Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

シカゴオヘア空港到着!

2015-07-18 | アメリカ生活雑感
久しぶりの長時間の国際線は映画1本観て本を読んだり、仮眠とったらあっという間。
かつて駐在していた時のように、飛行機がシカゴの地へ着いた途端、別世界が広がる。

当たり前だが、シカゴオヘア空港は、日本人以外の人種の人々と表示も流れる言葉もすべて英語。
入国審査のブースに入る時も身構えた。
自分で手続きをするブースがいくつもあり、昔と変わっていることにびっくり。
おそらくアメリカに住んでいる人、Residents用だろう。
どのブースなのか聞こうとして、とっさに英語で言いたいことがでてこないと戸惑っていたら「ESTA, for the first time?」と聞かれたので、すぐにブースに入れた。
ESTA(エスタ)とはアメリカに入るためのビザのようなもので、インターネットでお金を払って申請すれば一瞬で取れるので、昔のように大使館でビザを取る手間が省けて便利。

「しまった!カブスかホワイトソックスの帽子を持って来ればよかった」と一瞬後悔。
駐在時は、カブスファンかソックスファンというのがわかると、途端に入国審査官との会話がはずんで、フレンドリーになりいい感じで入国できたから。
今回はキレイな金髪のお姉さん相手だったが、えらく仏頂面。
事務的に聞かれて指紋と顔の照会終わり何事もなくホッとした。

荷物の受け取りでは、私のスーツケースは他の人のに比べてあまりに小さくてびっくりした。
自分では結構必要ないものも入れて重くなったと思ったのだが、8キロぐらい。

到着ロビーに誰もいなくて心細かったけど、30分ぐらい待ったらマットが来てくれてホッとした。6年9ケ月ぶりに見るシカゴのハイウエイからの風景は、昔と変わらず、懐かしい芝生が広がる。

いざ、シカゴへ里帰り!

2015-07-17 | アメリカ生活雑感
現在成田国際空港なう。
搭乗始まっているので大急ぎで書いています。
これからシカゴへ飛びます。
約7年ぶり。
故郷へ戻る気分。
次男は来週1人でシカゴへきます。
念願でした。

シカゴでも時々投稿できればと思います。
WiFiレンタルしないので、メールもブログ投稿もままならないかもしれませんが。
8月5日に戻ります。

オバマ大統領の就任式を見て・・・アメリカ人の友達に思いをはせる

2009-01-22 | アメリカ生活雑感
日本時間21日の夜中に始まったワシントンDCでのオバマ新大統領の就任式。私は、NHKBS1のABCの特別番組の放送を副声音の英語にして、アメリカにいるような臨場感を味わいながら、1人興奮して見ていた。アナウンサーの女の人の声は、なつかしいやり手、ダイアン・ソイヤーのようだ。80年代より、彼女は、ずっとABCに君臨している。もう1人のアナウンサーとのやりとりで、なんとなく、いつもよりもはしゃいだ雰囲気が伝わってきた。

カーター、クリントン、ブッシュ親子など歴代の大統領が続々と夫人たちとともに登場。ブッシュ父は、足元がおぼつかないが、なんと紫のスカーフを巻いてしゃれっ気をだしている。みんな黒人初の大統領誕生の瞬間に立ち会うとあって、やや眩しげに、微笑みあっている。見守る200万人以上の全国から集まってきた人々。国会議事堂から延々と続く人人の群れの壮観な様子が映し出される。ときおり、待ちきれずに「オバマ!オバマ!」とチャントする人たち。ブッシュ一家の家具は出され、オバマ一家の家具がホワイトハウスに運ばれている模様。

気温は零下なのに、世紀のイベントを前に、人々の心は熱い!オバマ氏の待機している姿が映し出されるが、赤いネクタイを締め、冷静にかすかな笑みさえ浮かべて、緊張している気配がない。不思議な人だ。こんなに何億人いや何十億人もの世界中の人々がオバマ氏一点だけを見つめているというのに・・・

就任式の開会宣言をしたのは、ファインスタイン上院議員で、女性。とても堂々としていて、アメリカの歴史史上かつてない出来事だというのを実感できた。アリサ・フランクリンの美しい歌声がワシントンDCの町のかなたに響きわたる。厳粛な瞬間が訪れるのだと呼びかけているようだ。

バイデン副大統領の宣誓式に続き、チェロ奏者のヨーヨー・マたちの清らかな演奏。バイオリン、ピアノなどの演奏だが、こちらも多種多様の人種で構成される。いかにもオバマ氏の大統領就任式にふさわしい心憎い演出だ。

