Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

日本の小学校の卒業式

2012-03-23 | 日本の小学校
今週は21日は息子の小学校の卒業式、22日は勤務校の小学校の卒業式だった。
小学校の卒業式を味わうのは、上の息子がシカゴ日本人学校小学部を卒業して以来・・・

つくづく日本の卒業式の厳かな雰囲気ってすごいと思った。
し~んとした緊迫感の中、国歌「君が代」を保護者も含めて歌う幕開けから始まり、一人一人卒業生の名前を担任の先生が読み上げ、校長先生から卒業証書を渡される。
一歩一歩踏みしめ、証書を受け取る子どもたちのきびきびした手の上げ下ろし。
その時の真剣な表情と高揚感・・・
すべてが美しく、なにものをも寄せ付けない崇高感がある。
そういう子どもたちを指導した後の先生方の充実感ってすごいんだろうなぁ・・・

二つの卒業式が続けてあったのでつい比べてしまった。
その1、勤務校の方が時間が45分くらい長かった・・・これって勤務校が丁寧ってこと?あるいは、息子の小学校の方があっさりしている?
その2、勤務校の方が演出がハデですごかった・・・赤いじゅうたんが引かれ、保護者からの謝辞あり、絶妙のタイミングでの「旅立ちの日」の歌、(ワタシの隣に座っている先生の泣きがすごくて、私が泣けず・・)最後は先生と在校生による花道をつくっての見送り。
その3、息子の学校のささやかな手作り演出・・・保護者による新聞から作ったコサージュを卒業生全員つけ、天井に大きな白い折り紙の鶴が何羽も舞っていた。



2日目の勤務校の卒業式がインパクトがあって、息子の卒業式の感動が吹っ飛んでしまうほどだった。

おっと、忘れちゃいけない、びっくりしたことの一つは、二人の若い男の担任の先生が羽織袴だったこと。
この二人両方ともイケメンで人気の先生たち。
一人は水色、もう一人はライトブルーでまさに粋!
水色の羽織袴の先生は体育専門で、いつもはジャージ姿なので、がらりとイメージが変わって印象深かった。
この若い先生たちより年上であろう5年生の男の担任の先生と、「(こういう格好は)最近の若い人に、はやっているんだろうか?」などと年寄ぶってブツブツ言い合っていた。
想像を絶する忙しさの中、イケメンで授業センスもあり、子どもたちからも慕われる若い先生たち・・・
こういう先生たちを見ると、日本の未来もまんざらでもないかもって思っちゃいます。








日本の小学生の夏休みの計画を立てるのは大変だ!

2009-07-01 | 日本の小学校
上の息子の夏休みの高校受験のための塾の講習をどうしようかと頭を悩ませながら、同時進行で、下の息子の夏休みの計画を立てる。日本の小学生たちの夏休みの過ごし方をみんなに聞くと、長い休みの過ごし方がむずかしくて、みんななかなか大変らしい。学校の補習やプールの時間は、あっという間に終わって家に帰ってくる。長い1日をどうやって過ごさせるか、みんな頭が痛いと言っている。

埼玉県のさまざまな施設で1日単位のイベントがあるのだが、往復ハガキで申し込みしなくてはならない。生物好きの息子のために、埼玉県自然学習センターの講座を申し込んでみようと、今日電話した「セミのぬけがら調査」は、今日の朝9時からの始まりの申し込みがあっという間にうまってしまい、すでにキャンセル待ち状態だという。こういう子供たちが興味を持つ講座は、申し込みが殺到するのだとわかった。

県主催の泊まりの格安のキャンプも今日から申し込みで、何回電話してもまったく電話がつながらない。「ああ、キャンプ、されどキャンプ」と心の中で叫ぶ。やれやれ!シカゴなら、2週間ドーンとサマーキャンプに申し込めば、親は何もしなくて、カウンセラー任せで9時から3時過ぎまで子供たちはとても楽しい時間が過ごせた。スポーツキャンプ、サバイバルキャンプ、ゴルフ・テニス・セーリングキャンプなど毎年毎年素晴らしいプログラムが目白押し。なんてサイコウの環境だったのだろう。日本は、細切れで、1日単位で、一々手間をかけて申し込み、挙句の果て、抽選だ。またまた、学校からもらってくるさまざまなパンフレットをにらみながら、「申し込む往復ハガキを買わなくっちゃ」とため息をついている今日であった。

