Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

美しい自然保護地区、Prairie Crossingというコミュニティ

2015-07-18 | Weblog
私がシカゴで滞在するのは、シカゴ郊外北部のGrayslake市のPrairie Crossingという自然保護地区の美しいコミュニティの中のコンドミニアム。

1992年アメリカの通信社のシカゴ支局で記者をしていた時、知り合ったアメリカ人の親友ベスとパートナーのマットが住んでいる。
親友といってもお姉さんのような存在のベスなので、「ベスねえ」と呼んでいる。
当時シカゴのダウンタウンのスタジオを借りて、勤めた通信社に日本人はいなくて、夜になると孤独だった私に「部屋をシェアしないか」とベスが誘ってくれた。
ベスはダウンタウンのレンガ造りの素敵なタウンハウスに住んでいて、家賃も安かったのですぐに引っ越し、そこから通信社のオフィスがある先物取引で有名なシカゴマーカンタイル取引所に通った。
8年後に偶然うちの駐在もシカゴになり、ベスとの交流も復活したというわけ。
つくづくシカゴとは縁があったんだなと思う。

到着の夜中は時差ぼけでウトウトして、鳥のさえずりで目を覚まし、なかなかほかほかのベットから立ち上がれない。
早朝ボーッとした頭でいたが、オーガニックの野菜サラダにマット特製のギリシャ風ドレッシングをかけ、大好きなTrader Joe’s (通称トレジョー)のオーガニックのココナッツオイルをトーストにつけて食べたら、体が浄化されたみたいに元気になってくる。

オーガニック野菜はJewelなどの普通のスーパーに売っているという。
7年前はオーガニック専門店のWhole Foodsで買ってたよなあ…いろんなことが変わっているらしい。

トレジョーのコーヒーにマットオススメのトレジョーの南米産の天然スイーツのsteviaというのをレモンいりの水に数滴垂らして飲んだら、眠気がすう~と消えて、コンドミニアムから見下ろす木々の緑と水色のだだっ広い空を見上げていたら、やたらエネルギーが出てきた。
今日はおそらく昼間猛烈な眠気に襲われるかもしれないので、この美しいコミュニティの自然の草原の中を散歩することにした。

マットの話では、このコミュニティの家々は小さなサイズの部屋が多く、小ぶりらしい。



conservation community (自然保護地区)という珍しい町で、保育所や小学校、牧場や畑などがある。
自然を守るために、あるいはエネルギーや天然資源を節約するために設けたさまざまな規制は守らなければならないが、自然を愛する人々でコミュニティを作っている。



各家々のフロントヤードは美しく花や植物が配置され、プレイリーという名のごとく自然の植物があちこちに広々と茂り、家々ときれいなコントラストを描いている。





おそらく大草原の自然な姿を保ちながら、家々をうまく配置し、道路や公園を築いて行ったのだろう。
コミュニティ内に美しい公園も10個ぐらいあり、バレーコートやテニスコートも隣接されている。
様々な見たことがないような形態の小さな鳥たち。
鳥のさえずりとさやさやと木々を揺らす風の音。
懐かしい芝生を刈る音。
こりゃまさに楽園だわなあ…と心の中でつぶやく。



大好きだったお目あての湖を目指して、突き進む。
シダや葦などで囲まれた湖は、大きなビオトープって感じ。





小さな魚たちがうじょうじょいる。
以前ここで泳いだときに、魚に足を噛まれて痛かった。

砂浜には8羽のカナディアンギース軍団と小さなボートやヨット。



カナディアンギースには近づかない。
昔幼児の次男と襲われそうになった経験から。
私が湖に来たときは、女の人が1人台で日光浴をしていたが、その人がいなくなったら、8羽のギースたちが我が物顔に湖を泳いだり、ビーチで毛づくろいしたりとせわしなく動く。



こんな美しい湖と景色が日常とともにあるなんて、なんと贅沢な生活なんだろう。
季節のいい時期は、毎日が避暑地。




以前ここにきたときにそう思ったが、日本に住んでいる身としては、ますますその思いが強くなる。冬の寒さは想像を絶するし、風も「ウインディ・シティ」の異名を持つシカゴのダウンタウンよりすさまじく強いらしいから、自然の良さ悪さを常に意識させられる場所といえる。

近況報告~高校生の息子との付き合い方~順調です!

2012-01-30 | Weblog
久しぶりに自分のことや家族のことでも書こうかと・・・
去年から高校生の上の息子が委託ホームに入り、いわば精神的に自立して、家族のお互いの関係も良くなった。
主人はかなりさびしいらしく、「いつかまた家族みんなで住みたい!」と強く叫んではいるが・・・
私は早起きしなくてすむので、結構楽で、たまに息子に会う時間が濃くて息子とのおしゃべりも楽しく感じる。
下の息子との関係も良くなり、弟も兄を慕い、兄は弟をかわいがり、兄弟とても仲良く過ごしている。
息子が日曜日に東京で「子ども国会」の活動があるため、隔週ぐらいの割合で週末だけみんなで過ごしているが、家族みんなでいる時間がこんなにほっとするなんて・・・

子供たちって自分たちの興味のあることに親が興味を持つといろいろ話してくれるということが最近わかってきた。
たとえば、上の息子の大好きなラノベ(ライトノベル)。
最初は本の表紙の萌えキャラのアニメを見て、「なにこれ?」とバカにして、増え続けていくラノベの量に辟易していた。