いよいよオバマ大統領の宣誓だ。言われた言葉を繰り返すだけだが、おっと、最初の文をちょっと言い間違えたかしら、オバマ氏、やはり緊張してる?と思いきや、かる~いノリでかわして、注目の宣誓はあっさりと終わった。オバマ氏の話では、最初は資金力もなく、ネットによる草の根運動で、短期間でアメリカという国の頂点にたどりついた。ちょっとしたテレがオバマ氏にあったのだろうか。そんなことが可能となるほど、アメリカ国民の政府に対する怒りは爆発寸前だったのだろう。

オバマ大統領というのは、いまやアメリカ国民全体の象徴なのだ。みんなの声を代表する本来の意味の大統領をめざす。昨日のNHKの「クローズアップ現代」で、オバマ氏には、ネットを通した百数十万人ものサポーターがついているという。オバマ氏は、いつでもどこでも一斉にこの人たちと対話が可能で、たとえオバマ大統領の意見に反対する議員がいても、国中にいるサポーターが、その議員に圧力をかけて、説得することができるという。また、ホームレスや職をなくした人たち、低所得者など、どんな人の意見もすくいあげるほど、それらのサポーターの人々のネットワークづくりができているという。アメリカはどん底を経験し、国民が一致団結して、這い上がろうとしている。

私の一番のアメリカ人の親友べスと彼女のボーイフレンドのマットも人一倍アメリカという国の方向性を杞憂していた。二人共贅沢とは無縁だが、シカゴ郊外の美しい町で、日々の生活をエンジョイしながら、まじめに働いている。マットは、まだ50代はじめなのに、パーキンソン病に冒されている。この病気が発覚してから、数年たち、年々ひどくなっている。なのに、去年べスからマットのことを聞いたとき、健康保険会社に保険に入るのを断られたという。重い病気になっているから保険に入らなければ生活が成り立たないのに、その病気がひどくなっているから、保険に入れないのだと言う。まさに弱者切捨ての社会!いつも冷静なべスだが、このときは「この国は、弱いものをサポートしない!アンフェアだ。」と強い怒りの表情をあらわにしていた。そして、べスもマットも2人とも勿論「オバマ氏が大統領になりますように!」と願っていた。去年シカゴで、私の周りのアメリカ人はみんな同じ意見だった。でも、それがこんなに早く実現するとは!

オバマ大統領の演説が始まった。今までの国の経緯を説明し、「今求められているのは、新たな責任の時代だ。それは、1人ひとりの米国人が、私たち自身とわが国、世界に対する責任があると認識することだ」とやや引き締まった表情であたかも1人1人を見渡すかのように語りかけた。ときには、言葉をかみしめるかのように、絶妙の間をとる。自分自身にその言葉を刻むかのよう。「米国は再び主導する役割を果たす用意がある」とオプティミスティックな言葉で、みんなに希望と自信を持たせ、励ます。キング牧師のような声を震わせるような大げさな演説ではなかった。オバマ流とでも言おうか。冷静にみんなを励ました。

就任式の前日だったか、ボランティア・ディを国民に呼びかけ、オバマ氏自らボランティアとして、ペンキ塗りをする姿が、印象的だった。やりながら、インタビューに答える。話し方が、演説のときのオバマ氏と打って変わって、ややぶっきらぼうで、なぜか普通のその辺にいる中西部の若者と同じ雰囲気を感じる。なんか、親しみやすい大統領やなあ。普段着のオバマ氏といつもの演説での冷静沈着で理性的な大統領のイメージのオバマ氏とのギャップが、ますますファンを増やすのだろう。

オバマ大統領と新生アメリカ。どうか、どうか、オバマ政権の改革がうまく行くように!それは、日本と直結し、しいては、私たち自身の生活にもじわじわと影響を及ぼす。今後は、アメリカ発のニュースに目が離せない。


追伸

先ほど、べスよりメール。「アメリカの経済状況、引き続き悪し。オバマ大統領の就任式はエキサイティングだった。しかし、人々の期待があまりに大きすぎて、現時点でオバマ大統領が到達できる範囲を超えている」と警戒のコメントだった。私も同感。



オバマ大統領就任式は、日本時間21日午前1時半から~NHK総合で1時10分より放映!

