Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

ミュンヘンのニンフェンブルグ城の美しさ

2009-04-28 | Weblog
今日は気分を変えて、ドイツのミュンヘンからのお便り!ヨーロッパ出張から帰った主人が、携帯から撮影した写真を紹介します。この写真は、ミュンヘンのニンフェンブルグ城という美しいお城。携帯とは思えないほど色が美しくでていたので、思わずほめちぎる。青空にお城の屋根のオレンジが見事にはえ、遠近法にドンピシャ!ヨーロッパの歴史を感じる瞬間。







草剛君の事件で、学んだこと~あやまちをきちんと認める潔さ

2009-04-26 | 日本生活雑感
今週の日本のニュースは、草剛事件報道一色で、連日ニュースやワイドショーが会見の模様も延々と伝え、草君のおわびの真剣な表情を複雑な思いで見つめた。そのニュースが流れたときは、ギョッとしたが、それよりも謝罪会見での彼の真摯な受け答えと態度に同情する人々も多かったのではないか。あまりに加熱する報道陣や「最低の人間だ」と言い放った政治家が、意地悪なヒール役に見えてしまうほどだった。

謝罪会見での草君は、うなだれながらも、焦点のさだまらない弱々しい眼ながらも、質問しているほうをきちんと見て、一言一言考えならがら、誠実に答えていた。あんな美しい真剣な目でこちらを向かれたら、ファンとしてはたまらないのではないかと思う。造られたイメージの芸能人とはまったく違う生の草君がそこにいた。逃げ隠れせず、ファンやスマップのメンバーに自分のしでかしたことを素直にあやまっていた。そこに私たちは共感する。やってはいけないことをしてしまったときの後始末の潔さ。それが、なかなか人間できない。スマップのメンバーの思いやりのある反応もうれしい。

政治家や経済界、教育関係者でもこういうことが起こりうる。実際しょっちゅう起こっている。私たち親だって、あやまちを犯したとき、子供たちに対してちゃんとあやまっているだろうか。これが、なかなかできないこだ。人様に迷惑をかけてしまったとき、きちんとあやまるということ。今回、草君から学んだような気がする。そして、私たちも「日々の生活をきちんと送らなくては!」と気を引き締める。草君、今はつらいだろうが、みんな今後の活躍を待っていますから、自分の納得がいくまで反省したら早く復帰してください!

早川俊二個展~静物画の魅力~アスクエア神田ギャラリーにて5月2日まで

2009-04-25 | アート
早川俊二個展のパート2は、パート1の人物画の大作展の迫力と打って変わって、小宇宙をかなでる静物画の世界。いつも静物画と人物画が同じ空間に並ぶ個展なので、今回のような多くの静物画ばかりが並ぶ早川さんの個展は初めてだという。これでもかこれでもかというぐらいいい作品がずらりと並んでいたので、どこに視点を持っていったらいいのか迷うほどの贅沢な空間に驚いた。





人物画と静物画の描き方の違いについて、早川さんに質問すると、「基本的に空間表現は人物画と同じ感覚で描いているが、静物画では細かい世界を大きく建造物のような感じで描く。大きな空間と小さな空間を行き来させている。」と言う。

すでに予約済みの作品も多くあり、私がいいなと思った作品は、ほとんど予約済み。このご時勢にすごい人気である。いつか私も早川作品を家に飾ってみたいとずっと思い続けている。シカゴ駐在でお金を貯めて、主人におねだりしようと思っていたら、日本経済がこんな状況になってしまい、3年ぶりの早川さんの個展なのに、指をくわえて見ているだけになってしまった。各作品を心の中に焼き付けておくしかない!


真っ白いギャラリーの中にどで~んと座っているかのようなボス的な雰囲気の作品 暗闇の中から手さぐりで浮かび上がってきそうな気配さえある 


奥の部屋の作品数の少ない空間にひっそりとあった作品 これ気に入ったわ!でも予約済みだそう


今回の個展で早川さんの一番のお気に入りの作品 写真では深い色合いがでないのが非常に残念!自分自身の眼でその微妙なグラディエーションの変化を確かめて欲しい


この黄色い機械油さしも気になる存在 私のお気に入り 早川さんの静物の配置は決めるのが早いとのこと どういう感覚で一つ一つのものを置いていくのだろうか?静物に対する愛情も感じさせる作品群である

昨日は、金曜日のせいもあって、午後2時過ぎからギャラリーを訪れる人が増えていたようだ。年配の方から学生のような若者まで幅広い年齢層の早川ファンたち。先日、日経新聞に編集委員の竹田氏執筆による展覧会評が掲載されたのも大きい。個展のたびに、早川さんを囲んで、ファンの人たちの輪が広がっているという。画廊主伊藤さんの奥様である友子さんが、2009年4月1日付「ASアート・スクエアの会」発行のAS通信でこう書かれている。

