年間500店以上を食べ歩く飲食店プロデューサーの食日記

仕事柄、日本中を飛び回っていて、その出張先での外食を日記にしています
たくさんのコメントを待ってます

東京メトロ銀座線日本橋駅:「つじ半」  若き経営者だからこその発想で平成のビジネスモデルを構築

2015-03-12 23:58:03 | 関東
P3120596.JPG

お仲間とのランチミーティング
東京駅で待ち合わせはしたものの、どこでランチをするのかを決めておらず…
それでいろいろと案を出し合ってキラリト銀座でフレンチトーストをいただくことにしようと歩き始めたのですが、急に一軒のお店を思いだし、日本橋へと方向転換をいたします



P3120586.JPG
2年ほど前にお邪魔したことがあるお店ではありますが、その後もずっと行列が続く人気店でありまして…
今日もざっと30人ほどの列が出来ていましたが、二人で話をしながらだったら待つこともそれほど苦にならないだろうと、その列の最後尾に着くことにいたします


P3120587.JPG
1時間ほど待ってようやく入り口の前にたどり着いたお店は『つじ半』
その名から気付き人もいるかもしれないが、つけ麺ブームの火付け役である『つじ田』と日本橋三越前にある天丼の人気店『金子半之助』がコラボしたというお店であります
若い経営者のお店と言うのは、市場の成長期であった昭和の時代に学ばれた経営手法ではなく、飽和した時代だからこそのノウハウが見られて勉強になりますね


P3120588.JPG
店内は、寿司屋のような高級感ある白木のカウンター12席だけ
目の前の厨房では、職人さんがマグロの剥き身をメインとしたネタをボウルに入れて、それをよく混ぜ合わせたら手際よく、丼に盛られたご飯の上に乗せて…
こちらで提供されるお料理は、この「ぜいたく丼」と名付けられた海鮮丼だけという潔さ
と言っても、それには4つのランクが用意されれているのですが…


P3120592.JPG
ワタシがいただいたモノは「松」
「梅」を基本に、イクラやウニなどのトッピングの量が増えるにしたがって「竹」「松」とランクアップしていき、「特上」ともなると丼のご飯が見えなくなるくらいにいくらが乗せられているようですね
並んでいるうちに注文を取っていただけますが、多くの人が頼んでいるのは基本である「梅」でありまして、それでも十分にココへ来て並んだだけの価値を感じられるモノですね


P3120601.JPG
席に着いたら、先ず提供されるのがゴマダレに塗された鯛のお刺身でありまして…
もちろんそれはそれでいただいても良いのですが、丼を食べ終わった後にいただける、鯛で取られた出汁でのお茶漬けのためにふた切れを残しておくのがお店のお勧めです
ごはんもよそってくださいますので、最初の海鮮丼とこの鯛茶漬けと二つの味が楽しめるのもコストパフォーマンスが高いと言われる所以ですね


20坪も無い小さなお店でありながら、お昼時には200人ほどのお客さまが来店される人気店
それだけのお客さまに提供する調理をひとりで担当しているのだから、その人件費率は驚くほどに低い数字であることでしょう
シンプルな調理である商品だからこそできる業でありまして、これぞ平成のビジネスモデルとも言える商売でありますね



【つじ半】
東京都中央区日本橋3-1-15 久栄ビル1F
03-6262-0823