日本の小学校の学校公開・授業参観で学校に親しむ

2009-06-06 | 日本の小学校
今日は下の息子が通う公立小学校の1日公開授業参観日。小雨が降りしきるあいにくの天気にもかかわらず、多くの父親や母親たちがひっきりなしに各クラスのさまざまな授業を参観。工夫された展示物や授業の進め方、児童たちの雰囲気などがじっくりわかる貴重な1日だった。

学校から配られたプログラムには、1学年4クラスづつ6学年の1日の授業内容が詳しく一覧にされ、息子のクラスだけでなく、興味の引く授業もあり、どこから行こうかと迷うほど。

息子の4年生のクラスは、算数が1時間目。途中から見たが、息子も含めてみんなさらさらと鉛筆を動かして問題を解く。担任の女の先生の授業の進め方は、さすがベテランとあって、いつもてきぱきとしていて、みんなが少しでも怠けているとはっきりと指摘し、見ていて安心。「この問題がわからない人?」と先生が聞くと、数人手があがる。先生は、「では、班で教えてあげてください」と言うと、机をくっつけて、周りの子供たちが素早く熱心に教えている。おかげでこの子たちもすぐに理解する。誰もできないことをバカにする様子がなく、担任の先生の公平にみんなを扱う態度が、子供たちの誠実な態度にでている。

教室をざっと見ると、シカゴの日本人学校の教室よりずっと広々している。35人以上いるクラスだと思うが、(個人情報保護のため、クラス全員のリストが配られない。よって人数がわからない)列の最後の子供たちとランドセルの棚までかなりスペースがある。「里」という漢字が書かれた習字が展示してあった。日本の子供たちは、習字を小さなころから習っている子が多いので、習字が抜群にうまいというイメージがある。上の学年にいくにつれ、そのうまさが際立つのだが、このクラスはみんなどんぐりの背比べ。息子の字もまあまあ普通で、悪くない。帰国子女が日本に帰ってきて日本の小学校で苦労するのが、習字と縄跳びだというが、息子はなんとかなっているようだ。すんなりこなしているように見えるが、これもシカゴ日本人学校全日校で、やっていたおかげなのだろう。

2時間目は音楽。音楽室で専門の先生の授業。結構むずかしい曲をみんな合唱し、2、3人のグループに分かれて、リコーダー演奏の発表。息子はアルトの担当。ウーン、音階が分かれるとき、ちょっと間違えたか?隣のもう1人のアルト担当の男の子は、あまりできていない様子。発表前後は、息子がその子の面倒をみたりしている。11月に日本に帰国して、日本の学校にとまどいながら、みんなに学校のことを教えてもらって、3年生の間にじょじょに学校と友達にに慣れていった。半年たって、4年生から新しいクラスで、新しい友達と新学期を向かえて、同じ土俵に立ち、おそらく自信もつき、積極的になったのだろう。そういう意味で、学期の途中の日本からの帰国は大変だと思う。

3時間目は、教育懇談会で、新しい校長先生の保護者へのお話。学校の方針や子供たちの様子、教育目標、学校の施設紹介や活動状況の報告が詳しくあった。「この学校の児童たちは、学力はさいたま市の平均以上でできているが、アウトプットが消極的で、挨拶や掃除、生活習慣などを充実させたい」というようなことをおしゃられた。最後に、「苦手なことに取り組むことを尊重し、それに誠実に取り組む子を応援するように指導する」というようなことも言われ、息子のクラスの先生が、それに取り組んでおられることが今日の授業でもわかった。

