月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

きのこ撮影メモ・被写体選び

2012-08-26 17:02:29 | 撮影
被写体選び
キノコは一年間のうち、限られた短期間に集中して発生する。当然、すべてを撮影するには時間が足りない。そういう時はきれいに撮りやすいキノコだけを選んで撮った方が断然おトク。

〇キノコ
キレイな状態のものを見つけるのはもちろん、数も重要。1本と2本以上とでは、価値がまったく違ってくる。デュオ、トリオは腕の見せ所。
概して傘が開ききる前の方が撮りやすい。また、湿った状態のキノコの方は質感が出るし、発色もいいようだ。虫食いはまだ味があるけど、干からびてんのは最悪。

〇光
撮れない光条件というものがある。真っ暗な場所のキノコは撮りようがない。真上からの日射も厳しい。強い木漏れ日が直撃するような状態もムリ。斜めから柔らかい光が射すのが理想。ってことで、晴れの日の朝がベスト。

〇背景
黄・茶色系統が多いキノコは、落ち葉や土を背景にすると保護色になって目立たない。背景の青葉、草、コケなどを利用して緑が背景になるようにするとキノコの存在が浮き立つ。少し難しいが、黒っぽい背景を使ってキノコを引きたてる手もある。

また、キノコの背景に、できるだけ広い空間を取れるようにすれば遠近効果でキノコが映える。逆に言えば、手入れがされてなくて、低木や下草や落ち枝がゴチャゴチャしているような場所は、最初から撮影に向かない。

同じキノコで、左は斜めから光が射している状態、右は曇り。光があるかないかでこれだけ表情が違ってくる。


背景に空間が取れないと、ごちゃごちゃと煩雑な感じになりキノコが目立たないし、画面も窮屈。


常に空間のとれる遊歩道沿いは格好の撮影ポイント。

きのこ撮影メモ・手ブレを防ぐ

2012-08-24 19:13:29 | 撮影
手ブレ
キノコ撮影の大敵。原因はいくつか考えられる。

〇撮る場所が暗すぎる
曇りの日や日暮れ前、照葉樹林などで多い状況。シャッター時間が長くなり、手持ち撮影が難しくなる。

〇カメラが固定できていない
カメラが動けば当然手ブレを起こす。

〇被写体が小さすぎる、あるいは近すぎる
被写体が小さいほど手ブレを起こしやすい。また、被写体に近づくにつれ、手ブレを起こしやすくなる。

〇被写体が動く
風でそよぐような細くて華奢なキノコ、というのはそんなにないけど。


対策
シャッター時間を短くするか、カメラを動かさないようにするかで対応。

〇撮影姿勢
片ヒザを落とし、むこうずねをべったり地面につけて、自分の脚に、腕の一部や手首あるいは直接カメラを押さえつけるようにすれば、ブレないキノコ写真が撮れる。超ローアングルでは四つ這いになって手首を地面に固定する。高い位置からの撮影にはファインダー撮影(またはそのフリ)をして顔面を有効活用。要はカメラを何かに押さえつける。

〇三脚
三脚があればシャッター時間は気にしなくて済む。ただし、足場が不安定で固定しにくい、障害物が多い、ローアングルに不向きなど、キノコ撮影とは相性が悪い。とにかく低い位置に構えられるものを選ぶ。カメラに対してある程度重量がないと役に立たない。

〇キノコを明るくする
反射板や携帯ライトを使ってキノコを明るくする。ストロボは最後の手段。

〇ISO感度を上げる
いちばん簡単。ただし上げすぎると画質がガタ落ちになる。

〇絞りを開放気味にする
常套手段。f値を小さくすれば、シャッター時間が短くなるので、手ブレしにくい。そのかわりピントを合わせるのが難しくなる。

〇暗い場所では最初から撮らないというのも一手。



シャッター時間1秒。カメラを押さえつけて撮ったがそれでもブレた。コンパクトカメラなら、シャッター時間が10分の1秒より長くなったら手持ちはまず無理と思っていい。望遠を使えばさらにシビアになる

きのこ撮影メモ・ピンぼけを防ぐ

2012-08-22 21:25:18 | 撮影
いい写真を撮るためには、ピントをきれいに合わせ、ブレさせずに撮ることが必須。露出やホワイトバランスは画像処理でごまかすこともできるけど、ピンぼけ・手ブレは即刻ボツ。

ピンぼけ
フォーカスの距離が適正でないときに起きる。

※オートフォーカス
推奨。小さすぎるもの、白いもの、黒いものを写すときにピントが合いづらい傾向がある。撮影後に撮った写真を拡大してピントを確認するクセをつけておけば間違いない。
※マニュアルフォーカス
一眼レフで小さいものを撮るときはこちらのが早くて確実。ファインダーと併用すればさらに早い。やはり撮影後確認を。モニターで撮影するときは撮る前にも拡大して確認。

