イモムシ嫌いな人はゴメンナサイねー。キアゲハの幼虫。休耕田のセリをムシャムシャ食べていた。
イモムシって嫌われるだけの存在かと思ってたら、そうでもないみたいで、文一総合出版から出ている『イモムシハンドブック』はすでに三巻まで出ているし、エリック・カールの絵本『はらぺこあおむし』も、老若を問わず不動の人気だ。
たしかに上から見下ろしてるとイモムシってただの虫にしか見えないけど、こうやって顔の正面から表情をとらえてみると、ムム、なかなかかわいいではないか。あしを器用に使って葉っぱをつかんでるとことか、ちょっと人間ぽく見えて。
ここには大小を取り混ぜて十匹ほどがたたずんでいた。セリはそんなにたくさん生えてなかったので、「食料足りるかなぁ」と心配してたんだけど……
数日後に見たら、イモムシの数は半分以下の4匹に。いないってことはもう……自然界ってそういうものなんだなぁ。
イモムシって嫌われるだけの存在かと思ってたら、そうでもないみたいで、文一総合出版から出ている『イモムシハンドブック』はすでに三巻まで出ているし、エリック・カールの絵本『はらぺこあおむし』も、老若を問わず不動の人気だ。
たしかに上から見下ろしてるとイモムシってただの虫にしか見えないけど、こうやって顔の正面から表情をとらえてみると、ムム、なかなかかわいいではないか。あしを器用に使って葉っぱをつかんでるとことか、ちょっと人間ぽく見えて。
ここには大小を取り混ぜて十匹ほどがたたずんでいた。セリはそんなにたくさん生えてなかったので、「食料足りるかなぁ」と心配してたんだけど……
数日後に見たら、イモムシの数は半分以下の4匹に。いないってことはもう……自然界ってそういうものなんだなぁ。
ちょっとだけ雨が降った。今なら探せばなにかキノコが生えてるはず!
と思い、仕事の昼休みに探しに出かける。
でも1時間しかない昼休み、ご飯に15分はかかるとして、移動が片道10分。12時ちょうどに出られるわけじゃなし、始業までの余裕も見なきゃならんから……実質15分くらいしかないじゃないか!
探すだけで時間が無くなりそうだ。しょうがねぇ、ヤマ勘で探すしかない!この辺だぁ!
あった!奇跡!!しかもまあまあ大物、フサヒメホウキタケだ。ラッキー!
針葉樹の枯れ木に生えるキノコ。ホウキタケの仲間、と言いたいが、そもそも木から生えてることからホウキタケの仲間とは言いがたい。それを裏付けるように近年の研究で判明した新分類ではホウキタケ類が属するラッパタケ目とは異なるグループに属するようだ。で、何に属するかっていうと……なんと、ベニタケ目らしい。
まったく似ても似つかん。なんかの間違いじゃあるまいなぁ(-_-;)
と思い、仕事の昼休みに探しに出かける。
でも1時間しかない昼休み、ご飯に15分はかかるとして、移動が片道10分。12時ちょうどに出られるわけじゃなし、始業までの余裕も見なきゃならんから……実質15分くらいしかないじゃないか!
探すだけで時間が無くなりそうだ。しょうがねぇ、ヤマ勘で探すしかない!この辺だぁ!
あった!奇跡!!しかもまあまあ大物、フサヒメホウキタケだ。ラッキー!