4時間目は、6年生の英語の授業を見学した。「ワールドルーム」という国際色豊かに雰囲気の部屋で、担任の先生、日本人英会話講師、ALTと3人で細やかで、楽しい授業が行われていた。ベテラン日本人英会話講師の徹底した英語でのリードが素晴らしい!担任の先生もてきぱきと英語で手本を示していた。ALTは、まじめそうなアメリカ人で、1人1人の児童と丁寧に向き合ってくれていた。児童のアクティビティでは、見学にいらした校長先生も飛び入りし、一緒にはっきりと大きな声で英語で応答している姿が印象的だった。

最後の息子のクラスは国語の授業で、班ごとに分かれて、自分の新聞を作る。アンケートをとったり、写真やイラストを用いながら、独自の新聞作りをみんな楽しんでいた。息子は、大好きな「有毒動物」というユニークな題材。昨日、熱心に2冊の図鑑から、さまざまなカテゴリから、危険な生物や動物を選んで、コンビニでカラーコピーをし、切り抜いたユニークな写真を張りながら、文章を書きすすんでいた。息子は、みんなに図鑑の写真を見せながら、なにやらアンケートをとっている。女の子もいやがらず、真剣に有毒動物を品評している。息子がアンケートをみんなにとっている間、先生が熱心に息子の新聞を読んでくれている。「よく本を見ないで、こんなに書けるねえ!」と感心してくれている。この先生は厳しい面もあるが、ほめ上手。よく息子が、「今日先生にxxxでほめられた!」と喜んで話してくれる。

それにしても、息子の授業での表情が明るく、生き生きしている。さまざまな子と話しながら、授業を楽しんでいる。この小学校の子供たちは、素朴でのんびりしている。さいたま市の旧浦和の地域でも一番教育熱心な中心地よりやや離れているため、埼玉県の田舎の地元に根づいたいい雰囲気が残っている。地域の人々がいつも子供たちの通学路に立って、誘導し、安全面で気を配ってくれている。勿論、私たち保護者も全員が参加して、1年に何回か道に立って、交代で見守る。図書館も充実していて、活動が活発で有名な学校だ。この図書活動はまた近いうちに紹介したいと思う。私も図書ボランティアに登録したので。とりあえず、息子は自分に合ったいい小学校に入れて、本当に良かったと思う。


イチローと松井になる快感!~小学校の英会話講師

2009-05-28 | 日本の小学校
私が勤める小学校の英会話の時間は、先週と今週はかなり盛り上がった。私たち英会話講師、担任の先生、ALT(外人講師)が、日本人メジャーリーガー、イチローと松井秀喜に扮して登場。その日の目標表現をイチローと松井を通して、子供たちに聞かせるという画期的な(?)授業に挑戦。はたして、子供たちの反応はいかに!

4月から小学校の英会話講師を始めて、まだまだ、自分のペースがつかめない。冒頭の天気や曜日なども子供たちをうまくのせていないような気がする。いろいろ工夫しなくては!と感じるこの頃。先週から始まった6年生の単元は、「遊びにおいでよ!」友達の住んでいるところを聞いて、自分の予定をみながら、友達と遊べる日を聞く。

最初の時間は、「Where do you live?」という表現を教えなくてはいけない。先週、先に1クラスやってみて、これがなかなか子供たちにとって言いづらいということがわかった。音だけで1センテンスを聞き取るのも英語の音に慣れていない子供たちにとって、むずかしい。どうやって子供たちにもっていこうか?5年生担当のベテランやり手英会話講師、ユウコ先生に相談すると、ユウコ先生が、ボソッと一言すごいアイディアを運んできた。「去年私は、イチローと松井の写真を持ってきて、イチローと松井でやってみました」フムフム・・・しばらく考えて、それをイメージする。思わず心の中で、「これだ!」と手を打った。イチローと松井なら女の子だって知っている。場所は、ニューヨークとシアトルだ。どんぴしゃジャン!ユウコ先生、ありがとう!