2009-01-19 | アメリカ生活雑感
オバマ新大統領の就任式は、21日午前1時半より。この模様は、NHK総合で1時10分から2時35分まで放映される。日本にいても生で見られる!オバマ氏がどんな就任演説をし、就任式がどう演出され、アメリカ人たちがそれにどう熱狂していくかを見られるというだけで、ワクワクしてくる。

Good Luck, Obama and American people!
We are soooooo excited to see you, gyus.


1月20日、オバマ氏の大統領就任式を前に

2009-01-12 | アメリカ生活雑感
いよいよバラク・オバマ氏が第44代アメリカの大統領となる日がせまってきた。2009年1月20日というのは、アメリカがついに黒人大統領を誕生させた記念すべき日となり、アメリカ市民にとって、歴史に残る忘れられない日となるであろう。

日本で、近所の書店に行っても、オバマ氏の本は多い。英語教育関係の雑誌も12月は、オバマ特集だらけで、11月4日の大統領選挙のときのシカゴでの勝利演説を英語のテキストにする雑誌も多かった。本の帯に「ケネディを越える感動 歴史はこの演説でつくられた!」とあるから、その人気のほどはいかに!




私は、ユーチューブでしかオバマ氏の演説は聞いていない。11月4日のシカゴでの熱狂の中でのオバマ氏を生で見たかったが、日本への帰国でそれもかなわず、今頃冷静にオバマ氏の演説を聞く。画像がかなりぼやけているが、淡々と説得力のあるトーンで、みんなと同じ目線で話す。むずかしい言葉は使わず、敵も味方も大人も子供も人種も包み込んで、すべての人々に語りかける。185センチとすらっとして背が高く、47歳と若い!若くても誠実さがにじみでている。こんな人が大統領になったら、「みんなで一致団結して、国を建て直していこう!」とこぶしを振り上げたくなるだろう。

それに比べて、日本の政治家ときたら・・・何が言いたいのか、やりたいのかわからない。麻生さんがでてくると、声を消したくなる。日本にもオバマ氏のような若いフレッシュな政治家が、彗星のごとく現われないだろうか!14歳の上の息子に、「オバマ氏を見ていけよ!これからは、あんたたちの時代だから。(広い視野を持つ)あんたたちが、ネットを駆使して、みんなで手をたずさえて、日本の新しい時代をつくっていけよ!」などとけしかけている。今の中学生というのは、ネット世代である。英語もそこそこ書けるから、彼らが世界中の同じ世代の人たちと手を組んで、ネットを利用して、いい方向へ持っていけたら、その鋭い感覚で、とほうもないこともできるかもしれない。

オバマ氏陣営は選挙の際、ネットを駆使して、演説にもあったように、1人1人の票を大事にしていったのだろう。私たちのシカゴ駐在のときの中国人の大家さん、ハンズは、オバマ氏にガソリン代の高さをメールで訴えて、数時間後に長い返信がオバマ氏自身からきたので、それを私たちに転送してくれた。確かにオバマ氏からだったが、きっと周りのブレーンの人たちが、1人1人にメールを返信しているのだろう。だが、そのやることの速さがすごい!アメリカ人の決断力の速さ行動力の速さというのは、誠に恐れ入る。

今日は、本屋で、下の息子が読む伝記の本を探していたら、店頭に並んでほかほかの本を見つけた。これだ、今読んでおかないと!「オバマ YES WE CAN!」(著ロバータ・エドワーズ、絵ケン・コール 訳日当陽子)という小学生向けのオバマ氏の伝記本だ。



岩崎書店から出版され、なんと発行日が、2009年1月20日、オバマ氏の大統領就任式の日になっている。ケニア出身のお父さんと白人のお母さんの間に生まれたオバマ氏。しかし、彼が2歳のときに、両親が離婚し、2度目のお父さんがインドネシア人で、インドネシアに4年間住んだこともあり、その後ハワイで祖父母に育てられたという。その後の大統領候補となるまでの道のりもわかりやすく、ケネディやリンカーンの偉大な大統領の伝記本のようなタッチで書かれている。あたかも、オバマ氏が歴史に残る大統領になるような予感を抱かせるような本である。

最後に、小学生向けの本にはめずらしく、11月4日の演説が日本語と英語で全文掲載されている。この演説も1963年のワシントンDCでのマーティン・ルーサー・キング牧師の有名な演説「I have a dream」と同じようにみんなに受け継がれていくのだろうか。(この演説は学生時代よく聞いたものだ。大好きな先輩がスピーチコンテストで優勝したのもこの演説で、キング牧師の真似をしている姿が、めちゃかっこよくって、感動したものさ。)


シカゴのすさまじい寒さを思い出して

2008-12-21 | アメリカ生活雑感
シカゴの友人や息子の友達のメールで、シカゴの天気が荒れているとのこと。早速、天気予報をチェック。日本語のサイトはよくわからないので、シカゴ・トリビューンのサイトへ行く。なんと、ブリザード・ウォーニングとウインド・チル・アドバイザリーがでている。気温は華氏6°で、風が吹いたときの体感温度はなんと華氏-20~-30°だ。雪のオンパレード状態でしょうか?息子の友達のメールでは、20センチは積もったとか。現在どのくらい積もっているの?

