月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

スライド大会&菌打ち

2011-03-07 22:18:09 | イベント


今日はひさびさにキノコの集まりに顔を出すことができた。今回はスライド大会&シイタケの菌打ち。去年は参加したかったけど行けなかったんだよー。

午前中のスライド大会。発表はそれぞれ個性が出ておもしろい!同じ採集会に出かけても、それぞれ見てるもの、撮るものがまったく違うということがよくわかる。私はまあ適当にかき集めたやつを適当に発表……(これも個性?)



菌打ち。仕事でシイタケやっといて趣味もシイタケ…などと「なにを今さら」なことは言わない約束で。毎年やってるからなのか、みなさんやけに手際がいい。手伝うスキが見当たらん…!

種コマを全弾撃ちつくすために無理やり穴を増やしている姿が印象的であった。

『夜は短し歩けよ乙女』

2011-03-03 23:36:07 | キノコ本
≪私は気が焦るあまり、万年床から這いだして、しばらく四畳半をぱたぱたと手のひらで叩いて回り、どこかに貴重な才能が転がっていないかと探し回った。そこでふいに、一回生の頃、「能ある鷹は爪を隠す」という言葉を信じて、「才能の貯金箱」を押し入れへ隠したことがあったような気がした。「アレがあったではないか!おお、そうだ!」と私は嬉しくなった。

押し入れを開けるとそこは大きく育った茸だらけであった。「いつの間にこんな有様に」と怪訝に思いながら、私はヌメヌメする茸を押しのけた。奥から取り出した「才能の貯金箱」は黄金に輝いている。あたかも私の未来を象徴するかのように。私は貯金箱を逆さまにして、狂ったように叩いてみたが、出てきたものは一枚の紙であった。そこには、「できることからコツコツと」と書かれていた。

万年床に倒れ伏し、私は危うく号泣しかけた。≫


『夜は短し歩けよ乙女』  森見登美彦 著

頭でっかちのヘタレ京大生であるところの「先輩」と、彼が追いまわし続けている総天然系美少女「黒髪の乙女」が、主客交代しながら繰り広げるキュートでポップな痛快大活劇。夜の先斗町や学園祭などを舞台に、年中浴衣の自称天狗・樋口や鯨飲美女・羽貫、高利貸しの老翁・李白、詭弁論部やパンツ総番長など、魅惑的な脇役を巻き込みながら展開するドタバタは、武田騎馬軍団も真っ青の怒涛の進撃ぶり。著者・森見氏の無用に小むずかしい修辞の連続攻撃が装飾過多なストーリーに花を添える。

本作には達磨、林檎、鯉、招き猫、行燈、炬燵などといった魅力ある小道具がふんだんに用いられ、「赤」の統一された視覚的イメージを築きあげているところが素敵。そして近年めきめきと頭角を現してきた氏の作品には、キノコも時おり登場する。現実と妄想がごっちゃになり、なんだかよくわからないファンタジー小説と化す本作をはじめとして、彼の作品には持ってこいの意匠だと思う。

それはさておき「黒髪の乙女」がキュート過ぎる!もはや反則!ヘタレの先輩など薙ぎ倒し、私が黒髪の乙女ストーキング部の部長に名乗りをあげるぞ!(←ヘタレほぼ同類)