早速、うちにあるマリナーズとヤンキースの帽子、そしてイチローと松井のティーシャツを探す。あった、あった。こんなことに役に立つとは・・・次の日それを持っていって、ユウコ先生にそのことを言うと、またまた素晴らしいアイディアを言ってくれる。「それはいいですね!子供たちにもやってみないかと聞けばやるかも」そうか、これならシャイな男の子でも野球好きならやるかもしれない、イチローと松井なら。

最初にやったクラスは、若い女性の担任のY先生。私の方が細身なので、イチロー、Y先生が松井に扮する。机に隠れてティーシャツを着てみんなを驚かす。Y先生扮する松井の方は、反応はまあまあ。ちょっと意外という感じ。2人の会話が始まる前に、私も思い切って、イチローのバッティングフォームのまねを少しやっちゃう。すると、「Kuni先生、カッコいい!」と1人の男の子が言ってくれる。キャーッ、快感!この時間は、普通の感じに先生も私も演じる。終わって「やりたい人?」と聞くと、たくさんの男の子が手を挙げて、帽子とティーシャツをうれしそうにはおり、みんなの前でややてれながらも、一生懸命英語で会話をかわす。他の子供たちもジーッと真剣に見ている。普段英語の時間、声をださないような子もヤンキースの帽子をかぶって、ニコニコしながら演技していた。

次のクラスは、スポーツマンタイプの若い男性のH先生。こちらは、細身の筋肉質の体つきなので、イチローに扮してもらう。藍色のマリナーズのイチローティーシャツがすごく似合って、カッコいい。「もしかしてこれはいけるかも!」と思いきや、H先生、イチローモードになっている雰囲気。と、いきなり、かさを持ちながら、バッティングフォームをまねしている。やっぱり、やる気だ!子供たちもびっくりしている。H先生、英語も調子よくでている。勿論、この時間も男の子たちの食いつきは抜群!数人の男の子たちがイチローと松井になって、果敢に新しい表現に挑戦する。「そのイチローティーシャツすごく似合ってますね!」と私が正直に言うと、H先生は照れたようだが、まんざらでもなさそう。

今週の3クラス目は、若いのりのいい女性のH先生のクラス。今回は、ALTのオスカーが松井、私がイチローになる。ここで、予期せぬ出来事が起こる・・・なんと女の子たちが「やりたい!」と次々に手を挙げたのだ。可愛らしい女版、イチロー・松井コンビの誕生。このクラスは女の子パワーに押されてか、なぜか男の子たちが恐れをなして、やりたがらない。不思議だ。

そして、今日は、イチロー・松井シリーズ第2弾に突入。今日はイチローと松井がお互い遊べる日を見つける。「Can you play on Tuesday? 」「Yes, I can.」とうれしそうに、あるいは、「 No, sorry.」と残念そうに言うのがコツ。冷たくあしらう悪い例も示して、子供たちに丁寧に断わることが大事だと思わせたいので、自然に私たちの演技にも熱がこもる。

今日は、私がまずイチローの1週間のスケジュールをはっきりとのべる。イチローらしく、クールに演技。「月曜日は、スイミングレッスン」「ええっ、イチロー、スイミングなんてやるか?」という声。「火曜日は、フリーだから、遊べる」みんな「おおっ」という顔をして、真剣に私の英語を耳をすまして聞いている。「水曜日は、英語のレッスン」「イチローも英語のレッスンするんだ」みたいな顔をしている子がいる。みんな私の英語を完璧に理解しているようだ。「金曜日は、ガールフレンドとデート!(イチローには妻がいるが、まあいいでしょ)」と言うと、みんな「ええっ!」と驚く!

