春が来た!
冬眠を決めこんで引きこもっていたのもそろそろ解除かな。キノコシーズンにはまだ間があるけど、ぼちぼちウォーミングアップしていくかねえ。
さてと、さっそく今週末にキノコの会の集まりがある。去年の秋の終盤はまったく顔を出せなかったから、なんとしても出席せねば、と思っていたら……
Oh,God! こういうときに限ってキノコ工場に人がいねえ!宴会もあるっていうのに……ま、ほっぽり出すわけにもいかんしなー
各自持ち寄りのスライド大会なんて企画もあって、エントリー用のネタも準備してあったんだけど、それもムダになった(泣)
せっかくだからここにアップしておこうかと思う。長いけど……。
テーマは「キノコ写真の背景について」。キノコの名前の大半はあえて伏せておいたから、キノコクイズとして暇つぶしに楽しんでみてもいいかも。
さっそくキノコ写真の登場。テングタケ不明種、通称「ティラミステングタケ」(gajinさん命名)だ。私が撮ったにしちゃ珍しく、傘も柄もきれいに撮れてる。申し分ない出来ばえだと思うんだけど……
絵としての綺麗さを基準にして、前のキノコ写真をこの大輪のボタンと比べたら、月とすっぽん、全然勝負にならない。観るために育て上げられた園芸品種なんだから、負けても無理ないか。
お次。オリーブ黄と赤い柄がおしゃれなおなじみのイグチさん。まあこれも無難に撮れてることは撮れてるんだけど……
園芸種とは言え、高温乾燥にめっぽう強いというだけで植えられている感のあるマツバギク。花としては脇役クラスだけど、それでも絵としてはこちらに軍配。キノコだと細心の注意を払っても大した絵にならないのに、なんで花ってのはどんだけ手を抜いてもそれなりの絵になるんだろう?
今度はカヤツリグサを撮ってみた。これはただの草だ。普通に考えて綺麗なはずがない。ただし、バックに千日紅の群生を映しこんでみた。どうだろ?ブレまくってるけど、それでもけっこう綺麗に見えるんじゃないかな。
これは色の対比の効果だ。カヤツリグサの緑色と千日紅の紅色は、色の特徴や印象が正反対になるので、お互いの色を引き立てあう。さっきのボタンやマツバギクの花もしかり。バックに葉っぱの緑が控えているおかげで、初めて紅色の花が引き立つ。花が綺麗に感じるのは、そのあたりまで計算づくでやってるからなのね。
んじゃ、キノコはって言うと……これなんかはほとんど落ち葉と同じ色。どうも目立つのを嫌ってるとしか思えない。これじゃ綺麗に見えないのも無理ないね。それでも無理に撮ろうといのなら……
縦アングルにして背景に緑が入るようにしてみた。これだけでもちょっと印象違うんじゃないかな?花の紅色ほどでないにしても、キノコの黄色・橙・茶系統の色は緑色と相性がいい。
林道の切り株にキノコ群落発見。こうやって撮ればなんでもない写真も
道端の草の緑を生かすために、横に回りこんでしゃがんだ位置から撮ってみた。主役が浮き立った上に、絵に奥行きも出て一石二鳥!
なんでもないキノコが綺麗に見える、魔法の緑。生かせるのは草の他に
定番のコケや
木々の緑
竹なんかがある。竹は木と違って幹まで緑だし、それ自体の造形が綺麗だから大注目だ。キヌガサタケが「キノコの女王」なんて持てはやされるのも、半分は竹のおかげじゃないかな。
ここからは個人的な好みになるんだけど、背景に人工物を入れたいなっていうのが最近の私のテーマで。
なんでかっていうと、それをうまく言うのがなかなか難しいんだけど……ずりさがってるよ、キミ。
私が好きなのは手つかずの自然とかじゃなくて、人間の手が入った「半自然」だっていうのがあって……この写真は行き過ぎ
で、そういうところにキノコはきちんと居場所を見つけて暮らしてるってことが、なんか嬉しいんだよね。
そんな気持ちを表現したくて、それを写真にする。ちょっとかっこよく説明すれば、そういうことだと思う。
こんな干からびかけのキノコだってステキな1枚の絵になる。キノコ写真の世界は奥が深そうだ。
番外
背景に人を入れちゃった方が早いかもしれん。
キノコポートレート(キノコ肖像?)……新分野を開拓してしまった