シカゴ日本人学校全日校は、雪のために、金曜日の今学期の終業式がなくなり、休校になったとか。ウーン、こういうことは、今まで聞いたことがない。終業式が休校とは、なんて悲しい!この冬のシカゴは、かなり厳しい状況なのだろう。私たちは、まさに逃げてきたというか。間もなく、下の息子の友達の1人が帰国の予定だが、雪にならないといいが。祈ってます。

振り返ると、駐在中、毎年シカゴの寒さはすさまじかった。冬の間は、寒さで外で遊べない。「苦々しい」寒さ、あるいは、「かみつかれような」寒さというような表現を英語でするほどの痛みを伴った寒さ。ぬくぬくと暖かい冬を過ごしている日本の人々には、到底理解できないであろう。先日、日本の小学校で、息子の学年の子供たちにそのことを言ったら、信じられないような衝撃的な顔をしていた。

外で遊べないということが、子供たちにとって、どんなにストレスなことか。親たちもそのことをいつも気にして、どうやって冬を乗り切るか頭を悩ます。私も最初の頃、華氏30°以下(摂氏0°)になると外で遊ぶのが危ないということがわかり、「まっ、いっか!」と開き直って、家で下の息子とのんびり過ごした。室内で遊べる場所を捜し求めて、チャッキーチーズやゴーバナナのようなゲームセンターやボーリングなどに子供たちを連れて行った。冬は、スケートなどのさまざまな習い事もやらせた。

でも、雪の日は、子供たちは、近所の有名なベアーズの名クオーターバック、ウオルター・ペイトンがトレーニングしていたことで知られる、ペイトンズ・ヒルで、そり遊びに興じた。上の息子は、そり遊びが大好きで、あの長くてそこそこ急な坂を何べんもすべっていた。クラスの友達とも行った。そのとき、母たちは、防寒着に身を固め、震えながら見守った。みんな覚えているかしら。皆様、ぜひ一度ペイトンズ・ヒルへ、そり遊びに行ってみてください。全景が見渡せる素晴らしい場所です。

ペイトンズ・ヒルに関して興味がある方は、US新聞の私の記事を参照してください。http://www.usshimbun.com/childcare/childcare-paytonshill.html

よく私が、「シカゴの冬は寒くて外で遊べないから、やはり日本がいいんじゃない?」と上の息子に聞くと、息子は、「でも、スケートやそり遊びができるから、冬も楽しい!」とうれしそうに答えていた。そのとき、「子供というのは、環境に順応していくものだなあ」ととても頼もしく思った。シカゴでは、車社会なので、歩く機会が少なく、日本の子供たちに比べて、さぞや息子たちの体力も落ちているかと思ったが、あっという間に、息子は日本の中学の部活でめきめきと体力をつけている。このところ1回に6キロから9キロぐらい走っていて平気だ。心配いらないものだなあと思う。

今日は、2つ投稿していますので、前回のも読んでくださいね!

帰国後1ヶ月、アメリカ駐在生活を総合的にふり返って~緊張感と闘う日々の7年間

2008-12-01 | アメリカ生活雑感
日本に帰国して、約1ヶ月。まだまだ、日本の生活の立ち上げ途中。やっと今日から自転車に乗り出し、アメリカで車に乗っていたときと同じような感覚におちいる。自転車を7年間マンションの駐輪場に置きっ放しだったので、鍵がおかしくなっていた。よって、今まで、あらゆる場所を歩いて生活していたので、すべてに恐ろしく時間がかかった。歩いていても、まだなんだかフワフワして、足が地についていない感じだ。

かつて何年間も住んでいた場所なのに、さまざまなことが変化していて、まったくの一から出直しで、学校関係でささいなことでも聞かないとわからないのが、くやしいし、物事がスムーズに進まないのもイライラする。生活パターンの慣れたシカゴなら、手と体と頭が勝手に作動し、みんなの世話までできていたのに・・・こちらでは、みんなに聞きっぱなしである。