針葉樹の枯れ木に生えるキノコ。ホウキタケの仲間、と言いたいが、そもそも木から生えてることからホウキタケの仲間とは言いがたい。それを裏付けるように近年の研究で判明した新分類ではホウキタケ類が属するラッパタケ目とは異なるグループに属するようだ。で、何に属するかっていうと……なんと、ベニタケ目らしい。
まったく似ても似つかん。なんかの間違いじゃあるまいなぁ(-_-;)
図鑑もふくめ、キノコ本の紹介をたくさん紹介してきたけど、「どんな図鑑がおススメ?」みたいな文章は書いたことがなかったな。
ちょっとまとめてみたぞ。
私もすべての図鑑を網羅しているわけではない(特にローカル図鑑)ので異論はあるかも。あったら教えて。
空母クラス たくさんの掲載種、細部にわたる情報、分からないキノコだって調べられる。ただし大きくて持ち運び不能。自宅にどっしり構えて使用するタイプ。
『日本のきのこ』(山と渓谷社) 中~上級者 観察/鑑賞向け
数あるキノコ写真図鑑の筆頭。美しい写真図鑑でありながら、たくさんの掲載種(約1000種)を誇り、質実を兼ね備える欲張りな一冊。空母クラスの中ではいちばんとっつきやすい。
それでも掲載種数が多いので、使いこなすためにはある程度の知識が必要。大型図鑑には珍しく、食毒にも詳しい。
旧版と増補改訂版があり、改訂版では刷新された新分類に対応しているが、値段は旧版の倍近い。掲載種はわずかな追加をのぞけばほぼ同じなので、学術的な分類とかを気にしない人は旧版の中古品を使うのも一手かも。
無理して持ち運び続けると本が崩壊するという弱点がある。
『原色日本新菌類図鑑Ⅰ・Ⅱ』(保育社) 上級者 観察向け
きのこ図鑑の古典、もはや原点といっていい存在。
いかにも図鑑然とした古めかしい装丁はとっつきにくいが、内容はやはり王道、それだけのものはある。『日本のきのこ』で物足りない向きには必携だろう。
イラスト図鑑は写真図鑑にはない使いやすさがあるし、なによりスケッチそのものが美しい。
情報はかなり古いが、簡単な検索表もついており、専門的な内容に関しては『日本のきのこ』とは比べ物にならないくらい上。ただし、利用にはある程度の知識と経験とモチベーション(←重要)が前提。
ハラタケ系の第一巻とイグチ・ベニタケ、サルノコシカケその他もろもろの第二巻がある。現在オンデマンド版が再販されてるけど、13000円×2。高い!!
『北陸のきのこ図鑑』(橋本確文堂) 上級者 観察向け
掲載種数1403、オバケ級のローカルきのこ図鑑。そのスケールゆえに、北陸在住ならずとも利用可能という恐るべき性能を持つ。
掲載種数、情報量をとっても前述の2図鑑に引けを取らず、自前のイラスト図版を含め、オリジナリティが高い(独自にデータを収集)点でも価値が高い。
亜高山帯で観察されたものをはじめ、未知種が大量に収録されているのもポイント高いが、調べにくい要因にもなっている。活用にはかなり高度なキノコリテラシーが必要。
旧版とそれに修正のはいった新版、それに追加される形で発行された追補版が存在する。追補版は予備資料って感じなので、なくても問題ない。
戦艦クラス 空母クラスにおよばないものの、多くの掲載種と豊富な情報量を持ち、かろうじて携帯可能な大きさの図鑑。なぜかこのクラスの図鑑はほとんどない。
『きのこ図鑑』(家の光協会)中級者 観察向け
発刊前は『日本のきのこ』のあとを継ぐ図鑑として大いに期待されたが、結果はスケールダウン、一部きのこフリーク筋の失望を招いたと言われる。しかし、今に至ってこのサイズは唯一無二の貴重な図鑑になった。
作りは省スペースの実用重視。小さいながら特徴をとらえた写真に、目立った特徴を箇条書きにしてまとめてあるのが素晴らしい。専門性はやや高めだが信頼度も高い。
