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「永久劣後ローン」について

2020年09月15日 08時00分40秒 | お仕事
「永久劣後ローン」に関して勉強する機会があった。

「永久劣後ローン早期実施」署名サイト | 福岡県中小企業家同友会
永久劣後ローンとは?わかりやすく解説します! | お金借りる教室

「劣後ローン」とは、通常の融資に比べて返済不能時の返済順位が低いローンのこと。
また一般的には、返済期日(長期になる)までは金利のみ支払い、
返済期日に元本を一括返済する。

貸し手としては、貸し倒れリスクが大きくなるから、その分金利を高くする。
ただ金融機関の審査においては、「負債」ではなく「資本」とみなされて安全性が評価されるので、
借り手としては追加融資が受けやすくなる。(会計上は、むろん「負債」だが。)
また、法人においても「株式発行」による資金調達と異なり、株式の希薄化は発生しないし、
貸し手の債権譲渡が比較的容易(と思われる)。

「永久劣後ローン」の「劣後ローン」との違いは、
「永久劣後ローン」では元本の返済期日が定められておらず、
借り手が自由に決められる
こと。

現在、「新型コロナウイルス」の影響で中小企業の財務状況・資金繰りが急激に悪化している。
その支援のため、先日の「追加経済対策」では
「劣後ローン」の利息の一部を補填する施策が実施されている。
しかしその対象企業数、金額とも不十分ではないか、ということで
「永久劣後ローン」及び「買取機構」の設立を求める声が上がっている。

「永久劣後ローン」そのものは、(高リスク・高リターンの)金融商品として
扱われるものだろう。
それを「買取機構」を設立することで中小企業の支援に活用できるもの、と
いうのが私の理解。

ただ、こういった「公的支援」には、
常に「本来、存続すべきでない企業が存続してしまう」という非難がつきまとう。
# 「大き過ぎて潰せない」とか云う理屈で
 大企業の方が(取引先の中小企業の犠牲の上に)生き残っているんじゃねえか、
 とも思ったり。

ただ海外との交流がほぼ途絶しており、天災とも言える状況。
中小企業の「自助」にも限界がある。
自力で走るためにも、路面が柔らかくては力を出すことはできない。
「路面を固める」のは政府の役割ではないだろうか。


その観点で、「永久劣後ローン」と「買取機構」の構想は、
至急検討すべき事項ではないか、と考える。
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