AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

鉢かづき姫

2016年12月01日 | 日本語教育
留学生向けの授業でやってる紙芝居。

先週は、「鉢かづき姫」。

なかなかマイナーなところを選んだとお思いでしょうが、大学図書館にないんだから仕方がない。

誰かとぶつかっている気配もするのですが、それはさておき、宿題の、自分の日本語で書きなおしてみる、という恒例のもの、添削していると、

ミステリーが。。


ストーリーがいまいちお分かりでない方、wikiのページはこちら


留学生の間違えた日本語をあげつらうつもりは全くないのです、今回も、とりあえず、ミステリーから。


紙芝居を利用するのは、イラストがあってイメージしやすいこと、読み聞かせる文章を学習者の日本語能力に合わせてコントロールできること。


鉢かづき姫についても、同様で、紙芝居の中でしか使わないだろうというようなセリフは避け、また、本筋とかかわらないところは大幅に言い換えたりして読み聞かせているのですが、

留学生たち、本来の趣旨と違うことをやっている気配が濃厚。

そんな話をしたら、スマホで僕の読み聞かせを録音してそれを聞きながら書き起こしているのではないかという説を建ててくれた日本人学生さんもいたのですが、

今回のミステリーは、言った覚えのないことがかかれていること。


鉢かづき姫、紆余曲折があって、最後に若者と結ばれるのですが、この若者、上に書いたwikiにあるように、「御伽草紙」では、三位中将の息子、宰相殿御曹司なんですよね。

紙芝居の中では、「中納言」として登場。

私の読み聞かせでは、単なる「若者」。


留学生の提出してきたものを見ると、若者について、

「中南国」の若者

「ちゅなんご」の若者

と、明らかに「中納言」の聞き間違えとしか思えないものが。


でもね、授業では「中納言」は使ってないの。

原典をあたっても「中納言」は存在しないの。

紙芝居、愛教大にはこれしかないの。

書いたものを読んだのなら、「中納言」を失敗することはないの。




ということで、どこからこんなことになったのかが、ミステリー

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