そしてひそかに表紙はビニールの防水仕様なのが高ポイント!野外で携帯するには微妙にデカすぎるんだけどな(^-^;
巡洋艦クラス キノコ図鑑の中堅どころ。携帯が可能で「フィールド図鑑」と呼ばれるものは多くがここに属する。用途に応じたさまざまな種類がある。
『山渓フィールドブックス きのこ』(山と渓谷社) 上級者 観察向け
フィールド図鑑の古典にして傑作。ハンディサイズにもかかわらず空母クラスにも匹敵しようかという掲載種数(1155種)を誇る。
冬虫夏草や植物寄生菌、粘菌など、特殊な種類も多数カバーしているのが大きな特徴。観察屋さんが使いやすいように特化している。
新装版が出ているが、旧版と内容は大差がない。むしろ防水ビニール仕様の表紙を持ち、耐久性にすぐれる旧版のほうがいいかも。
『くらべてわかるきのこ 原寸大』(山と渓谷社) 初級~中級者 観察/鑑賞/きのこ狩り向け
国内屈指のキノコ撮影家・大作氏の白バック写真による最新図鑑。
美しい写真・さらに白抜き写真が省スペースなのを生かしたコンパクトな説明・すっきりとしたデザイン性で実用性と美しさを両立。
掲載種数も堂々の400種オーバーでなおかつ原寸大という欲張った構成は、数ある写真図鑑のなかでもずば抜けている。
あらゆる用途に使えるオールラウンダー。
『よくわかるきのこ大図鑑』(永岡書店) 初級者 観察/きのこ狩り向け
きわめてスタンダードな写真図鑑。本のサイズは大きいが、内容は簡素で初心者向け。掲載種数約300も初心者にはほどよい。
写真点数が多いのと写真サイズが大きいのは、大型図鑑ならでは。
持ち運びには向かないが、値段が安くコストパフォーマンスにすぐれる。
駆逐艦クラス 小さくまとまっていて携帯性を重視、手のひらにおさまる程度のサイズ。いわゆるコンパクト図鑑。
『ポケット図鑑 日本のキノコ262』(文一総合出版) 初級~中級者 観察/きのこ狩り向け
コンパクト図鑑としては頭一つ抜けた存在。
写真が美しく、さらにひとつの種類に複数枚の写真を使うのは従来の小型図鑑になかった優れた特徴。
注目が高いと思われる主要キノコにスペースを多めに割き、注目の低い、たとえばサルノコシカケ系のキノコは始めから掲載しないなど、メリハリの利いたセレクトもいい。
解説がこまかく、初級者はもちろん中級者まで利用可能。正直、コンパクト図鑑はこれさえ持っていれば他はいらないとすら思う。
(なお「ポケット図鑑」と銘打たれているが、ポケットに入れるには分厚すぎるので、ここではコンパクト図鑑として扱う)
ローカル図艦
日本各地から出版されるローカルきのこ図鑑。都道府県名を架したものだけでも北海道青森秋田岩手宮城栃木群馬新潟東京山梨長野静岡福井京都兵庫岡山広島愛媛徳島熊本宮崎、とあり、もはやキノコ図鑑の一大ジャンルともいえる規模だ。今や『北陸のきのこ図鑑』というモンスターさえ生み出している。数が多すぎて、正直なところ、私も半数ほどしか把握していないけれど、特に近年発行されたものは質の高いものが多い。
中でも『北海道きのこ図鑑』および『北海道のキノコ』はいずれも約800種と、ずば抜けた掲載種数を持ち、また『東北きのこ図鑑』は477種というスケールに加え、クオリティも高い。
『兵庫のキノコ』は、実用度には劣るものの写真がきれいで文章にも親しみやすさがあり、西日本のキノコ初心者におススメ。
特殊艦 特定の利用に特化した図鑑。キノコの種類を限定したもの、ある用途に特化したものなど、さまざまな種類がある。
毒キノコ専
『日本の毒きのこ』(学研) 上級者 観察向け
毒キノコに特化したフィールド図鑑。説明が異常に専門的で、解説の内容の濃さだけなら空母なみ。初心者はまったく読みこなせない。
