熊谷守一の『蒼蠅(あおばえ)』を少しずつ味読している。いろいろ感化されることがある。紹介したいエピソードなどたくさんあれど、冗長になるので止める。とにかく、日々上機嫌であるように生きねばならないと思うに至る。
そう思うに至ったプロセスを省き、機嫌よく毎日を過ごすために心がけることを箇条書きしてみた。
- 愚痴をこぼさない
- 大人しく話を聞く
- 決して威張らない
- 孤独をおそれない
- 自然をいつくしむ
- 失敗をおそれない
- 謝るときは素直に
- 屁理屈はやめよう
まだありそうだが、8文字8行で縁起よくまとめてみたが、実践あるのみだ。愚痴はこぼしていいと言われたが、それが常態化するのは嫌だ。なし崩し的に機嫌が悪くなっていきそうだ。
『この世界の片隅に』の原作者であるこうの史代は、「じじい」という人種が苦手だったらしい。「『じじい』は年下の女とみれば『甘えん坊』や『無知』などの明らかに生存競争に不利な形質を求める傾向がある」と、ある作品のあとがきに書いていた。意味が分からないし、「傾向がある」とあっても、どんなシチュエーションをさすのか想像できない。「しかも、結局、嫌いなものにも好きなものにも悪口しかいわない」と書いていた。
たぶん、いつも機嫌の悪そうで、頑固な糞爺が頭によぎった。
下の写真を眺めていれば機嫌よくいられる。この国の政治がどうなろうと、己の機嫌がそれで揺さぶられるのは癪じゃないか。ニヒリスティックに陥るのも本意ではない。いまの私には、機嫌という情緒性を尊ぶことがたいせつだ。