このところ雨の日が続いたのでいつもは水量が少なくてなかなか写真にならない房総の滝の様子を見に出かけた。千葉県君津市「清和県民の森」の奥にある「豊英大滝」は、このブログにもこれまで何度も掲載したことがあるが、千葉県ではいすみ郡大多喜町の養老渓谷最深部「粟又の滝」と並ぶスケールの大きな滝で、水量が多いときには相当の迫力がある。
それだけではなく千葉県の滝では唯一の「ひょんぐり」も見られるので、いつも雨の後出かけるのを楽しみにしている。滝の岩盤の一部が凹状にえぐれていて、水流が強ければそこから水が勢いよく跳ね上がることを滝仲間では「ひょんぐり」と呼んでいる。「豊英大滝」の「ひょんぐり」は滝全面のほんの一部にその形が見られるのだが、その規模が大きくてとても見ごたえがあるような滝の場合は「ひょんぐり滝」という分類名をつけることもある。もっともその数はきわめて少なく山中深いところにあるのでなかなか近づくことができない。
この写真では、その小さめな「ひょんぐり」部分がよくわかるように最接近して見上げるアングルで撮影した。この日は期待通りとても房総の滝とは思えないほど水量が豊かで迫力があり、いつもはほんの小さな「ひょんぐり」もなかなか立派に見えた。滝写真マニアのささやかな楽しみの一つである。
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