既に各種のメディアで18日早朝より報道されているが、マレーシア航空の旅客機が17日、ウクライナ東部上空でミサイルと思われる攻撃で撃墜され、乗客280人と乗員15人、合わせて295人全員が死亡した。
岸田外務大臣は18日に談話を発表し、「ウクライナ東部上空でマレーシア航空機が墜落し、多くの人々の命が失われたことは極めて痛ましいものであり、大きな衝撃を受けています。犠牲者及びご家族の方々に心から哀悼の意を表します。」と哀悼の意を示した。
また、「墜落の真相が早急に究明されなければなりません。そのために墜落の現場にすべての関係者のアクセスが確保されることを重視しており、関係者の協力が行われることが重要です。日本として必要な協力を行う用意があります。仮に今回の事案が撃墜行為によるものであれば、国際社会はこれを強く非難すべきです。」と撃墜であれば強く非難すると共に、日本として真相究明に向けた協力を行うことを示した。
18日夕方のFNNによると、ウクライナ側、親ロシア派武装勢力側双方が、互いに相手が旅客機を撃墜したと非難しているが、2014年7月18日筆者有料記事、 「ウクライナ東部の国境でウクライナとロシアとの小競り合いが続く また砲火を交えるのか?」でも述べたように、14日、同国東部ルガンスク州の上空で軍のAn26型輸送機が高度6500mを飛行中に攻撃された撃墜された件など、親ロシア派武装勢力側は何度もウクライナ軍のヘリや輸送機を撃墜した「戦果」の「実績」があり、ウクライナ軍から少なくとも1基を奪った地対空ミサイル「ブーク」をマレーシア航空旅客機に向けて発射、撃墜した可能性が高い。
地対空ミサイル「ブーク」の迎撃範囲は、射程30km以上、高度22000m以上の高度まで迎撃が可能であり、今回「墜落」したマレーシア航空機は高度10000m程度であったことから、容易に撃墜可能である。
また、18日の産経デジタルが伝えたところによると、ウクライナ保安局は17日、東部でのマレーシア航空機墜落に関連し、地元の親ロシア派武装勢力のメンバーがロシア軍幹部に「撃墜を報告した」とする会話の盗聴記録を公表した。
更に、18日にAFP=時事が伝えたところによると、ウクライナ東部で17日にマレーシア航空機が墜落したと発表される前に、同国からの分離独立を求めている親露派がウクライナ軍の輸送機を撃墜したというコメントを交流サイト(SNS)に投稿したが、後になってそのほとんどを削除していたことが分かった。
これには、マレーシア航空旅客機が撃墜された同時刻に、一方的に独立を宣言している親エロシア派武装勢力「ドネツク人民共和国(Donetsk People's Republic)」の自称防衛相イーゴリ・ストレルコフ(Igor Strelkov)氏は、ロシアの交流サイト最大手「フコンタクチェ(Vkontakte)」 の自身のページに、「たった今、トレーズ(Torez、ドネツク州の都市)近郊でアントノフ26(An-26)型機を撃墜した」と書き込んでいた。
しかしドネツク人民共和国は、その数時間前にマイクロブログのツイッター(Twitter)の公式アカウントから次のように投稿し、墜落したマレーシア航空機が飛行していた高度1万メートルまで到達可能なロシア製ミサイルを親露派が手に入れていたことを明らかにしていた。
「@dnrpress:DNRは(ウクライナの)地対空ミサイルA1402連隊から自走式ブーク(Buk)地対空ミサイルを奪った」。この投稿も後に削除された。
現時点での報道などを見る限り、親ロシア武装勢力の言い分は根拠に乏しい。
おまけに、SNSやツイッターに書き込んだ内容を削除するというのは、どう見ても証拠を消しているとしか受け止められない。
彼らは、6月に1個師団相当の戦車や装甲車などの装備をウクライナ軍から奪っていることを明らかにしているので、「武器を操作できない」などとの言い訳は通用しない。
マレーシア航空の旅客機は親ロシア派武装勢力によって撃墜された可能性は高いと見られよう。
日本やマレーシアを含めた調査団を早急に現地に派遣し、真相究明を急がなければならない。
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ウクライナ東部の国境でウクライナとロシアとの小競り合いが続く また砲火を交えるのか?
7月18日にロイターが伝えたところでは、ロシアのインタファクス通信がウクライナ内務省高官の情報として報じたところでは、マレーシア航空の旅客機が17日、ウクライナ東部上空で親ロシア派武装勢力と思われるミサイル攻撃によって撃墜され、乗客280人と乗員15人、合わせて295人全員が死亡した。ウクライナ訪問中の岸田外務大臣は乗客に日本人が搭乗していなかったかどうかなどの調査確認を指示した。
尚、現時点では、ロシア国営放送などは旅客機の墜落原因はウクライナ軍の演習時に使用したミサイルが命中したとの見方を示しており、ウクライナ政府側の親ロシア派武装勢力やロシア側の攻撃との見解と対立している。
また、7月15日に産経新聞が伝えたところでは、ウクライナのゲレテイ国防相は14日、同国東部ルガンスク州の上空で軍のAn26型輸送機が高度6500mを飛行中に攻撃された撃墜され、「おそらくはロシア領からの、より強力な武器によって撃墜された」との見方を示し、使用されたミサイルは隣接するロシア領から発射された可能性があるとポロシェンコ大統領に報告した。
一方、14日にロイターが伝えたところでは、北大西洋条約機構(NATO)軍の当局者は同日、ロシア軍がウクライナとの国境付近で部隊を再び増強し、6月半ばまでに1000人未満に減っていたが、10000~12000人規模を現在集結させていると明らかにした。
これらの報道がもし正しければ、ロシア軍はウクライナに対して明らかに旅団から師団規模でウクライナ領内に侵攻できる体制を再び整えた模様である。
小競り合いが続くウクライナとロシアが、また本格的に砲火を交えるのか?
