生えるような水辺や湿地にしか生息しない、どちらかと言えば珍しい部類のテントウムシらしい。おかしいな?あんまりそういう場所じゃないんだけど。

たくさん姿が見られたジュウサンホシ、ある日を境にみんなどこかに消えてしまった。好みのエサを探しに飛んで行ったのかもしらん。


ちなみに日本のテントウムシにはフタホシ、ヨツボシ、ナナホシ、ヤホシ、ココノホシ、トホシ、11、12、13、14、15、ちょっととんで19、さらにとんで28ホシまでがいるらしい。

いっぱい種類があるんだなあ。

キアゲハの幼虫

2017-05-29 21:09:14 | 動物
イモムシ嫌いな人はゴメンナサイねー。キアゲハの幼虫。休耕田のセリをムシャムシャ食べていた。

イモムシって嫌われるだけの存在かと思ってたら、そうでもないみたいで、文一総合出版から出ている『イモムシハンドブック』はすでに三巻まで出ているし、エリック・カールの絵本『はらぺこあおむし』も、老若を問わず不動の人気だ。

たしかに上から見下ろしてるとイモムシってただの虫にしか見えないけど、こうやって顔の正面から表情をとらえてみると、ムム、なかなかかわいいではないか。あしを器用に使って葉っぱをつかんでるとことか、ちょっと人間ぽく見えて。
ここには大小を取り混ぜて十匹ほどがたたずんでいた。セリはそんなにたくさん生えてなかったので、「食料足りるかなぁ」と心配してたんだけど……

数日後に見たら、イモムシの数は半分以下の4匹に。いないってことはもう……自然界ってそういうものなんだなぁ。



しょうりょうばった

2016-08-11 01:03:04 | 動物
ショウリョウバッタ(の幼虫)。

細長い姿かたちを精霊流しの精霊船に見立ててつけられた名前なんだとか。オスは飛ぶときにキチキチ鳴くからキチキチバッタとも呼ぶ。

原っぱにたくさんいて、しかも捕まえやすかったので、ダンゴムシとともに私が子どものころのいいオモチャだった。

足ちぎられたバッタさん、ゴメンナサイ。

はらぐろおおてんとう

2016-05-10 01:42:44 | 動物
クワの木の下でキツネノヤリ&ワンを探しているときに見つけたハラグロオオテントウ。かなり大きくて、カメノコテントウ・オオテントウと並び「日本三大大型テントウムシ」と呼ぶ人もいるらしい。くしくもこの日、そのうちの2種類を同時に見ることができたのだった。クワキジラミという虫を専門的に食べるので、クワの木の近くにしか見られないそうな。

二匹くっついてどこまでも歩いていく。仲の良いことで。

かめのこてんとう

2016-05-01 22:55:42 | 動物
近所の河川敷を歩いていたら、ヤナギの木の枝に大きな甲虫の影が。

日本最大クラスのテントウムシ、カメノコテントウだ。初めて見る!

昆虫は偏食家が多いけど、カメノコテントウも例にもれず、クルミハムシやドロノキハムシの幼虫を食べる専業だそうな。

珍しいテントウムシなのかと思ってたんだけど、そうでもないらしい。クルミやドロノキは水辺や川沿いに多いから、必然的にカメノコテントウもそういうところに多く、そこを歩かないと出会わない、ってことみたい。このへんクルミもドロノキも少ないしね。

テントウムシはすばしっこくて撮るのが大変(^-^;

にほんひきがえる

2015-09-05 21:22:55 | 動物
雨上がりの雑木林。キノコポイントに向かおうと細いけもの道を下っていくと、足もとに茶色いカタマリがあるような気配が。

うぉっ、ヒキガエル!あやうく踏みそうになった。しかし当のカエルは澄ましたもの。微動だにしない。

動かないのをいいことに接近してパシャパシャ撮りまくっていたが、何かが近くのせせらぎにポチャッと落ちる音がした。

?? 

あっ!レンズ!

閉じ忘れたバッグから一眼のレンズが転がり出してしまったらしい。レンズとはいっても中身は精密電気機械。それが水の中にっ!!

拾い上げてみると、しっかり水の中に入って中まで浸水してるような有り様。うーむ。そこはそれ、慌ててもはじまらん。とりあえず別のアングルでもう一枚撮っておくか。



ちなみにヒキガエルには東日本に住むアズマヒキガエルと西日本に住むニホンヒキガエルがいて、三重県はちょうどその2種の境界線上に位置する。見た目はほとんど同じで、鼓膜の大きさが違うだけ。これはたぶんニホンヒキガエル……だと思う。