しかし、シカゴに赴任した当初は、かつてダウンタウンに住んだことがあるとはいえ、郊外の車社会での生活は初めてだったので、右も左もわからなかった。赴任直前に日本で車の免許を取って、車の運転デビューをアーリントンハイツでし、子供たちのために、死にものぐるいで、おっかなびっくりの運転に挑戦した。まずは、バスストップまで、次にシカゴ日本人学校まで、そして、日本クリニックとミツワとじょじょに距離をのばして、慣れた。イリノイ州の免許を取るために、1週間必死で、日本語のテキストを参考にしながら、英語のわかりづらいマニュアルを読んで、筆記試験にのぞみ、主人とけんかをしながら、子供たちを乗せて、ウッドフィールドまで、必死で運転したっけ。

それまで、2回アメリカに住んだ経験上、英語でコミュニケーションをとるのに問題はなかったので、アメリカに住むのに自信はあった。しかし、郊外に住むこと=車の運転という経験は初めてだったので、3度目のアメリカ生活は、極度の緊張感にいつもさいなまれていたような気がする。そのせいなのか、年のせいなのか、わからないが、シカゴの駐在生活が始まり、月日とともに、あっという間に白髪が増え、呆然とした。今、日本に帰ってきて、なんとなく、髪の毛の根元が白くなりにくくなっているのは、緊張感がとれたせいであろうか。

アメリカ生活は、異文化に囲まれて刺激的だ。周りはアメリカ人、韓国人、中国人、イラン人、ラティーノ、さまざまな人種だらけ。いろんなことにも挑戦してみたい。でも子供たちがいるから、なかなかできない。でもって、子供の手が少しでも離れると、ここぞとばかり、1つのことにのめりこむ。「アメリカにいるんだから、今やっておかねば!」という強迫観念。友達が、「イエローストーンに車で行った」と聞くと、「休暇中は、アメリカにいるんだから、あそこもここも旅行に行きたい」とよくばりになる。これまた、「旅行に行かなくてはいけない」という強迫観念。(ただ、うちの場合は、若い頃あちこち旅行に行っていたので、今回の駐在では他の人たちほどまめに旅行には行かなかった)

子供たちの教育も然り。アメリカにいるんだから、英語を取得させなくてはいけないという強迫観念。でも、いつか日本に帰るから、日本語はしっかりさせておかないといけない。せっかくアメリカにいるんだから、ここでしかやれないスポーツもいろいろやらせたい。これまた、強迫観念。

その中で、妥協妥協を重ねながら、自分の精神の中でバランスをとり、やりたいことをこなしながら、ストレスをうまく解消し、家族をハッピーに持ってくるにはなかなか努力がいる。親の助けがないので、周りの日本人の友達と助け合いながら、常に周りに気を使いながら、自分にむちを打ちながら頑張る日本人の駐妻たち。私もそんな1人でした。

日本に帰国して、わからないことへの日々のストレスと生活の立ち上げへのイライラはあるが、正直心底ほっとした。7年間、シカゴで何も大きな事故に遇わずに済んでよかったと。「子供たちに何かあったらどうしよう!」といつもどこででも緊張していた。広いアメリカで、子供たちが誘拐されたら、絶対に会えなくなるから、常に外では目を離さなかった。毎日、メールボックスに入ってくるちらしに尋ね人として2人の子供たちの顔写真がでているのが、毎回顔が変わるので、ぞっとしていた。

日本では、上の息子は、最初からまったく問題なく、1人で動くようになった。下の息子は、学校や近所のコンビにまでは1人で行けるようになった。勿論、日本も物騒なのだが、車で送り迎えをするという私の大きな仕事が1つ終わったという感じだ。子供たちの野球の試合で、車で送り迎えもしなくてはいけないというが、今は運転をしたくない。主人が運転すればと勧めるが、断じて!