そして、あのイチローのまねをしたH先生のクラスの時間。のってくるかな!と思いきや、なんとイチローのバッティングに入る前の大事な儀式、ストレッチから入っている。す、すごい!ウーン、凝っている!これでみんな一気に引き込まれた。私も松井になりきって、思いっきりオーバーに演技する。H先生の英語を話す演技も完璧!かなり、リアルな雰囲気がでていた。遊べる日がわかったときは、思わず2人で手を取り合って喜ぶ。担任と英会話講師のコンビネーションがうまくいった瞬間である。ここが大事なんだそうだ。(ウーン、もしかすると、私だけの思い込みかもしれない。子供たちは、私たちのノリにあっけにとられていたかもしれない)この日のこのクラスのみんなのノリがよかったのは言うまでもない。やっぱり担任の先生がみんなのヒーロー、イチローをまねる、イチローになりきる、そんな姿を見れるなんて、子供たちはサイコーにワクワクするんじゃない!自分たちの興味のある対象に、担任の先生が共感してくれるところがミソなんだろうなあ。このクラスは、みんなの声が大きくそろっていて、団結力や集中力がある。

このプログラムは児童同士のコミュニケーション能力を高めるのが目的なのだが、今回のことで、先生と児童とのコミュニケーション能力も高まるのではないかと思ったほど。来週は、イチロー・松井シリーズ第3弾。こうなったら、徹底的にイチローになったろうやないか!今日は早速、上の息子から、イチローの足にバットを置きながらやる独特のストレッチからバッティングにいたるまでを習う。上の息子は野球選手たちのバッティングフォームをまねるのが、大得意。特徴をすべて細かくとらえている。調子にのってさまざまな選手のフォームのオンパレード。これが見ていてなかなか楽しい!一番似ていたのは、巨人の小笠原。松井の超細かい手足の動きまでそっくり。これまた、親と子供が興味のあるもので共感する。これも野球を通した一つのコミュニケーション。やっぱり、野球ってサイコー!上の息子も野球を通して、英会話を自然に身につけた。イチロー、松井ありがとう。そして、このアイディアの発案者、ユウコ先生とイチローになりきったH先生に拍手!



今日は月に1回公立小学校で、担任の先生とじっくり話せる日!

2009-03-18 | 日本の小学校
今日は、下の息子の小学校の毎月恒例の「さわやかディ」と言われる日で、月に1回ぐらいの割合で、担任の先生とさまざまなことを相談できる日。自由に申し込めて、生活面から学習面まで、普段心配していることなどをじっくり担任の先生に相談できるという、帰国子女の保護者にとって、誠にありがたい貴重な日である。

11月に帰国してから、この「さわやかディ」を使って、担任の先生にこまごました心配事や息子の学校での様子を聞かせてもらった。息子は、給食に慣れるまでそこそこ時間がかかり、12月始め頃まで、かなり文句を言っていたが、いつの間にか、嫌いな緑系の野菜なども食べれるようになり、大嫌いなイチゴをしっかり食べれたというから、慣れというのは、すごい!その後、息子は毎日張り切って学校に行っていたから、日本の小学校にすっかりなじんだのかと思っていた。

しかし、担任の先生は、「まだまだいろんな面で、とまどっているような感じです。」と息子の様子を話してくださる。アメリカではカストディアンがやっていて、生徒たちはやっていなかったそうじなども息子はとまどっている感じ。息子も「給食とそうじは好きではない」とはっきり言っている。この先生は、1月から出産休暇に入った女の担任の先生から代わった若い男の先生。ほんの2ヶ月弱しかクラスを見ていないのに、息子のこともかなり気にかけてみてくださっているようだ。

そして、とてもうれしいことを指摘してくださった。息子が最近みんなの輪の中に自分から少しづつ入っているようだと。息子は、「25分休みや昼休みは、1人で近くのブックワールド(というミニ図書館)に行っている」と言っていたので、内心私はとても心配していたのだ。友達とも遊ぶ約束をしてきたことがなかったので、仲のいい友達がいないのかといたく心配していた。しかし、ここにきて、やっと友達とも約束してくるようになり、一安心。少し前に、この男の担任の先生が、「新しく転入してきたのだから、仲のいい友達というのは、時間をかけながら、少しづつ少しづつできるものです。大丈夫ですよ。」と言われていたが、その通りなのかもしれない。

