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(千葉市都市緑化植物園水生植物コーナーにて 2019.4.5 撮影)
「ミツガシワ」(三つ柏・三つ槲):ミツガシワ科 ミツガシワ属の一属一種の多年性山野草。日本を含めて北半球の主に寒冷地に分布し、湿原や浅い水中に生育する。草丈は15~40cmで水中に地下茎を伸ばして群生することが多い。三枚の葉が柏の葉に似ていてこれが名の由来になっている。4~8月に花径1~1.5cmほどの白い5弁の花をたくさん咲かせる。
氷河期の生き残り(残存植物)と考えられているこの種の水生植物には他には同種の「アサザ」があり、「生きた化石」ともいわれて天然記念物に指定されている。花びらに白い毛がたくさんついているのは寒冷地で寒さを防ぐためといわれる。葉は「睡菜(すいさい)」という名の生薬となり苦味のある「健胃薬」として利用される。北海道岩内郡共和町の「町の花」に指定されている。特に尾瀬では「ミツガシワ」の根が鹿の好物であるため根の掘り起こしによる湿原へのダメージが大きく、被害が深刻になっている。
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