7年間続いた毎日のお弁当作りからも解放された。土日の部活のランチは、節約のため、お母さんたちの手作りのお弁当をみんな持ってきているというが、私はお金がかかっても、今は作る気がしない。息子もコンビ二の弁当がうまいと喜んでいる。朝練で早く起きなくてはいけないときも、息子が勝手に起きて、勝手にパンを食べて、出て行くときもある。今までなら、弁当作りがあったから、絶対に私が先に起きて、息子たちを起こしていた。今は、すべての反動で、私はとても怠惰になっている。ごめんよ、みんな。でも、息子はまったく文句は言わず、黙々と我が道を行く。できない母親を持つと、息子はしっかりするもんよ。こう言いながら、下の息子には、あてはまらないかもと思う私。

全身全霊で、子供たちを守りきったシカゴ駐在生活。「あのときああしていれば、よかったのに・・・」と思うことも多々あるが、みんなが無事に何事もなく日本にもどってこれてよかった。そして、現在、多くの駐在員家庭の妻たちが海外で、私たちと同じように、必死で子供たちを守っている。よく「駐妻って優雅だ」と言われるかもしれないが、その華やかなイメージとは裏腹に緊張感にあふれた内面は、大きなギャップがあることをわかってほしいと思う。とにかく、何事もなく、みんな無事にもどられますように!


日本へのおみやげは、これ!COACH~帰国への道その6

2008-10-22 | アメリカ生活雑感
帰国準備で、結構大変な仕事が、日本へのお土産。すごい勢いで、ババッとチョコレートなどを大量に買う。隣近所への挨拶としては、ゴディバはちと高いので、あまりみかけないセンスのいい感じのチョコレートをターゲットでゲット。これは、航空便には入れず、自分がのる飛行機と一緒。船便、航空便、当日の飛行機分と3種類に綿密にグループ分けしている。

さて、やっぱり母親や妹たちへのお土産は、COACHにする。7年近くアメリカにいたんだから、そこそこの物を買うべきよね。自分だって、ここ15年以上もCOACHのバッグ買ってないもんね。主人が香港に単身赴任をしていたときに購入した、今となっては恐ろしくきたなくなったバッグがこのブランド。信じられないほど、買い物には無頓着な私。洋服も隣のコールズで安いもので満足。だって、買い物にかける時間とお金がもったいないもんね。買い物に費やす時間とエネルギーとお金を大学で消費し、勉強しているほうが、充実していた私のアメリカ生活。

しかし、やはり、アメリカ生活の自分へのご褒美として、最後に買うことにした。他の友達は、少しづつ着々とこの人気ブランドの商品をゲットしている模様で、かなり詳しい。

心優しい近所のママ友達が、車で40分かかるオーロラの人気アウトレットへ連れて行ってくれた。ここは、なんとまだ2回目。1回目は、家族で行ったので、まったくよく見れず。到着してすぐにCOACHへ直行。

いつも込んでいるという店が、すいている。じっくり1つ1つを吟味。迷いに迷って、値段も見定め、大小2つのバックを選び、妹のバッグ1つ、自分の財布1つ、母と義母の財布を1づつ、ウエスタン調のベルト、そして、日本の仲良しの友達へピンク色のハート型のキュートなストラップを5つ買う。これは、ヒットだ。売り上げは乳がん関係の団体に寄付されるというから、ますます買う気になった。

「今日は、50、30、20パーセントオフとかなりのディスカウントの商品が多い」と友達が言う。日によって、ディスカウントの割合が高い商品が多い日とそうでない日があるという。私が買ったバックは、友達とおそろいで、パッチワークで、デザインのわりに落ち着いた雰囲気。これが、なんと50パーセントオフ。やった!秋冬のシーズン物の小さなバックもパッチワークだが、ちょいワイルドな雰囲気。これも安い。お店の人の話だと日本では恐ろしく高いというから、もっと買うべきか。週末、福留選手の御家族も見えたとか。やはり、日本へのお土産かしら。

このブランドのリファンドポリシーというのが、すごい。買って1年後でも2年後でも、状態がきれいなら、リファンドができるという。日本にもって帰って、気に入らなければ、主人が出張できたときに、リファンドできるというわけ。ウーン、うまい商売手法。アメリカ経済が金融危機のため、かなりひどい状態だというのに、このブランドへの購買意欲は衰えない。アメリカ人はもとより、中国人、韓国人、日本人とアジア系のお客がすさまじいらしい。中国人もツアーでやってくるというから、すごい!

長時間ここにいたため、他の店に行く時間が短くなる。ウエッジウッドで食器を4枚とチョコレートを買って、さっそうと友達の運転で、アーリントンへましぐら。余裕で子供たちのお迎えに間に合う。

主人に真っ先に「COACH、800ドルぐらい買ったよ!」と報告したら、「フーン、いいんじゃない」と当然な目を向けた。ブランドには、私より詳しい主人。大昔COACHのことを教えてくれて、買うのを勧めてくれたのも主人。感謝、感謝!

