瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2016年、クリスマスには歌を歌おう♪その5

2016年12月25日 00時00分00秒 | クリスマス
メリーークリスマーーース♪♪♪
聖クリスマス、イエス・キリスト様がお産まれになった日…と言うのは建前だけど、今年もこうしてクリスマスを迎えられた奇跡を祝ってメリーと乾杯しましょ!
「日本の漫画に登場するクリスマス・ストーリー」、第5回目の今夜は「GOD SAVE THE すげこまくん!」より紹介するわ!

「GOD SAVE THE すげこまくん!」は、講談社発行の週刊ヤングマガジンおよび、ヤングマガジン海賊版で1993年1月号~1998年3月まで連載された、永野のりこ女史の作品。
――奨学金を受けて聖フェリシア女子大に入学、卒業し憧れの教職に就いた松沢先生(チビで童顔でおかっぱスタイルの巨乳)。
しかし、彼女が新任教師として赴いた高校には、もう凄くすんごくすげー困った超問題児すげこま君(本名不詳)が待ち受けていたのであった。
マッドサイエンティストの彼が次々と繰り出す怪物、怪獣、超兵器、ストーキング、罠、ピンチ、恥ずかしいコスチューム!
思い通りに自分の感情を制御出来ない彼とその他少年少女達に救いは有るのか!?
どうする!?女教師、松沢まみ子!!
そして…最後に地球を征服する者とは一体!?――単行本に載ってる粗筋があまりに秀逸で、つい多少のアレンジ加えて抜粋してしまったけど、大体こんなお話よv
その「GOD SAVE THE すげこまくん!」10巻、第18話「ADVENTUS DAY」を今回は紹介!

クリスマスを待ち侘びる街はキラキラ、さながらクリスマス・プレゼントのパッケージの様。
道行く人も皆ウキウキと楽しそう、その光景をうっとり眺めつつ歩いていた松沢先生。
ところがそこへすげこま君が普段通りの眼鏡+制服の上に白衣姿で現れたの。
彼は何やら苛々と街中で喚いてる、「一体何をしてるのかしら?」、首を捻る松沢先生の前で、すげこま君はやおら「忌」と記された風呂敷包を解いたかと思ったら――なんと彼の背と腹には禍々しい黒山羊の頭部が取り付けられてたの!!
「今年も来たぞ!」、「クリスマスが近付くと何処からともなく現れる黒山羊小僧が!!」
三つ首怪獣キングギドラよろしく、黒山羊の頭を2つ付けたすげこま君の姿を目にした途端、蒼褪めて悲鳴を上げる商店街の人達。
「今年も」って事は以前も見た…?
疑問を口にする間も無く、すげこま君の口からクリスマスを呪詛する言葉が飛び出す、するとそれがマイクを通して黒山羊の口から超音波砲となり発射されたの!
瞬く間に街は破壊され、通行人は逃げ惑うばかり。
「毎年この時季になると不吉な超音波砲でボヤキまくって街を破壊して回る…」、商店街の人達の嘆きを聞いた松沢先生は唖然、彼は毎年クリスマスの度に、こんな真似をしてたの!?
とにかく教師として、すげこま君の破壊工作を止めなくちゃ!!
松沢先生は捨て身ですげこま君への説得を試み、巻き込まれて何故か彼と共に札幌、仙台、新潟と東日本内の代表的市街を転々と飛んで回る事に…札幌では「首カザー」、仙台では「ヤギ首わらし」、新潟では「ヤギンコ」と、各所で色々な呼び名で親しまれている、河童の様なすげこま君だった…つまり毎年この時季になると各所に出没し荒らしてたのね。
「何故クリスマスにこんな真似をするの?」と訊く松沢先生に、すげこま君は「他人の誕生日を能天気に世界的規模で祝うのがムカツクから!!」と答えたわ。
「自分には誕生日が無い」のに…。
けれど松沢先生は言ったの、「誕生日が無い」のではない、「誕生日を知らない」だけだと。
「先生もね、自分の誕生日を知らないの…でも、お祝いは出来るわ。年に何回でも好きなだけ、ここに居られて良かったなって思える様な嬉しい事が有った時に、自分で自分の事をお祝いするの。」
初めて聞く先生からの衝撃告白、けれどすげこま君は鼻白んだ顔で言ったの。
「そんなのは自分を誤魔化してるだけだ。プレゼントも無く独りで祝うなんて、或る意味お目出度いね。」
松沢先生は負けずに返したわ、「この世に生まれて好きになれた物全てが、自分への誕生祝のプレゼントよ。」
それを聞いたすげこま君の目から鱗が落ちた――実はすげこま君は松沢先生の事が大好きだったのよ。
好きなコは虐めたい困らせたいという小学生男子的感情が、松沢先生への迷惑行為に走らせる原因になってたの、困ったものねv
『この世に生まれて好きになれた物全てが自分へのプレゼントなら、おまえを持って行っても許されるんだな…!!』
いきなりラブコメモードに切替わる、すげこま君の脳内スイッチ。
勢い良く松沢先生の方へ振り向いた彼は、黒山羊超音波砲マイクがオンになったままな事を、すっかり忘れていたの!
松沢先生は超音波砲を受けて飛ばされてしまい、遙か極寒の軍基地へ。(シベリア?)
独りになったすげこま君は、ヤケ酒呑みながら、大阪の街をボヤキ砲で破壊しまくったというわけ☆
ちなみに大阪での呼び名は「ボヤキヤギやん」ですって。
しんみり良い話からの落差有るオチが効いてるわ♪…でも毎度の事ながら松沢先生は大変ねえ~。

松沢先生は敬虔なクリスチャンという設定から、「GOD SAVE THE すげこまくん!」では、クリスマスの回が多く存在するわ。
この次の回の19話「見えずしてアレする人のしあわせよ」もクリスマス・ストーリー、機会が有れば読んでみて!
ここで5曲目のクリスマス・ソング、聖夜と言ったら恒例の――「きよしこの夜」で決まりね!



【きよしこの夜】





聖し♪ この夜♪
星は♪ 光り♪

救いの御子は♪
馬槽の中に♪

眠り給う♪
いとやすく♪


聖し♪ この夜♪
御告げ♪ 受けし♪

牧人達は♪
御子の御前に♪

額づきぬ♪
畏みて♪

アーーー……メーーーー……ン♪



歌はこちらを参考にしてね♪(※音が出る)
きよしこの夜…平和な国に居てクリスマスを祝える幸せを、どうか噛み締めて。
それじゃあまた明日、メリーと楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



…こんばんは、びょりです。
「GOD SAVE THE すげこまくん!」始め、永野のりこ女史の作品は絶版が多く、気軽に読んでと勧められないのが困る。
「みすて♥ないでデイジー」等、一部はマンガ図書館Zで無料公開されてるんですが、曲がりなりにもメジャー誌で連載されてたすげこま君は難しいだろうなあ。
(→http://www.mangaz.com//)



写真は箱根ガラスの森美術館で撮った物、展示物だから撮影禁止だろうと思ったんですが、意外にも許可頂いたんで。
硝子で制作された、三博士がマリアを訪ねてイエス誕生を祝福するシーン。
硝子越しで撮影したんで反射しちゃって駄目ですね。(だから許可したのか…なんて)
コメント (3)
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