「早川展では、いつも足を運んでくださる人、その人から紹介された人、そのまた知り合いの人などが、画廊で待ち合わせたり、偶然出会ったり、やあやあと挨拶をする光景が頻繁に見受けられます。早川展を再会の場にしているようです。この、人から人へと広がっていく様こそが早川展の特徴ともいえます。みな自分の知り合いにこの絵を見せたいと思ってくれているので、案内のDMを置いておくのですが、どんどん無くなってしまいます。」



3月の大作展のときに、友達を2人連れて行ったのだが、一人はもう一度友達を誘って、大作展、もう1人はご主人とともにこの小品展を見に来てくれ、ご主人も感動してくださったという。そのご主人は、スポーツ万能で、シカゴ駐在では、息子さんとよくゴルフをされたいたお子さん思いの素敵な方。芸術も奥様とともに楽しもうという姿勢が、うれしい!うちの主人も一緒に来て欲しかったが、残念ながら、ヨーロッパへ出張。


この白とブルーの絶妙な配置 見る人の心の中の宇宙に入り込む静物たちの存在がそこにある


早川さんらしい透明感あふれる作品 こちらの体まで壺とともに浮き上がっていきそうだ

昨日は、偶然3月の大作展に居合わせた音楽関係の方と出くわした。「いやー、また、会いましたね!」と声をかける。早川さんと伊藤さんにアーティストの方を紹介してもらう。早川絵画を介して、こうやって、いろんな人々の輪が広がっていくのだろう。友子さんの「AS通信」のエッセイの最後に「元気をもらったという言葉の中に、八方塞りのような世の中で、何かを、もっと言えば「希望」のようなものを人々は求めているのではないかと思いました。それが身近な形としてはワールドベースボールクラシックであったりするのですが、展覧会で高揚していく姿を間近に体験すると、早川作品もまた人々に「希望」を抱かせる対象であると感じます。」と締めくくられている。「その輪の中に私も加われたのだ」と感じた今回の個展でした。


早川さんの奥様、結子さんと友子さん 友子さんは凝った手作りの素敵な上着をはおり、アスクエアの顔として、画廊主の伊藤厚美さんをささえる


今回は、早川さんとツーショットで撮ってもらいました!一生の思い出になりまする

個別の作品の写真提供 アクスエア神田ギャラリー






パリ在住画家、早川俊二氏から学ぶ教育論!

2009-04-24 | アート
今日は水木の仕事も一段落なので、パリ在住画家早川俊二氏の静物画の個展を見に行き、絵を堪能しながら、早川氏の生い立ち、ここまでの道のりを妻の結子さんとともに語ってもらった。私の興味深かった点は、どのようにして、早川氏という稀有な対象に誠実なアーティストができていったかということだ。2人の息子を持つ親として、強い信念を抱きながら、わが道を精進できるという精神力はどうやって身につけたかということ。短い時間なので、一部しかわからなかったが、少しここに記録しておく。

早川さんは、長野市の山々に囲まれた自然の中でのびのびと育つ。幼児の頃から絵はうまく、なんとそんな小さな頃から透視画法まで自然に身についていたというから、持って生まれた類稀な才能があったということだろう。ピカソの小さいときのような感じかしら。小中学生の頃には、自分の絵はうまいことにかなり意識しだし、前の投稿でも書いたように、中3でセザンヌに出会って以来、この道まっしぐらとなる。

しかし、早川さんのご両親は、早川さんが絵描きになるのには反対だったという。強い反対を受けながらも、自分のめざす方向をみきわめるために、結子さんの協力のもと、パリへ2人で行き、美術学校へ5年間も通う。学校へ通っている間は、結子さんがデザイナーとして、生計を立てて、早川さんをバックアップしていたという。自分の才能をひたすら信じて、一心不乱に絵に専念する若き早川さんの姿を想像してしまう。結子さんは、東京の美術学校時代に早川さんに出会い、「この人は(作品も人柄も)他の人と違うものを持っている!」とすぐにピーンときたというから、これまた人の才能をかぎわける嗅覚というか、そういう結子さんの感性をともなった聡明さも際立っているのだろう。

早川さんと結子さんは、「子供が興味を持ったものは、とことんのばすべきだ!」と私に強く言われた。うちの下の息子は、なぜか有毒動物や両生類に興味を異常に持っている。そのことを言ったら、「自信を持たせて、どんどん研究させてあげるように」と言われた。早川さんの小さいときもそうだったらしいが、他の勉強はできなくてもいいという。早川さんの学生時代は、他の勉強はまったくせず、絵ばかり描いていたという。