1日で1000ドル分ぐらいの買い物をすると、なんだか、すべてのストレスが消えていく!「女の人って、こういうものよね」と友達と言い合いながら、お互い思い切り笑った。持つべきものは、友なり!連れて行ってくれて、ありがとね!



そうじ!そうじ!そして、またそうじ!~帰国への道その5

2008-10-14 | アメリカ生活雑感
先週は、送別ランチウイークであった。毎日、豪華なランチ、ランチ、ランチ。イタリアン、ブラジリアン、アメリカン、そして、フレンチ。ああ、おいしかったあ!満足じゃ!そして、週が変わり、今週は打って変わって、掃除ウイークに突入した。

1部屋ごとに徹底的に掃除をしておかねば!と思うのだが、なかなか思うようにいかない。とくにトイレとシャワールーム。普段忙しさにかまけて、さぼっていたから、シャワールームのカビがとれねえ!どうしよう!

うちの大家さんは、ハンズというとてもきれい好きな中国人。何でも直してしまうほどのハンディマンで、どんな職人より頼りになる。中国ではエリートで、アメリカに来て、ウエイターやベビーシッターなどをこなして、這い上がって、エンジニアとして成功し、アメリカンドリームを達成し、今はロング・グローブの豪邸に住む。ハンズにとって不可能という文字はない。「あんたにとって、唯一できないことは、妊娠することだ」と母親に言われたほど。「だから、君達もこの国にきたからには、アメリカンドリームを達成するのだ!」とこの家を借りた当初ハンズに言われた。「でも私たち駐在員なんだけど・・・」と言いづらくて、「そうね!がんばるわ!」とにっこり!

その完璧主義者のハンズの目に適うために、徹底的に掃除しないと!シャワールームを家にあるいろんな洗剤でこするが、ダメ!頑として、黒いカビがこびりついたまま。どうしよう!いつも優しいハンズのすごむ姿が想像される。そうだ、「Lysol」という洗剤を買ってこよう。この洗剤は、以前ハンズにすすめられて、トイレ用に使ったら、何もしなくてもトイレの汚れが、きれいさっぱりと魔法のように落ちた。なんて楽なの!と感動したものだ。

Lysolのバスルーム用を買ってきて試す。その洗剤のスプレーをかけ、しばらくおきこすると、少しづつとれてきた。なかなかとれない物も何回かやるうちにおちた!こすっておとしたのだが、こすらずにしばらくほっていて後から見ると、あーら不思議、きれいさっぱり、カビがまたしても魔法にかかったかのようにおちている。またしても感動する。もう、面白くなって、いろんなタイルに使ってみたら、ピカピカになった。なんだか、掃除も楽しくなってきた。やり始めると面白くて、夕飯の支度も忘れて、ずっとやっていたら、主人が「ごはんできたぞ」一日中働いていたので、主人が作ってくれたドレッシングあえおいしかったあ!

この調子でやれば、今週中にはなんとか水周りの掃除は終わるだろう。(3日も予定入っているけど)明日もがんばるぞ!次の課題は、キッチンだ。明日ハンズに手っ取り早い方法を教わろう。

掃除をしながら、疲れたら、気分転換に友達に渡す手紙を書いたり、お土産を買いに行ったり、荷造りをしたり、はたまた手続きをしたりと、あちこちやることをとばす私。まったく一貫性がない。このブログも気分転換でストレス解消。おっと、文化祭の続きを読みたかった方、すみません。投稿し忘れました。

午前中で船便完了!~とてもラクでした~帰国への道その3

2008-10-03 | アメリカ生活雑感
今日は、朝9時から船便の引越し作業。予想通り、9時前に3人の業者の方がいらした。少ない人数で、きめの細かいサービスをしてくれるこの引越し業者。通常もシカゴ店担当の3人で作業のすべてを行い、何かあると、他の支店から応援がくるという。

うちの担当者は、アラキさんという若くて、てきぱきした方。茶髪で、今風の若者だが、外見のイメージと違って、細かいところまで気を配ってくださって、とても心強い!この人にすべてお任せという感じ。

作業員到着時にまず、全部の部屋の船便にだす荷物を細かく確認。「(大事な物、たとえば)車関係の書類まで船便に入れてしまった!」「まだ、使っている洗ってない食器まで入れられてしまった!」などという失敗談を最近日本に帰国した友達からメールで聞いていたので、とても心配だった。この業者ならそんなことはないだろうと思っていたが、前日、「私の指示をまず聞いてから、梱包などを行ってください。」と電話で頼んだ。アラキさんにとりあえず、細かく、場所ごとに説明する。もう1人の日本人の方と2人で頭に入れてくれて、作業開始。