〇絞り
絞れば(f値を大きくすれば)ピントの合う範囲が広がり、ピンぼけしにくくなるけど、シャッター時間が長くなり手ブレしやすい。
開放気味にすれば(f値を小さくすれば)ピントの合う範囲が狭くなり、ピント合わせが難しくなるけど、シャッター時間は短くなり手ブレしづらい。
手持ち撮影する限り、手ブレはピンぼけより防ぐのが難しいので、f値は小さめの方が良い。

〇ピント位置
ピントは被写体の一番手前に合わせるのが基本。マニュアル操作が可能なら、撮るものに応じて手前からわずかずつ奥にずらして位置を決める。


失敗例。たとえメインに撮りたいものが後ろにいても、一番手前のヤツのピントをはずしてしまうとけっこう目障り。


ピントが柄の方に合ってしまったパターン。傘の一番手前のふちがボケてしまった。傘の手前のふちと柄の間くらいにピントを合わせれば、傘にも柄にもほどほどピントが合うようになる。まあ難しいと思ったら絞るに限るけど。


きのこ撮影メモ・カメラ選択

2012-08-21 22:27:08 | 撮影
カメラ選択
普通に撮るだけならコンパクトデジカメで十分いける。
〇軽い、小さい→たくさん歩いてたくさんのキノコに出会える
〇簡単→ひとつのキノコにかける時間が少なくて済む→同上
〇近くまで寄れる→下からのぞきこんでひだや柄を撮りやすい
〇軽い→撮影の際の支持がラク、手ブレしにくい、アングルの選択肢が広い
〇安価

接写に強い、絞りが調節できる、そこそこ以上にコンパクト、あたりがチェック項目かな……これだ!ってのがまだなくて、皆さんメーカーも機種もバラバラの模様。

アート系の写真を撮りたいなら一眼レフ。望遠マクロ最強。
○画質は段違い
〇白トビ、色飽和しにくい
〇レンズ交換で撮影の選択肢を広げられる
〇ISO高くしても画質が劣化しづらいのがありがたい
〇高価。本体が安くてもオプションが高い。絞って撮るなら三脚も必須。
〇大きいので取り回しがきかない。とりうるアングルが限定的。

新しく一眼を買うならマクロレンズの選択を中心に組み立てるとよい。特にこだわりがないならキヤノンかニコンかの二択が無難。この二択ならどちらも大差ない。機種は予算と趣味の問題だけど、トリアングルビューは欲しい。



色飽和。キノコの場合は背景の緑が飛びやすい

あわたけ

2012-08-14 19:02:19 | キノコ
オリンピック終わったな。出場選手たちが努力してきた歳月に比べれば、ホントに一瞬で終わってしまう本番。メダルを頭上に掲げ、満面の笑みを浮かべる選手の陰に、メダルに届かなかった選手が大勢、さらに国内予選で敗れ、舞台にすら立てなかったものがその何十倍といる。

一本のキノコを育てるために、たくさんの名もなき菌糸がそこら中から栄養をかき集めるのに似ている。キノコはメダリストなのだよ。もし見かけたら、賞賛してあげてくれ。

しろうろこつるたけ

2012-08-13 20:44:01 | キノコ
シロウロコツルタケ。以前はフクロツルタケと呼ばれていたキノコ。

山渓の『日本のきのこ改訂版』にとつぜん登場して、は?なに?という感じだったけど、どうやらキノコの分類が大幅に見直される中で学名が変更、それに伴って和名も変更ということになったらしい。保育社の『原色日本新菌類図鑑』にも記載があって、かつてはフクロツルタケの変種扱いだったようだが、立場が逆転したのかな……?

個人的にはシロウロコなんて名前、かっこ悪いからやめてほしい(次元が低くてすいません)。

がんたけ

2012-08-11 21:19:32 | キノコ
ガンタケ。なぜかこいつだけガンタケ。テングタケであることを内緒にしときたいのか?同志にキリンタケがいる。……ああ、ヘビキノコ(モドキ)ってのもあったな。なんかこう、微妙な名前群だな……

ガンタケ食える説があるが、さすがに試しづらい。

やまゆり

2012-08-08 22:50:27 | 植物
ヤマユリ。福島ではあちらこちらで見られた。離れた場所からでも甘い香りを届けてくれる。

見慣れているためか、そんなに注目されないけど、野生の花の中ではその存在感はずば抜けていて、王様の風格があると思う。花の大きさ、香り、白い花弁、赤い斑点。どれも素敵だけど、赤い花粉をたっぷりとつけたおしべが一番のチャームポイントだなー。

こうじたけ

2012-08-07 23:50:59 | キノコ
福島のコウジタケ。極小!

ロンドンオリンピックが佳境を迎えている。日本は銀だらけ。慎ましい国民性だよなー、ああ、でも個人的には好きだよ、銀。キノコ的だよね(意味不明)。それにしてもチーム戦が妙に強い。サッカー男女そろって準決勝進出とか、ひと昔から考えるとちょっと信じられん。