先生と話して、日本に帰ってきて、日本の小学校に入ったということは、息子にとって大きなことだったのだなとつくづく思う。社会のテストなどは、さいたま市の地理などで、何も習っていない息子にとってさぞやチンプンカンプンであろう。先生が、一緒にさいたま市の地形を感じるために、いろんな場所を親子で回ることを提案してくれた。地理が専門の先生とあって、このあたりの地形を詳しく教えてくださった。こういう先生にしばらく息子を見てもらいたいと強く思うが、残念ながら、後数日でこの先生ともお別れだ。「お世話になりました」と深く頭を下げ、丁寧に玄関まで見送ってくださった。うれしかったけど、なんだかとてもさびしい。息子の話では、厳しいときは、厳しく、面白いときは面白いという雰囲気の先生らしい。3年生にはちょうどいい感じだった。

この先生は、出産休暇などで、先生のお呼びがかかったときに、臨時で先生をするという派遣の先生らしい。こんなにできる先生が、臨時とは・・・驚愕だ。なぜこういう先生に担任を持ってもらって、じょじょにいい学校が築けないのだろうか?もし、一年間、この先生が担任を持たれたら・・・と想像してしまう。勿論、こういうスキルのある先生だからこそ、臨時でも急遽対応可能なのかもしれないが・・・でも、あまりのもったいなさに、しばらく考え込んでしまった。思わず、「上の息子の中学に次は来てください!」と何度も懇願してしまったほど。しかし、先生の話だと、次はどこの学校に行くのかまったくわからないとのこと。いったいどうなっているのだろう。誰が決めるのかわからないが、もっと、もっとこの先生のような貴重な人材を大切にしてほしいと思う。子供たちの将来がかかっているのだから。

追伸

今日のWBCの試合、日本は韓国に負けた。韓国の隙のない攻撃、集中力のある守りを見て、日本より一枚上手(うわて)だと思った。ダルビッシュの立ち上がりが悪く、良くなってからも、日本は打線がまったくつながらず、せっかくのダルの好投もおよばず。それにしても、韓国を倒して、世界一になるのは・・・至難の業。

7歳のめいっ子、サラちゃんはヒップホップダンサー!

2009-01-25 | 日本の小学校
今日は、7歳の可愛らしいめいっ子、サラちゃんのことを紹介します。「我が妹の一人っ子」という身内のことなので、かなり叔母バカはいっちゃいますが、お許しを!まあ、たまには、こういうのもいいかと。

サラちゃんは、明朗快活で元気いっぱいのごくごく普通の公立の小学校に通う小学1年生の女の子。得意なことはいろいろありそうだが、ノートなどをのぞくとひらがなの文字がかなり美しい!うちの息子たちの字よりもずっと大人っぽい字を書く。ついでに、おばあちゃんから教わって縫った小さなきれのエコバックも玄関にひっそりと飾られている。もうこれだけで、男の子2人をもつ親である私なんぞは、ハートをぎゅっと持っていかれるのだが、サラちゃんには、よりインパクトのある特技があった。ダンスである。普通のバレーではなく、ヒップホップだ。我が妹の血を引いて、踊るのが抜群にうまい!それで、幼稚園の年少から、ヒップホップのクラスに通っている。

日本のダンス事情はよくわからないが、そんな小さな子たちがヒップホップを習うクラスがあるなんて・・・きっとそういうクラスが出来始めた当初に入ったのかもしれない。妹は、「女の子の習い事の定番のバレーとかではなく、他の子がやらない習い事をやらせたかった。他のに比べて、安いし・・・」さすが、私よりも頭のきれる我が妹。その先見の目は正しかった。今やその子供用のヒップホップのクラスは、生徒が溢れるほどの人気らしい。



今日は、そのヒップホップのちびっ子ダンサーたちの関東大会のコンテストの日。関東各地から、ヒップホップダンサーチームがきらびやかに競い合う。午前と午後で、キッズ部門(幼稚園から小学低学年)とジュニア部門(小学高学年)に分かれて、日ごろの練習の成果を披露するとのこと。サラちゃんたちの年齢のチームの子供たちは、化粧はしないが、ジュニア部門にいたっては、化粧はバリバリで、髪型もヒップホップとあって、細かく編みこみをいたるところにしている子もいて、ド派手だという。チームとして競い、また、個人にも賞が贈られるので、昨日会ったサラちゃんは、はりきっていた。賞をとれているといいなあ!