うちの主人がつねづね言っていることと全く一致していた。主人は、息子の有毒動物の話をとことん聞き、ジャパン・スネーク・センターに連れて行き、おたまじゃくしを飼ってやり、息子の興味ある世界をとても大事にしている。息子に向かって、「他の勉強なんてしなくてもいいから。」なんていう他の親が聞いたら「とんでもない!」というようなことを言っている。私は、主人が言っていることが頭ではわかっていても、学校の勉強ができていないと、ハラハラして、「ちゃんとやらせなくては!」とついつい思って、おしりを叩いてしまう。

しかし、今日の早川さんの話を聞いていると、一心不乱に自分の道を歩み、それを継続することが、大成する秘訣のような気がしてくる。ノーベル賞をとった下村さんも同じようなことを言っていた。子供がやりたいことを自由にさせることが大事だと。最近の子供たちは、親がさまざまな習い事を進め、毎日習い事や塾で予定をつめ、がんじがらめにしているような気がする。これでは、子供が秘めている感性というのは、でてこないのではないかと思う。一部の子供たちを見ていると、目に生気がないような気がする。親たちも働いているので、忙しく、子供たちの本当の才能の芽を見分けられなくなっているのではないか。

早川さんのすごいところは、親がつもうとした芽を自分の強い意思でのばしたところだ。そこまで、自分自身の才能に確信があったということだろう。ここだ!いかに自分自身に自信が持てるかだ。上の息子は、何でもそつなくこなし、勉強や運動もそこそこでき、しっかりしているため、私はいつもほめて育てた。その循環がいいせいか、ますます自分に自信ができて、しっかりするように自然になった。しかし、下の息子をほめて育てることが私はしっかりできていない。やろうと努力しているつもりでも、どうしても上の息子と比べてしまう。いかん、いかんと思いながら・・・

そして、早川さんの極めつけは、理想の絵画をめざして、人以上に努力を継続しているということ。揺ぎない自分自身の才能への確固とした自信と日々の努力が、神から与えられたたぐい稀な才能を開花させたのだ。勿論、結子さんのサポートがあったからだが。こう書いてくると、まるで、イチローのような感じもしてくる。しかし、普段の早川さんは、とても無邪気だ。絵以外のことを語ると、まるで少年のような雰囲気。誠実な人間味溢れる普通の人になる。おっと、ここまで書いて、個展のことを書いていないし、写真紹介もしていない。明日は、いよいよ読売に大きく早川さんの記事が掲載される。たのしみだ!
~この項つづく

写真は、左から、早川さん、Kuni、結子さん

パリ在住画家、早川俊二氏の記事が、4月25日付読売新聞朝刊「時の余白に」に掲載

2009-04-21 | アート
先日から紹介していたパリ在住画家、早川俊二氏に関する記事が、4月25日(土)の読売新聞朝刊の編集委員芥川喜好氏の人気コラム「時の余白に」というコーナーに掲載される予定。

芥川氏は、読売新聞美術記者として美術展評、日曜版美術連載企画などを担当。日曜版は通算22年、1005回を数えた。うち11年に及んだ連載「日本の四季」で1992年度日本記者クラブ賞受賞。現在、読売新聞編集委員、日本記者クラブ会員。早稲田大学講師、社会経済生産性本部社会政策特別委員なども務めた。著書に『画家たちの四季』(読売新聞社)『「名画再読」美術館』(小学館)など。「文化会議」 新聞記者 芥川喜好-激動の時代を生きて ウェッブサイト「文化会議」「芥川喜好」プロフィールより http://www.bunka-kaigi.com/archives/002special/23/

私も芥川氏の書かれた記事の大ファンで、美術記事はずっと参考にしてきた。その芥川氏が早川さんのことを取り上げる。きっと早川さんのパリでの孤高でありながら、自分の信念を貫き続けている生き様のようなことを強調されるのだろう。どんな形で読売の人気コラムにでるのかとても楽しみである。このコラムは1ヶ月に1回の割合とか。皆さま、25日(土)の読売朝刊をおみのがしなく!