ただ、その専門性と信頼度の高さゆえに、キノコフリーク筋からの支持は厚い。
増補改訂版が出ているが、装丁がダサくなったのは残念無念。
きのこ狩り専
『詳細図鑑 きのこの見分け方』(講談社) 初級~中級者 きのこ狩り向け
きのこ狩りにはたくさんの種類数の掲載は無用、厳選した種類のみにしぼった方が実用的になる。本書はきのこ狩りに特化したフィールド図鑑。
おいしいキノコ66種に絞り、それらの解説に紙面を割く。いろんな角度・いろんな状態のキノコ写真を多数掲載しているのが心強い。
極小艦
『持ち歩き図鑑 おいしいきのこ 毒きのこ』(主婦の友社) 初級~中級者 観察/鑑賞/きのこ狩り向け
極小!ポケットに入るサイズという意味で、真の「ポケット図鑑」。
大作氏の美麗な白バック写真の省スペース性を最大限に生かして、掲載種数はハンディ図鑑もビックリの275種!ちいさなボディの中はキノコ情報でぎうぎうだ。
ちなみに、内容的には同社の『おいしいきのこ毒きのこ』の縮小版。あしからず。
粘菌専
『日本変形菌類図鑑』(平凡社)
正確に言うと菌類じゃないんだけど、特定の種類に特化した図鑑を代表して紹介。こういう図鑑はコアなファンの手によるものが多いので、概して質が高い。
解説のほか、写真もすばらしく、粘菌愛があふれる一冊。
他に冬虫夏草図鑑、地下生菌図鑑などがあり、いずれも素晴らしい。
鑑賞専
『キノコの世界』(朝日新聞社) 実用不可 観賞向け
インテリア向けの大型本。図鑑の体裁を持っているが、事実上のキノコ写真集。キノコ写真の草分けといえる井沢氏の手による、見開き2ページぶち抜きの大写真は破壊力抜群。粘菌も有り。
『きのこの絵本』(ハッピーオウル社) 子ども~初心者 鑑賞向け
キノコ画家・小林路子さんによるキノコ絵本。丁寧に描かれた水彩画には動物のイラストも添えらえれ、メルヘンチックでかわいい雰囲気だが、体裁はキノコ図鑑そのもの。
ちょっとまとめてみたぞ。
私もすべての図鑑を網羅しているわけではない(特にローカル図鑑)ので異論はあるかも。あったら教えて。
空母クラス たくさんの掲載種、細部にわたる情報、分からないキノコだって調べられる。ただし大きくて持ち運び不能。自宅にどっしり構えて使用するタイプ。
『日本のきのこ』(山と渓谷社) 中~上級者 観察/鑑賞向け
数あるキノコ写真図鑑の筆頭。美しい写真図鑑でありながら、たくさんの掲載種(約1000種)を誇り、質実を兼ね備える欲張りな一冊。空母クラスの中ではいちばんとっつきやすい。
それでも掲載種数が多いので、使いこなすためにはある程度の知識が必要。大型図鑑には珍しく、食毒にも詳しい。
旧版と増補改訂版があり、改訂版では刷新された新分類に対応しているが、値段は旧版の倍近い。掲載種はわずかな追加をのぞけばほぼ同じなので、学術的な分類とかを気にしない人は旧版の中古品を使うのも一手かも。
無理して持ち運び続けると本が崩壊するという弱点がある。
『原色日本新菌類図鑑Ⅰ・Ⅱ』(保育社) 上級者 観察向け
きのこ図鑑の古典、もはや原点といっていい存在。
いかにも図鑑然とした古めかしい装丁はとっつきにくいが、内容はやはり王道、それだけのものはある。『日本のきのこ』で物足りない向きには必携だろう。
イラスト図鑑は写真図鑑にはない使いやすさがあるし、なによりスケッチそのものが美しい。
情報はかなり古いが、簡単な検索表もついており、専門的な内容に関しては『日本のきのこ』とは比べ物にならないくらい上。ただし、利用にはある程度の知識と経験とモチベーション(←重要)が前提。
ハラタケ系の第一巻とイグチ・ベニタケ、サルノコシカケその他もろもろの第二巻がある。現在オンデマンド版が再販されてるけど、13000円×2。高い!!
