たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

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「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」(千葉市)

2016年08月25日 | 写真

 「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」:1918年(大正7年)施工。初期の鉄筋コンクリート建築で全国的にも希少。1923年(大正12年)の関東大震災でも崩れることなく今日に至っている。当初は隣接して母屋の和館があったがそれは残らず、現在は敷地内のこの洋館の左隣に「千葉市民ギャラリー・いなげ」があって市民の文化的活動に広く利用されている。

 

 

 

 

 

 二階和室欄間の葡萄の透かし彫り

 

床の間の柱には葡萄の古木が使われている。 

 

元ワイン醸造場は今では国指定有形文化財「牛久シャトー」として一般公開されている。

 

「神谷バー」開業初期のポスター

 

 「神谷伝兵衛(1856-1922)」:「日本のワイン王」といわれた明治の実業家で、茨城県の醸造場「牛久シャトー」で造りだされる「蜂印葡萄酒」が人気を呼び、また明治13年に浅草の中心地に開業した「神谷バー」の前身「みかはや」(故郷三河にちなむ)も「蜂葡萄酒」に加えて「電気ブラン」カクテルが大ヒットとなり今日まで続く名店となった。

 明治21年には千葉県内で初の海水浴場が稲毛の浜に設けられ、明治32年に本所(錦糸町)~佐倉間の総武鉄道に稲毛駅が開業し、さらに大正10年には船橋~千葉間に京成電鉄も開業し、海水浴や潮干狩りに訪れる客が増加し稲毛には多くの別荘や旅館が建てられるようになった。ワイン王がこの地に別荘を建てたのもうなずけることである。

[参考]:JR稲毛駅から徒歩15分、京成稲毛駅からは約10分。月曜日休館(休日の場合は翌日)。無料駐車場(小型車10台分ほど)。入館料:無料。国道14号下り線沿いで、稲毛浅間神社の鳥居前から約300mほど先の位置にある。

 



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