実際に掲載された読売の記事は、「群れを遠く離れて」というタイトルで、半ページに渡って、大きくとりあげられている。


クラス委員で忙しい息子、少しは高校受験モードになれ!~全国学力調査テスト行われる

2009-04-21 | 日本の中学校
上の息子は、この4月から中3となり、公立中学に通うため、高校受験というものに突入した・・・が、まったく受験という雰囲気が感じられず・・・私も受験生の母としての自覚はまったくなく、新しい仕事も始めて、息子のことまで気が回らず、他の子供たちのために時間を費やしている。

というわけで、今日は、仕事の合間に本屋を物色。高校受験関係の書物に目を通したり、古い友達から埼玉周辺の受験情報を得たりしてみました。うちの息子は、塾に通っていないので、受験情報がはいってこない。唯一の頼りは、ママ友からの情報。みんなの話によると、今年から埼玉県の公立高校受験は、かなり実力テスト重視だそう。うちの場合、中2の11月から日本の公立中学に編入したので、生徒会活動や部活の内容がかなり不利になるのではないかと私はいたく心配していたのだが、今日話したママ友の話だと、筆記試験を頑張れば大丈夫とのこと。テストが大好きで、テストに強い息子にとっては朗報だ。

新学期の上の息子の状況だが、担任の先生からも頼まれ、クラス委員をやっている。始業式で、新しいクラスで女の担任の先生と対面したときの第一声が、「B君、クラス委員やってね!」だったそうだ。息子も中2のときから、来年は「おれがやるか!」と心の中で思っていたせいもあって、「おれがやるしかない!」と立候補したそうだ。去年のクラスでは、レポートをまとめたりして、クラス委員の手伝いをかなりしていたよう。クラス委員になってから、毎日毎日、クラスの世話で大忙しだそうだ。とくに、この時期は、来月の関西へいく修学旅行の準備期間とあって、そちらもクラス委員がとりまとめていて、すべて息子がしきっているらしい。みんなが提出しなければならないものを早め早めに出させ、てきぱきと進めているらしい。ただ、すべてのんびりムードのクラスメートたちなので、おしりをたたくのが大変な労力だそうだ。

クラス委員会では、鋭い意見をバシバシ言っているらしいが、息子が使う言葉が一部の生徒たちには理解できないらしく、「B君の言っていること、むずかしくてわからな~い!」と数人の女子から言われ、ついには辞書を引く男子もいたらしい。(ウソみたいな話)この言葉、ここではださないが、中3生として知っておかなければいけないごく普通の常識的な日本語。ウーン、いったいいまどきの中学生はどうなっているんだ!と頭をかかえたくなるほど。シカゴ日本人学校では、まったくそういうことはなかったのに・・・

こんなふうに日々が流れ、息子の受験勉強はどうなってしまうのだろうか。部活を毎日こなし、家では、あいかわらずのんびり本を読んでいる。合間にほんの少し勉強をするだけ。土日も練習試合がはいるため、「ああ、1日のんびりしてえ!」と叫んでいる。今日は、中3と小6は、3回目の全国学力調査テスト。「テストで1日使うんじゃもったいないなあ!」とこぼしていた。それほど、修学旅行等の準備で忙しいのだろう。きっと息子の受験へのエンジンがかかるのは、部活が完全に終わる夏からであろう。

高校生の息子を持つ仲良しのママ友の1人が、「中3にとって、今が一番大変なとき、部活、修学旅行といろいろとやらなくちゃいけないから。これを乗りきってしまえば、かなり楽になるのよ。」と教えてくれた。彼女の話では、この時期大変なので、クラス委員をあえてやらない子も多いらしい。調査書をにらんで、みんな立候補するのかと思いきや、やはりそういう点は賢いものだ。


追伸

それにしても、漢字検定協会のごたごたは、目に余る。それによって、6月に受けたかった子供たちが受けられなくなったら、かわいそうだ。

先ほど帰ってきた息子、全国学力調査テストは、国語、数学2種類づつ。Aの基本とBの応用にわかれていたらしいが、とても簡単だったとのこと。新聞報道では、今回全国の公立、国立の小中学校すべて参加らしいが、私立は半分以上の学校が受けなかったよう。(4月20日付朝日新聞によると、48%)勉強内容が先行している私立にとって、それだけ内容が簡単で、それよりも他のことを優先すべきだという考え方であろう。


小学校英会話講師の本デビュー、無事に終わる

2009-04-20 | 日本の教育一般
お待たせしました。先週、水曜日の小学校の英会話のクラスで、ALTとの授業の開始の次の日は、いよいよ日本人講師1人でのデビュー!やや緊張したが、流れが同じで、レッスンプランを作る必要もなかったので、気が楽であった。

この日は、6年生2つのクラスを教え、1つ目は若い女性の担任の先生のクラス。この先生は、最初からしっかりと英語で話され、終始、私をリードして、英語を使って積極的に子供たちに指示をだしてくださったので、本当に楽であった。やはり、根性のある若い女の先生は、やる気がみなぎっていて、素晴らしい!