『北陸のきのこ図鑑』(橋本確文堂) 上級者 観察向け
掲載種数1403、オバケ級のローカルきのこ図鑑。そのスケールゆえに、北陸在住ならずとも利用可能という恐るべき性能を持つ。
掲載種数、情報量をとっても前述の2図鑑に引けを取らず、自前のイラスト図版を含め、オリジナリティが高い(独自にデータを収集)点でも価値が高い。
亜高山帯で観察されたものをはじめ、未知種が大量に収録されているのもポイント高いが、調べにくい要因にもなっている。活用にはかなり高度なキノコリテラシーが必要。
旧版とそれに修正のはいった新版、それに追加される形で発行された追補版が存在する。追補版は予備資料って感じなので、なくても問題ない。
戦艦クラス 空母クラスにおよばないものの、多くの掲載種と豊富な情報量を持ち、かろうじて携帯可能な大きさの図鑑。なぜかこのクラスの図鑑はほとんどない。
『きのこ図鑑』(家の光協会)中級者 観察向け
発刊前は『日本のきのこ』のあとを継ぐ図鑑として大いに期待されたが、結果はスケールダウン、一部きのこフリーク筋の失望を招いたと言われる。しかし、今に至ってこのサイズは唯一無二の貴重な図鑑になった。
作りは省スペースの実用重視。小さいながら特徴をとらえた写真に、目立った特徴を箇条書きにしてまとめてあるのが素晴らしい。専門性はやや高めだが信頼度も高い。
そしてひそかに表紙はビニールの防水仕様なのが高ポイント!野外で携帯するには微妙にデカすぎるんだけどな(^-^;
巡洋艦クラス キノコ図鑑の中堅どころ。携帯が可能で「フィールド図鑑」と呼ばれるものは多くがここに属する。用途に応じたさまざまな種類がある。
『山渓フィールドブックス きのこ』(山と渓谷社) 上級者 観察向け
フィールド図鑑の古典にして傑作。ハンディサイズにもかかわらず空母クラスにも匹敵しようかという掲載種数(1155種)を誇る。
冬虫夏草や植物寄生菌、粘菌など、特殊な種類も多数カバーしているのが大きな特徴。観察屋さんが使いやすいように特化している。
新装版が出ているが、旧版と内容は大差がない。むしろ防水ビニール仕様の表紙を持ち、耐久性にすぐれる旧版のほうがいいかも。
『くらべてわかるきのこ 原寸大』(山と渓谷社) 初級~中級者 観察/鑑賞/きのこ狩り向け
国内屈指のキノコ撮影家・大作氏の白バック写真による最新図鑑。
美しい写真・さらに白抜き写真が省スペースなのを生かしたコンパクトな説明・すっきりとしたデザイン性で実用性と美しさを両立。
掲載種数も堂々の400種オーバーでなおかつ原寸大という欲張った構成は、数ある写真図鑑のなかでもずば抜けている。
あらゆる用途に使えるオールラウンダー。
『よくわかるきのこ大図鑑』(永岡書店) 初級者 観察/きのこ狩り向け
きわめてスタンダードな写真図鑑。本のサイズは大きいが、内容は簡素で初心者向け。掲載種数約300も初心者にはほどよい。
写真点数が多いのと写真サイズが大きいのは、大型図鑑ならでは。
持ち運びには向かないが、値段が安くコストパフォーマンスにすぐれる。
駆逐艦クラス 小さくまとまっていて携帯性を重視、手のひらにおさまる程度のサイズ。いわゆるコンパクト図鑑。
『ポケット図鑑 日本のキノコ262』(文一総合出版) 初級~中級者 観察/きのこ狩り向け
コンパクト図鑑としては頭一つ抜けた存在。
写真が美しく、さらにひとつの種類に複数枚の写真を使うのは従来の小型図鑑になかった優れた特徴。