さて、荷物の荷だしと梱包が始まった。問題は、税関に提出するパッキングリストの作成だ。作成を終えている箱とそうでない箱がある。いくつかの箱を聞かれて、中身を書いた紙がどこかにいってしまい、こちらがあたふたする。うちは、本や資料が多い。その数を書いた紙がない。前もって、物を箱には積めているのだが、まだスペースが残っていると、箱を開けていて、リストも作成が終わっていない。ちゃんとやっておけばよかったと反省する。

大きな家具は、大人用の机、引き出し、イスのセットと子供たちの棚のみ。スパニッシュ系のベテランのチャレスさん(ニックネーム)が、この横長で思い棚を大きな透き通ったテープでぐるぐる巻きにしている。



なるほど、これだと引き出しがでてこないわけね!机などもしっかりとダンボールで梱包されている。チャレスさんは、目が合うと、ニコニコスマイルを私におくってくれ、物腰も柔らかで、日本人っぽい。13年もこの会社で働いているプロなんだそうだ。日本の引越し業者のしろうとっぽいバイトのお兄さんたちとは、月とすっぽん!かつて、日本で引越しをしたとき、洗濯機がうまく入らず、主人が出動して、指示しながら入れた経験がある。

もう1人のアラキさんの相棒の落ち着いた超ベテラン風日本人、スドウさんは、コワレモノのおみやげで買ったさまざまな置物を1つ1つ丁寧に梱包している。業者が作る箱は、みんな業者でリストを作ってくれるので、私たちは何もしなくていい。




下でアラキさんがダンボールを加工している。あっという間に船の形になった。これは、何に使うのか聞くと、なんとギターを入れる箱だという。即席できれいな形の梱包箱ができあがっている。感動!



みんなやることの手順が頭に入り、黙々と作業しているので、私たちはボーッと他でやることを探す。電話したり、パソコンでメールチェックしたり、はたまた、昨日のカブスがドジャーズにやられたプレイオフ1試合目の二ュースを見たり・・・それにしてもマミレスの野郎、よくもあんな低い球をすくいあげて大きなホームランにしてくれたわね!ドジャーズのユニフォーム似あわねえ。なんで、デンプスターが打たれるんや!昨日のシーンを何回も見て、むかつくこと、むかつくこと。

そうこうしている間に、あっという間に船便の荷物がでていき、大きなトラックにおさめられた。アラキさんから、もう一度部屋を全部確認するように言われる。全部きちんと出すべきものを出してくれている。パーフェクト・ジョッブ!外に置いてあるバカでかいスライドセットを解体してもらい、処理を頼む。ガレージの中もチェック。ガレージの中のいらないマットレスや紙のゴミまで引き取ってくれた。

しかし、肝心の私の仕事が残っていた。パッキングリストの物の価値価格を書かなくてはならない。今日の船便は全部で37箱。たった37箱だったなんて、ちょっと信じがたい。今月越していった会社の方は、船便は100箱だと言っていたから、驚いた。業者が違うので、箱の大きさも違うため、なんともいえないが、まあ主人から数えて7年も駐在したわりに少なめの船便なのか。見積もりのときより、かなり荷物を減らしているとのこと。あのときは、会社の規定より14箱オーバーだったので、思い切って処分しまくった。どんなに小さなものでも「ちりも積もれば山となる」なので、徹底的に排除した。これがきいたね。前の投稿で書いた「ガレージフリーセール」のおかげである。

しかし、それでも日本のマンションにこの荷物が入るのかどうかは疑問である。最後の船便と航空便で、100箱以内におさまりそうな気配らしいが、(日本からの船便は50箱だと記録があり、全部で100箱ぐらいだったと思う。ということは、日本からきたときと同じ量で帰国ということ)いったいどこに入れるんだろう。きっと、日本で日本に置いてある物と比べながら、また捨てまくることだろう。

船便の荷だしが終わって、ブログ用の写真を無理やり撮らせてもらい、大きなトラックにバイバイしたのが、11時半。2時間半という短い時間での綿密で的確な作業。少ない人数で、徹底的にすべてを把握するからミスも起こらないのであろう。スキルのある方たちのプロ中のプロのお仕事を拝見でき、私たちは楽でした。3人の方、本当にご苦労様でした。2便目もどうぞよろしく御願いします!


てきぱきと作業を進めてくれたアラキさんとチャレスさん、ありがとうございます!