『図解でわかる 14歳からのプラスチックと環境問題』、昨年末7刷発行!
2019年に初版が出て以来、毎年のように中高生向けの教材や試験問題に採用され、韓国、台湾でも翻訳出版された本書。シリーズきっての売れっ子ですが、プラスチックを取り巻く状況は、ひどくなるばかり。次に増刷される機会があれば、ギアアップした改訂版にしなければ、と思うことしきりです。
何しろ初版時は、まだレジ袋有料化前だったこともあり、プラごみ対策の第一歩として、マイバッグやマイボトルを持ち歩くことが推奨された時代。今では半ば常識化しているし、プラごみの分別やリサイクルも、するのが当たり前という意識が根付きつつあります。けれど、大半の商品がプラスチックに包装されて販売され、そのすべてが一瞬でごみになる、という状況は相変わらず。2024年までに策定されるはずだった国際的なプラごみ防止条約も、産油国などの反対により、合意されないまま年を越してしまいました。
そうこうするうちにも、海には大量のプラごみが流れ込み、分解されることのないマイクロプラスチックが、海底に堆積されているといいます。さすがに、海に直接ごみを捨てる人はそういないでしょう。けれども、私たちは例外なくマイクロプラを下水経由で海に流しています。それが、洗濯排水と共に流れ出る化学繊維の糸くず。これがなんと、海に流出するマイクロプラの35%を占めるというのですから、他人事ではありません。
関心のある方は、VOGUE Japanの以下の記事をご一読あれ。
「洗濯時にマイクロプラスチック放出を防ぐ7つの方法」
すでにマイクロプラは、巡り巡って人体にも蓄積されているとの報告も複数あります。それについては、またいずれ…。