この日は、2日目の授業とあって、ALTもいないため、時間もたっぴりあるため、私がしゃべる内容も落ち着いて、ゆっくりと子供たちの反応を見ながら、応答ができた。2つ目のクラスの授業では、さらに余裕ができて、ゆっくり歩きながら、1人1人子供たちの顔を見ながら、じっくりシカゴの話ができた。ウン、進歩だわ!おかげで、子供たちの理解が格段によかった。2、3人の男の子が大きな声で、私が言った英語を日本語で確認する。ほとんど間違っていない!すごいわ~!と感動する。息子たちのことを話したときも、「息子」という単語をみんな知らないとわかったので、写真を持っていき、指をさして説明し、息子たちの年齢も言う。そうしたら、ちゃんとその年齢を日本語で確認してくれた。

ゲームも前日と同じ。先生たちと一緒に指示したり、参加したり。こちらも順調にみんな楽しんでいる。2つ目のクラスで、グループ・メイキング・ゲームの最後の若い男性の先生の指示は、37人クラス全員のグループ作り。みんなが男女交えて大きな輪になる。これは、なかなかいいアイディアだった。

なんとか、2日目の授業は、無事に終了し、ほっとしながら、用意された給食をぱくついた。ほんのり温かいひじきごはんのおいしかったこと。いやあ、久し振りに2日間働いたわ!多額ではないが、お金ももらえるし・・・貴重なお金、大事に使わねばと思っていたら、その日の夜、上の息子がしっかり多くのジュースと大量のお菓子を買い込み、その日の稼いだお金がいっぺんでなくなってしまったよ。


公立小学校の英会話講師デビュー!~初日、ベテランALT(外国人講師)にいろいろ教えてもらう

2009-04-15 | 日本の教育一般
昨日は、いよいよさいたま市立の小学校の英会話の講師(JAT)の仕事始め。マニュアルに沿って、一緒の小学校に勤務しているJATの作られたレッスンプランをもとに、自分なりに頭の中で組み立ててみる。

前日、今年3年目になるそのベテランJAT、ユウコ先生の5年生の授業を見学させてもらう。5年生も私が担当する6年生も第1回の授業の内容が同じなため、授業の流れを参考にさせてもらう。ユウコ先生は、かなりエネジティックな雰囲気で、体全身を使って、子供たちをぐいぐい引き込んでいく。民間でも長く教えているベテラン英語講師なので、こういうのはお手の物なのだろう。目がきらきらしていて、若々しくて、いかにも英会話講師って雰囲気だ。冒頭で歌う「Hello Song」などもすごい迫力。ウーン、私にはまねができない。いいなあ、自分の教えるカラーがはっきりしていて。こんな面白い授業なら、子供たちも英語が大好きになるだろう。英会話講師というのもなかなか奥が深そうだ。いやいや、こんなに感心している場合ではない。

さて、昨日は初日のせいかあまりよく眠れず、寝不足の頭で、ALTとの打ち合わせのため、授業の1時間前に学校に到着。この日は、6年生3クラス担当。私と一緒に教えるALTのオスカーは、ユウコ先生と話している。ALTは、小学校勤務の日は、朝1時間目から来て、4時過ぎまで1日学校にいなければならない。

オスカーは、ボリビア人で、英語とスペインを両方操り、日本語もかなりわかるという頭の良さそうな落ち着いた感じの20代の若者。17歳ぐらいにボリビアを出て、アメリカのユタ州の大学を卒業し、コンピュータ関係の仕事について、4年前に日本にきたという。奥さんは日本人なので、去年生まれた赤ちゃんは、「将来3ヶ国語をしゃべるようになるだろう」と言う。ALTは、3年目で、中学生しか教えたことがなく、小学生を教えるのは初めてだという。

さっと、打ち合わせをして、あっという間に最初のクラス、6年1組へ。ここは、主任の先生のクラスなので、まとまっていることを期待。まず、先生が英会話のクラスのルールなどの説明している間、廊下で私たちは待機。ハローと挨拶しながら、教室に入って、自己紹介。せっかくなので、シカゴの生活などにもふれる。簡単な英語を使って説明する。世界地図で、シカゴの位置を確認。アメリカのシカゴといっても、知っている子は、どのクラスもあまりいなかった。シカゴって有名なようで、そうでもないのだと納得する。シカゴの摩天楼の写真、とくに全米一高いシアーズタワー、メジャーリーグのチーム、カブスやホワイトソックスの写真やキャップなども見せる。このとき、「シカゴのメジャーリーグのチーム名は何?」という英語の質問には、さすがに「カブス」や「ホワイトソックス」とチーム名を答える野球好きな男の子もいた。よっしゃ、それでいい!と叫びたくなるほど。「(カブスには)福留がいる!」と指摘する男の子もいたので、ますますうれしい!シカゴにいる友達、トリヤマさんからいただいた福留選手の大きな写真パネルを見せて、「福留はWBCでプレーしたね!」と強調。みんな英語でもしっかりわかったようだ。