昨日は、久し振りにサラちゃんに彼女が住んでいる市川で会う。サラちゃんは、同じヒップホップのクラスをとっているお友達のバースディプレゼントを買うというので、一緒につきあった。日本にいる小学1年生の女の子がどういうものを選ぶのか興味津々であった。しかし、なんのこっちゃない、学校で使う連絡帳にするんだという。だが、サラちゃんは、文房具の場所ではなく、女の子たちの小物売り場へ向かう。そこにあったノート群。キラキラしたパーツやら、お花のデザインが盛りだくさんのものをサラちゃんは手に取っている。



なんだ、これは!よーく、見ると、驚くなかれ、連絡帳。こんなマンガの付録のようなものを学校にもっていくんかいな、最近の女の子というのは。シカゴ日本人学校全日校や補習校の女の子たちも持っていく子はいるのだろうか?さぞや高いだろうかと思いきや、そうでもない。



そのまま、さまざまな女の子が興味のある小物を妹に教えてもらう。ウーン、とてもついていけない。私は、やはり子供が男の子でよかった。きっと女の子を持てば、一緒に可愛い小物を探すことも楽しいひと時であろうが、とても指南などできやしない。今後は、サラちゃんにくっついて、日本の女の子トレンドを教えてもらおっと。これもまた浦島太郎と化してしまったおばさんの楽しみの一つである。


日本の小学校の冬休みの宿題~書初め「こうし」、パンジーの水やり

2009-01-06 | 日本の小学校
1月8日に始業式を控え、日本の小学校の短い冬休みももうすぐ終わる。小学3年生の下の息子は、名残惜しげに、最後の大きな宿題、書初めを終えた。今年の課題は、「こうし」で、学校から、書初め用の太い筆を買うように指示があり、「墨池(ぼくち)」と呼ばれる墨汁の大きめの受け皿や、書初め用の長い下敷き(縦にバランスがとれるよう3本の線が入っている)とともにセットで業者から注文した。このりっぱな形の素晴らしい太筆、「雲仙」は、息子の名前入り。なんだか本格的で、日本古来の文化のにおいがただよってくる。

書道毛筆 太筆 雲仙


息子は、大阪へ行く前の年末に一字づつ練習。ひらがななので、書くのに一見簡単に見えるが、いざ筆を使って書くと、これがなかなか思うようにいかない。とめ、はね、筆の滑り出しなど、私が説明しても、息子はなかなか取得できない。こればっかりは、練習するしかないのだろう。お習字とは、誠に奥が深い文化である。しかし、日本の小学校に11月の始めに編入してから、初めて習字で書いた「にじ」という文字は、担任の先生にほめられたので、息子は自信を持って、習字に挑んでいる。数枚書いてオシマイとする要領のいい上の息子と違って、こつこつ一つのことに長く集中して取り組むことが好きな下の息子には、こういうものが合っているのかもしれない。

息子は、自信を持って、「今日は本番だ!」と学校からもらってきた長い半紙に書き出す。10枚以上もらってきているようだ。最初の2枚は、細くって、へなちょこ文字になってしまう。少しアドバイスし、一緒に練習をしてあげる。そうすると、すぐに、元気のいい、太くて生き生きした文字が書けるようになった。



そう、字が生きている!半紙いっぱいを使って、思い切った筆遣いをしている。形や大きさが多少お手本と違っていてもいいんじゃない、これで!ほめてあげると、黙々と集中して書く息子。静かな時間が流れるとき、自分の世界を筆一本に集中。息を止めるぐらいの集中。こんな時間が持てるとは、やはり、お習字とは、日本が誇る優れた文化だとつくづく思う。