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また、「墜落の真相が早急に究明されなければなりません。そのために墜落の現場にすべての関係者のアクセスが確保されることを重視しており、関係者の協力が行われることが重要です。日本として必要な協力を行う用意があります。仮に今回の事案が撃墜行為によるものであれば、国際社会はこれを強く非難すべきです。」と撃墜であれば強く非難すると共に、日本として真相究明に向けた協力を行うことを示した。
18日夕方のFNNによると、ウクライナ側、親ロシア派武装勢力側双方が、互いに相手が旅客機を撃墜したと非難しているが、2014年7月18日筆者有料記事、 「ウクライナ東部の国境でウクライナとロシアとの小競り合いが続く また砲火を交えるのか?」でも述べたように、14日、同国東部ルガンスク州の上空で軍のAn26型輸送機が高度6500mを飛行中に攻撃された撃墜された件など、親ロシア派武装勢力側は何度もウクライナ軍のヘリや輸送機を撃墜した「戦果」の「実績」があり、ウクライナ軍から少なくとも1基を奪った地対空ミサイル「ブーク」をマレーシア航空旅客機に向けて発射、撃墜した可能性が高い。
地対空ミサイル「ブーク」の迎撃範囲は、射程30km以上、高度22000m以上の高度まで迎撃が可能であり、今回「墜落」したマレーシア航空機は高度10000m程度であったことから、容易に撃墜可能である。
また、18日の産経デジタルが伝えたところによると、ウクライナ保安局は17日、東部でのマレーシア航空機墜落に関連し、地元の親ロシア派武装勢力のメンバーがロシア軍幹部に「撃墜を報告した」とする会話の盗聴記録を公表した。
更に、18日にAFP=時事が伝えたところによると、ウクライナ東部で17日にマレーシア航空機が墜落したと発表される前に、同国からの分離独立を求めている親露派がウクライナ軍の輸送機を撃墜したというコメントを交流サイト(SNS)に投稿したが、後になってそのほとんどを削除していたことが分かった。
これには、マレーシア航空旅客機が撃墜された同時刻に、一方的に独立を宣言している親エロシア派武装勢力「ドネツク人民共和国(Donetsk People's Republic)」の自称防衛相イーゴリ・ストレルコフ(Igor Strelkov)氏は、ロシアの交流サイト最大手「フコンタクチェ(Vkontakte)」 の自身のページに、「たった今、トレーズ(Torez、ドネツク州の都市)近郊でアントノフ26(An-26)型機を撃墜した」と書き込んでいた。
しかしドネツク人民共和国は、その数時間前にマイクロブログのツイッター(Twitter)の公式アカウントから次のように投稿し、墜落したマレーシア航空機が飛行していた高度1万メートルまで到達可能なロシア製ミサイルを親露派が手に入れていたことを明らかにしていた。
「@dnrpress:DNRは(ウクライナの)地対空ミサイルA1402連隊から自走式ブーク(Buk)地対空ミサイルを奪った」。この投稿も後に削除された。
現時点での報道などを見る限り、親ロシア武装勢力の言い分は根拠に乏しい。
おまけに、SNSやツイッターに書き込んだ内容を削除するというのは、どう見ても証拠を消しているとしか受け止められない。
彼らは、6月に1個師団相当の戦車や装甲車などの装備をウクライナ軍から奪っていることを明らかにしているので、「武器を操作できない」などとの言い訳は通用しない。
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7月18日にロイターが伝えたところでは、ロシアのインタファクス通信がウクライナ内務省高官の情報として報じたところでは、マレーシア航空の旅客機が17日、ウクライナ東部上空で親ロシア派武装勢力と思われるミサイル攻撃によって撃墜され、乗客280人と乗員15人、合わせて295人全員が死亡した。ウクライナ訪問中の岸田外務大臣は乗客に日本人が搭乗していなかったかどうかなどの調査確認を指示した。
尚、現時点では、ロシア国営放送などは旅客機の墜落原因はウクライナ軍の演習時に使用したミサイルが命中したとの見方を示しており、ウクライナ政府側の親ロシア派武装勢力やロシア側の攻撃との見解と対立している。
また、7月15日に産経新聞が伝えたところでは、ウクライナのゲレテイ国防相は14日、同国東部ルガンスク州の上空で軍のAn26型輸送機が高度6500mを飛行中に攻撃された撃墜され、「おそらくはロシア領からの、より強力な武器によって撃墜された」との見方を示し、使用されたミサイルは隣接するロシア領から発射された可能性があるとポロシェンコ大統領に報告した。
一方、14日にロイターが伝えたところでは、北大西洋条約機構(NATO)軍の当局者は同日、ロシア軍がウクライナとの国境付近で部隊を再び増強し、6月半ばまでに1000人未満に減っていたが、10000~12000人規模を現在集結させていると明らかにした。
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