ついでに、オバマ大統領の写真を見せると、「オバ~マ!」と口々に。「彼はシカゴの出身」だと指摘。これは受けたね。最後のクラスなんて、「Oh, Obama! Yes, we can!」と言う子もいて、若い担任の男の先生ものって、「 Change!」と合いの手を入れてくれる。しかし、私の話がどのくらいわかってもらえたのか?2組の若いアメリカ留学経験のある英語がしゃべれる先生だけは、しっかり通訳をしてくれたのだが・・・他の2人はほとんど、通訳なし。どこで日本語を入れるか先生たちも判断に迷うだろう。6年生なので、少しは知的な要素を入れようと努力はしてみたが・・・どの程度まで英語が理解できるのを判断するのは、かなりむつかしい。うちの2人の息子の年齢も言ったのだが、わかってくれたような子供もいるが、「私の年齢ではないか」というとんでもない勘違いしているような子供たちもいる。ときどき、「(担任の)先生、英語わかっているの?」などとちゃちゃを入れる子もいる。年配の主任の先生は、英語の授業を経験しているだけあって、教室に響き渡る大きな声で、英語をクリアに発音している。「ウーン、素晴らしい!」と心の中でひそかに感心する。

さて、みんなの注目の外人講師、オスカーの番だ。オスカーは、自分の祖国、ボリビアのことをまず説明する。地図で南米に位置するボリビアをみんな発見。私も初めて、その場所を知る。子供たちとともに異文化体験だ。スペイン語で、挨拶も練習。「オラ」というのを言うと、なぜか「(クレヨン)しんちゃんだ!」という反応の子供数人。(しんちゃんは、自分のことを「おらは・・・」というからだ。)オスカーは、「魚を食べない!」ときっぱり。子供たちはびっくりしている。魚がボリビアは捕れない。「どうしてだろう?」とオスカーが聞く。みんな考え込む。「内陸だからだ!」小さな声で鋭い発言をする子。オスカーの説明も同じ。周りは陸に囲まれて、山岳地や高原地も多い。

オスカーが持ってきたボリビアの写真をみんなで見る。オスカーの18歳の妹が美しい。石でできた遺跡や民族衣装のボリビア人など、子供たちは目を輝かして見ている。ウーン、これぞ、まさに異文化体験の授業だ。

オスカーがみんなに質問があるという。「僕はいくつだと思う?」「34」「26」「21」「31」などさまざまな予想がでる。中には40代もでてきて、「おいおい、オスカーに失礼だろ!」オスカーがみんなに手を挙げさせて、その年齢を問う。結局若い26歳が当たり!21歳と思った子供たちには、「サンキュウ!」とうれしそうだ。

自己紹介の後は、ウオーミング・アップとして、「Hello Song」のCDをかけて、簡単な振り付けをしながら歌う。慣れていないので、私はちょっと気恥ずかしい。前日、上の息子に、音楽を歌いながらふりを見せたら、「やめとけ!いい年をしたおばさんが6年生にそれをやるのは、恥ずかしい!絶対やらないほうがいい!」とくぎをさされる。しかし、やってみると、みんなのふりが、クラスによってさまざだった。オスカーも一緒にやってくれる。一斉に振り付けをしながら、歌うクラス。恥ずかしそうに少しだけ手を動かすクラスとさまざまだ。しかし、思ったよりもやってくれる。6年生ぐらいになると、誰もやらないかと思いきや、やってくれる子供もいるんだなあ!と感心する。

そして、おはじきじゃんけんゲーム。オスカーのアイディアで、「じゃんけんゲームをやろう、オスカー」と私が言うと、オスカーはわざとわからないふりをする。「ウーン、どうしよう・・・」と私が子供たちにふると、しばらくして、小さな声の英語でゆっくり「Rock...scissros...paper」と教えてくれる。

ゲームをやる前に一応じゃんけんの練習。思い切って、シカゴで使っていたじゃんけんのやり方を教える。「Rock, paper, scissors, shoot!」じゃんけんは、日本と同じように、アメリカでもいろんな言い方があるのだ。シカゴでは、この言い方が多かった。前もって、下の息子の家庭教師、若いアメリカ人のサラにもスカイプで話したときに確認すると、いろんな言い方があるが、最近はこの言い方をいつも使っているとのこと。さいたま市のマニュアルには、「Rock, scissors, paper, go」かgoの代わりに 1,2,3と書かれているため、この学校でもそう教えていたようだ。迷ったが、打ち合わせのとき、先生とも相談して、「新しい表現もやろう!」ということになって、思い切って、新しい表現を教える。「shoot」という単語が子供たちはわからなかったが、手振りで教えると、すぐにみんな慣れたよう。