注目が高いと思われる主要キノコにスペースを多めに割き、注目の低い、たとえばサルノコシカケ系のキノコは始めから掲載しないなど、メリハリの利いたセレクトもいい。
解説がこまかく、初級者はもちろん中級者まで利用可能。正直、コンパクト図鑑はこれさえ持っていれば他はいらないとすら思う。
(なお「ポケット図鑑」と銘打たれているが、ポケットに入れるには分厚すぎるので、ここではコンパクト図鑑として扱う)
ローカル図艦
日本各地から出版されるローカルきのこ図鑑。都道府県名を架したものだけでも北海道青森秋田岩手宮城栃木群馬新潟東京山梨長野静岡福井京都兵庫岡山広島愛媛徳島熊本宮崎、とあり、もはやキノコ図鑑の一大ジャンルともいえる規模だ。今や『北陸のきのこ図鑑』というモンスターさえ生み出している。数が多すぎて、正直なところ、私も半数ほどしか把握していないけれど、特に近年発行されたものは質の高いものが多い。
中でも『北海道きのこ図鑑』および『北海道のキノコ』はいずれも約800種と、ずば抜けた掲載種数を持ち、また『東北きのこ図鑑』は477種というスケールに加え、クオリティも高い。
『兵庫のキノコ』は、実用度には劣るものの写真がきれいで文章にも親しみやすさがあり、西日本のキノコ初心者におススメ。
特殊艦 特定の利用に特化した図鑑。キノコの種類を限定したもの、ある用途に特化したものなど、さまざまな種類がある。
毒キノコ専
『日本の毒きのこ』(学研) 上級者 観察向け
毒キノコに特化したフィールド図鑑。説明が異常に専門的で、解説の内容の濃さだけなら空母なみ。初心者はまったく読みこなせない。
ただ、その専門性と信頼度の高さゆえに、キノコフリーク筋からの支持は厚い。
増補改訂版が出ているが、装丁がダサくなったのは残念無念。
きのこ狩り専
『詳細図鑑 きのこの見分け方』(講談社) 初級~中級者 きのこ狩り向け
きのこ狩りにはたくさんの種類数の掲載は無用、厳選した種類のみにしぼった方が実用的になる。本書はきのこ狩りに特化したフィールド図鑑。
おいしいキノコ66種に絞り、それらの解説に紙面を割く。いろんな角度・いろんな状態のキノコ写真を多数掲載しているのが心強い。
極小艦
『持ち歩き図鑑 おいしいきのこ 毒きのこ』(主婦の友社) 初級~中級者 観察/鑑賞/きのこ狩り向け
極小!ポケットに入るサイズという意味で、真の「ポケット図鑑」。
大作氏の美麗な白バック写真の省スペース性を最大限に生かして、掲載種数はハンディ図鑑もビックリの275種!ちいさなボディの中はキノコ情報でぎうぎうだ。
ちなみに、内容的には同社の『おいしいきのこ毒きのこ』の縮小版。あしからず。
粘菌専
『日本変形菌類図鑑』(平凡社)
正確に言うと菌類じゃないんだけど、特定の種類に特化した図鑑を代表して紹介。こういう図鑑はコアなファンの手によるものが多いので、概して質が高い。
解説のほか、写真もすばらしく、粘菌愛があふれる一冊。
他に冬虫夏草図鑑、地下生菌図鑑などがあり、いずれも素晴らしい。
鑑賞専
『キノコの世界』(朝日新聞社) 実用不可 観賞向け
インテリア向けの大型本。図鑑の体裁を持っているが、事実上のキノコ写真集。キノコ写真の草分けといえる井沢氏の手による、見開き2ページぶち抜きの大写真は破壊力抜群。粘菌も有り。
『きのこの絵本』(ハッピーオウル社) 子ども~初心者 鑑賞向け