だが、あるときラノベ不朽の名作(?)「涼宮ハルヒの憂鬱」を読んでみた。
なんとなく、表紙の小生意気なハルヒの表情が気になっていたのだ・・・



いやあ、読んでみたら、なんとこれがめちゃ面白い!
息子に頼んで続きの「ハルヒ」を買ってくるよう頼んだら、ブックオフで3冊買ってきてくれ、お金はいいという。
ハルヒ談義で盛り上がり、私がハルヒのミニフィギュアがほしいと言うと、「わかった」と息子は約束。
それからは、息子おススメのラノベ「半分の月がのぼる空」やら「とある飛空士への追憶」などをいそいそと貸してくれた。

だいぶ前だが家族でカラオケに行き、初めて「初音ミク」が歌うボカロ「裏表ラバーズ」を息子が歌うのを聞いて、その斬新な歌詞に衝撃を受けた。(なぜか私は「表裏ラバーズ」と言ってしまい、そのたびに息子に直されるが)
こんな歌詞が存在するのか!と。
その言葉のセンス半端ない。
世界中で初音ミクが受けている意味がやっとわかった。
お正月テレビのグーグルクロームのCMについに初音ミクが登場して「おおっ!」と二人で同時に叫んだ!



冬休みは、息子の大好きな戦争映画「総合艦隊司令官 山本五十六~太平洋戦争70年目の真実」も私の提案で一緒に見に行った。
役所広司主演で山本五十六そのものって感じで、日本が太平洋戦争の泥沼の中に入っていく歴史の流れとともに戦争を止めようと必死で努力した五十六の苦悩がわかり、五十六をめぐる井上成美やら南雲忠一などの部下たちの説明も息子がしてくれ、勉強になった。
息子の話によると、真珠湾攻撃の描写、とくに軍艦などの基地の位置や飛行機からの攻撃の順番などが正確だったらしい。



それにしても戦時中山本五十六のような国際的な視野を持った軍人も日本には結構いたのか・・・

去年のハロウィーン前は、小学校の英語講師の仕事で衣装が必要だったので、アキバのコスプレショップに連れて行くよう頼んだら、これまたいくつか案内してくれた。
私が描いていたコスプレはアメリカのような一般的な仮装ではなく、アニメのコスプレだったので、収穫はなかったが、アニメとAKBの街と化したアキバを散策できて楽しかった。

勿論息子からパソコンも教えてもらっている。
息子の高校はパソコン関係は、プレゼンやら卒論があるため、一年から情報のクラスでしっかり教育してくれているようだ。
息子もブログ、ツイッター、フェイスブックとデジタルネイティブの一人として、いろいろとこなしているらしい。
最近ではツイッターの息子のつぶやきに対して、議員さんやら大企業のお偉方さんからもいいコメントが届くんだそうだ。
高校で政経部の部長もしているので、高校生とはいえ早稲田の一員としてネット上でも日本の政治に対する自分の意見をしっかり発言してほしいもの。

息子の硬派な部分とオタッキーな部分を両方認めて理解していくことが大事だと思う。
3年生になると卒論制作が大きな部分を占める。
息子も今通っている私立高校にあこがれていた中3のときから卒論を書くのを楽しみにしてきた。
去年のクラス懇談会で担任の先生が先輩たちの卒論を紹介してくださったのだが、題材はさまざまで自由に選べるらしい。

息子が選んだ題材は、専門分野である歴史物で、趣味のサブカル(サブカルチャー)とからめて分析したいと。
「それって、大学の先生も書けない内容だし、Yしか書けないよ!」と大きく励ました。
卒論のアドバイザーの先生も国語の若い女性の先生でありながら、日本文学の研究者でアニメやサブカルに精通しているらしい。
息子は、3年の選択科目でこの先生の教える「早稲田大学と文学」のクラスもとる。
すごい!こういう先生も高校にいるなんて、やっぱり早稲田だ!!
「私がとってみたい!」と思わず2回も叫んだ。

大学付属高校なので、のびのびと自分のやりたいことができて、ユニークな先生たちに囲まれて充実して高校生活を送っていて、うらやましい限りである。
息子からは、ラノベ読んだりボカロ聞いたりする中高年の母親は少ないと言われている。(いや、私のようなミーハーな親、意外と多かったりして・・・)







ミュンヘンのニンフェンブルグ城の美しさ

2009-04-28 | Weblog
今日は気分を変えて、ドイツのミュンヘンからのお便り!ヨーロッパ出張から帰った主人が、携帯から撮影した写真を紹介します。この写真は、ミュンヘンのニンフェンブルグ城という美しいお城。携帯とは思えないほど色が美しくでていたので、思わずほめちぎる。青空にお城の屋根のオレンジが見事にはえ、遠近法にドンピシャ!ヨーロッパの歴史を感じる瞬間。







2008年ブログを始めます

2008-01-19 | Weblog
シカゴ郊外アーリントン・ハイツに2002年の2月から住み始めて、早6年。私たちの駐在生活も大詰めを迎えている。

来た当初は、体に突き刺さるような、凍える寒さの中、2歳になる小さな次男をかかえて、車中心の生活を立ち上げるのに、ため息をつき、無我夢中で、子育てをしていた。

しかし、その次男ももう小学2年生。毎日元気に学校に通い、小学1年の3学期に来たときは、可愛かった長男も私の背をいつの間にか抜き去り、限りなく低い声になってしまった中学1年生。

今までのシカゴ生活をときどき振り返りながら、家族での体験に基づいた日々の出来事を感じるまま素直に綴っていこうと思う。

2008年1月18日