オスカーと私で、デモンストレーションを見せる。2つの 木のチップを持って、向かい合って、「Hello! My name is Oscar. 」「Hello! My name is Kuni. Nice to meet you! 」「Nice to meet you, too」握手しながら、挨拶をし、じゃんけん。じゃんけんで負けたほうが、チップを渡す。チップがなくなったら、先生の所に行って、「Chip, please. 」「Here you are. 」「Thank you.」こんな簡単なやりとり。一斉にみんなやりだす。私も参加する。久し振りに子供たちと思い切りじゃんけんをして、楽しんじゃう。子供たちも結構楽しそうに英語を使って、チップをもらいあっている。6年生でもこんなシンプルなゲームも楽しめるのか・・・みんな座って、もらったチップの数を競って、ゲームの最後はチャンピオンを決めた。

そして、時間があるので、グループ・メイキング・ゲーム。これもデモンストレーションを見せる。超単純なゲーム。「Please make groups of 5!」と私たち先生が好きな数を言って、子供たちがその数のグループを作り、できたら座る。人数が少ないチームに大急ぎで私たちも加わる。できるだけ、男女交えてグループを作ることが大事と強調。これまた、なぜか盛り上がって、楽しい。本当に単純なゲームでOKなんだと感心。よかった。そりゃそうだ、むずかしい英語で説明してもわかるわけない。これでいいのだ。

そろそろ終わりの時間が近づく。1コマ45分とはいえ、結構盛りだくさんだったような気がする。オスカーのおかげで、子供たちも充実した時間を過ごしたのではないか。最後は、3人の先生が簡単に授業の感想を言う。オスカーは「とてもいい生徒たちだ!」とほめている。さすがだ。「私は、今日とても楽しんだ。来週もあそんでね!」と簡単に締めくくった。

終わりは、「Good bye Song」のCDを流しながら、子供たち1人1人とハイタッチをした。恥ずかしそうにする子もいれば、元気よくハイタッチをする子もいて、なかなか面白い。よかった、初日はオスカーのおかげで、無事に終わった。オスカーのことを大好きになった男の子たちもいて、まるで自分たちのヒーローのように「オスカー、サインして!」と無邪気に叫んでいる。やっぱり、この年齢は男の子の方が子供っぽい。

オスカーの話では、指示やゲームが子供たちにうけないようだとわかると、すぐに他のことにスイッチするのがこつらしい。だから、「常に、一つ多めに予備のゲームを用意しておくこと」とアドバイスをくれた。また、子供たちがいやなことを言ったら、適当にあしらうこと。むきになって相手をすると、ますます子供たちはそれを持ち出すらしい。ALTの仲間で、まともにそれを受けてしまい、いやになってやめた人がいたということだ。なるほどね。やはり、日本で数年教えているオスカーは子供たちのことをよく理解している。勉強になったわ!さあ、いよいよ次の日は、ALTなしの私1人での授業だ。~この項続く。


春の見沼自然公園にて、おたまじゃくし発見!

2009-04-13 | 日本生活雑感
桜の花びらが散りつつあった土曜日は、春の陽気がぐんぐん上がり、絶好の公園日和。というわけで、下の息子を連れて、さいたま市でも田んぼや畑が多く、見沼代用水が流れる見沼自然公園へ水辺の生物観察へと繰り出した。息子は、昆虫や生物が大好きで、とくに有毒動物や両生類、とくにヘビの研究をしているというちょっと変わり者。



先月は、群馬県の太田市にある日本のへび研究で一番有名なスネークセンターにまででむいて、研究者にじっくりへびの話を聞きにいったほどのへび大好き人間。専門家の質問にも細かく答えられるほどのへびや有毒動物の知識がある。ああ、これが普通の勉強に生かされればいいのに・・・と嘆く母であるが、主人は「好きなものをとことん勉強すれば、他のことなんていいさ!」という考え。そういう考えに私も感化されつつあるが、普通の勉強もちゃんとしてほしいというのが、本音である。

さて、息子のその日のお目当てはザリガニを見つけること。家から車で約20分ほどで、湖のある自然豊かな公園が見えてくる。昔からこの公園で野球をしたりして、上の息子はよく遊んでいた。ここに来るのは8年ぶりぐらいか。下の息子は、2歳ぐらいだったから、まったく覚えていないだろう。

湖の岸近くには、大きなコイがうじゃうじゃいて、体をだして、えさを求めている。すごい迫力!その後ろで美しいカモたちがおしゃべり。のどかな風景だ。



ここが、さいたま市のいい所。浦和のような買い物ができる町並もあり、教育水準もそこそこ良く、こんな美しい自然もある。周りは日本の普通の田舎の風景だ。東京にも電車ですぐだし、千葉や群馬などの関東の他県にもでやすい。埼玉県民でよかった!