キノコ画家・小林路子さんによるキノコ絵本。丁寧に描かれた水彩画には動物のイラストも添えらえれ、メルヘンチックでかわいい雰囲気だが、体裁はキノコ図鑑そのもの。
「伸びる」ではない、「野蒜」(蒜はネギ類を意味する古語)。
野生のネギの仲間で、田んぼのあぜ道や草地の道端などにごく普通に生えている。地中に玉ねぎのようにふくらむ「鱗茎」があり、春先に食べられることで有名。ネギの仲間らしい匂いと辛みがある。
むやみやたらに背が伸びて、みんなデタラメな方向を向くので、写真が撮りにくい。名前が「伸ビル」だとしてもいっこうにかまわん気もする。
野生のネギの仲間で、田んぼのあぜ道や草地の道端などにごく普通に生えている。地中に玉ねぎのようにふくらむ「鱗茎」があり、春先に食べられることで有名。ネギの仲間らしい匂いと辛みがある。
むやみやたらに背が伸びて、みんなデタラメな方向を向くので、写真が撮りにくい。名前が「伸ビル」だとしてもいっこうにかまわん気もする。
クロチャワンタケ(かも)。
炭のように真っ黒でゴツゴツした質感の小型のチャワンタケ。直径1センチもないくらいなので、ふつう見逃す。
針葉樹林地上、と図鑑にはあるが、詳しい人によれば広葉樹林や竹林内にも生えるらしい。この写真のも広葉樹林だった。どうやら木の細い根っこに取りついているようだ。菌根ではなく分解する方だろう。
実は、初夏に生えるクロヒメチャワンタケというのもあって、正直、肉眼では見分けがつかない。だからクロチャワンタケ「かも」だ。
この時期はキクラゲ類やマツオウジ、カンゾウタケなんかを除けば、極小キノコでなんとか凌ぐしかない。近所にウッドチップ公園があればもう少し違うんだけどなぁ。
炭のように真っ黒でゴツゴツした質感の小型のチャワンタケ。直径1センチもないくらいなので、ふつう見逃す。
針葉樹林地上、と図鑑にはあるが、詳しい人によれば広葉樹林や竹林内にも生えるらしい。この写真のも広葉樹林だった。どうやら木の細い根っこに取りついているようだ。菌根ではなく分解する方だろう。
実は、初夏に生えるクロヒメチャワンタケというのもあって、正直、肉眼では見分けがつかない。だからクロチャワンタケ「かも」だ。
この時期はキクラゲ類やマツオウジ、カンゾウタケなんかを除けば、極小キノコでなんとか凌ぐしかない。近所にウッドチップ公園があればもう少し違うんだけどなぁ。
今年2枚目のキノコ写真は!えー、コレね(^-^;
ゴメン、菌類かもしれんけどキノコではない。
生け垣のサツキツツジの葉っぱを変な形に膨らませてしまう病原菌。細菌ではなく、キノコに近い菌類の仲間のしわざ。(細菌と菌類はぜんっぜん違うイキモノだよ)
虫こぶとも違うからねっ!
『宮崎のきのこ』によると宮崎ではかつて「ガンニョ」という名前で呼ばれ、子どもが遊び半分おやつ代わりに食べていた、とのこと。
どんな味なのか、一度お試しあれ!(2枚目の写真みたいのはたぶんマズい)
ゴメン、菌類かもしれんけどキノコではない。
生け垣のサツキツツジの葉っぱを変な形に膨らませてしまう病原菌。細菌ではなく、キノコに近い菌類の仲間のしわざ。(細菌と菌類はぜんっぜん違うイキモノだよ)
虫こぶとも違うからねっ!
『宮崎のきのこ』によると宮崎ではかつて「ガンニョ」という名前で呼ばれ、子どもが遊び半分おやつ代わりに食べていた、とのこと。
どんな味なのか、一度お試しあれ!(2枚目の写真みたいのはたぶんマズい)