湖をぐるりと回りながら、ザリガニを探す。大きな足の長いアメンボの動きがかなり速い!今まで見てきたアメンボよりシャープな動き。ザリガニはいない!横に流れている用水地も見たが、きれいな水が流れているだけだ。こういう場所にいそうだが・・・桜の花はかなり散っているなあ・・・

湖の向こう側の奥へズンズン行くと、小さな小川がくねって流れていた。見沼用水から流れてきた水であろう。湿地帯なので、さまざまな生物が生息していそうだ。ウッドデッキも美しく整備されていて、春の草花が美しい。所々、木で水の中の土を掘るが何もでてこない。



にごった小さな沼地へでた。水草が多い。もしかして、何かいそう・・・あっと息を飲む。小さなおたまじゃくしがウジョウジョいる。生まれたてのような感じで、小さなおたまじゃくしが多い。急いで、主人と息子を呼ぶ。2人は小さなバケツにおたまじゃくしを入れる。息子はなかなかうまく捕まえられなかったが、主人がしっかり6匹ゲットする。



息子は、大喜び。はたして、どんなカエルになるのだろうか?ひょっとして、ヒキガエルか、いやいやトノサマガエルか。えさとなる水草も少し入れる。



上機嫌の息子は、興奮しながら、帰りにエッサンに寄って、おたまじゃくしを飼うのに必要なものを物色。石、空気を入れる機械、えさなどを買う。家に帰って、図鑑を見ながら、主人と水槽の中に石などを入れて、おたまじゃくしの家が出来上がり。「僕、初めて生物を飼うんだ!今までずっと飼いたかったんだ!」ととてもうれしそうだ。さて、どんな形でカエルに変化していくか楽しみである。しかし、私はほっとした。ザリガニは次回かな。まだ、もぐっているのかな。まあ、ヘビを飼われるより、まだおたまじゃくしでよかった。


見沼自然公園: 
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/1131/minuma.htm




小学校の先生との初めての打ち合わせ~小学校英会話講師

2009-04-12 | 日本生活雑感
今週の木曜日は、私が英会話講師として派遣されたさいたま市の公立の小学校の先生方との初めての打ち合わせがあった。私の家からこの小学校まで自転車で約25分ぐらいかかる。結構な距離であるが、交通費は自費のため、自転車で通えるのが可能というのが有難い。できるだけ、車の通りの激しい場所を避けて、花々の咲き乱れた水辺公園を通って優雅に進む。

生徒数の多いマンモス校とあって、建物などなかなか立派な小学校だ。緊張しながら、職員室に行くと、担当の先生が校長先生を紹介してくださる。会議室でしばらく待つと、6年生担当の先生が5人ずらりとそろう。主任の先生だけが、やや年配で、他は若い男女の先生2人づつ。1人1人英語で自己紹介。「ゴルフが好き!」「野球が好き!」と男の先生たち。アメリカに1年留学されていた女の先生もいる。こんなに若々しいやる気のありそうな先生たちだと、6年生もうれしいことだろう。

スケジュールの説明を主任の先生がしてくださる。センター校なので、数年英会話の授業をやっているため、教材も一通りすでにあり、先生たちも授業の流れがわかっているようだ。センテンスもすらすらでてくる。ナーンだ、これじゃ、JATがいなくても大丈夫ではないか!とほっとする。クラスの生徒たちのことは、担任の先生が一番わかっていらっしゃるから、できるだけ、先生たちを頼って、リードしていってもらいながら、じょじょに慣れていこう!

そして、一番心配だったこと。息子たちの学校の懇談会とスケジュールが重なったときにどうするかだ。思い切って、そのことを言うと、いとも簡単に「大丈夫です!自分の子供のことの方が大事ですから。」と主任の先生。早速、上の息子の今月の懇談会の日のスケジュールを変更してくれた。学校の授業というのは、すぐに変更が可能なのだと知った。次の授業のための打ち合わせの時間も授業のあとに、時間を空けずに設けてくれている。てっきり、夕方、授業がすべて終わるまで待たなければいけないかと思っていた。このスケジュールだと、下の息子への負担もほとんどなく、息子が学校から帰ってくる時間には、家に着くことができる。こんなに柔軟に対応してくださるとは、本当にありがたいこと。私はいっぺんでこの学校が気に入ってしまった。(単純か!)では、いよいよ授業準備へと突入!