息子は、最後に書き上げた3つの作品が気に入ったようだ。この3つに名前を入れる。



しかし、私が電話をしているときに、自分でやったのだが、このうちの2枚に、小筆に墨をつけすぎて、名前の1文字が真っ黒になってしまった。せっかく、満足のいくいい作品だったのに・・・ちょっと目を離したすきに・・・なんともはや、習字のむつかしさよ!最後の1枚の名前がなんとか書き上げられた。

その後は、ほっとしたように、スイミングに行く。朝は、学校で育てている黄色いパンジーの水遣り。パンジーの花摘みと水遣りが冬休みの宿題となっている。1枚の花は、ずっと咲き続け、1枚の花は枯れ、そこからもう1枚の新しい花がついた。私たちが大阪に行っている間に、3つもつぼみがついている。



冬なのに、すごい生命力だ。この小さなパンジーがあるだけで、冬のうちの小さな庭も少しだけ華やかだ。パンジーが咲き続けるなんて、シカゴの冬では、考えられない現象。担任の先生の話では、卒業式や入学式のときに子供たちが通る道に飾るという。なんだか、心優しい試みだ。12月は、転入してきた息子のパンジーの鉢を用意しなくてはいけなくて、とても忙しいときで、ちょっと面倒くさいなあと思ったけど、(家にあった鉢を洗って用意)大事なことだったのだと気付く。冬のパンジーの水遣り・・・冬のシカゴ駐在から帰ってきて、日本でささやかな幸せを感じるひとときである。

日本の小学3年生の社会とは~地域学習「さいたま市」を学ぶ

2008-12-18 | 日本の小学校
昨日は、下の息子の小学校の「さわやかディ」で、担任の先生との教育相談日。毎月設けられているようで、先月も息子の担任の先生に「さわやかディ」で、息子の学校の様子を教えてもらったり、こちらで不安に思っていることなどをぶつけた。

息子の担任の先生は、若い女の先生で、とてもしっかりされていて、息子の様子をこまやかにみてくださっている。11月から、日本の小学校に通いだして、足りない物などが結構あった。船便が届いてなくて、学校で必要な物もない。そのたびに、うまく対応してくださった。

息子にとって、一番の日本の小学校の難関事項は、給食であった。もともと生野菜が苦手で、シカゴ日本人学校は、木曜日を除いて、弁当であったので、息子が食べられる範囲の野菜を入れ、好きな肉や魚中心だった。だが、給食は、野菜が待ったなしで出てくる。「給食があるから、学校にいきたくな~い!」と叫んでいた。最初の頃、無理に食べて、吐いたときもあった。ミカンが大嫌いで、ミカンがでる日は、学校に行くことさえ憂鬱そうであった。しかし、担任の先生のご指導のおかげで、少量にしてもらい、最近やっと少しづつ食べれるようになった。本人も全部給食を食べれるんだと自信がでてきて、12月に入って、だんだん文句を言わなくなった。

通いだして1ヶ月ぐらいたったとき、「みんなが僕の悪口を言う!」とぼやいていたのも、このごろいつの間にか言わなくなった。かなりひどいことを言われたときもあったようだが、前からの息子の友達のお母さんの話だと、みんなひどいことは言われた経験があるという。最近の日本の小学3年生ぐらいというのは、かなり口が悪い子供がいて、そういう子供たちにうまく対応していかなければならない。

さて、昨日の相談日では、日本の小学校の3年生のこのクラスでの理科・社会の今までやってきた内容を詳しく教えてもらった。理科は教科書も違い、進度がやや日本の方が早く、抜けた部分の実験等を冬休みに家でやってみることにする。社会は、3年生は、自分たちの住んでいる地域、さいたま市の学習をしていて、「新しいさいたま市」という教科書に沿ってやっている。社会の教科書自体は、日本人学校と同じだったが、ほとんど使っていないという。

シカゴ日本人学校の3年生の社会は、日本人学校があるアーリントン・ハイツ市についてやっていたので、こちらと内容がかなり違う。たしか日本人学校の4年生の社会ではシカゴのダウンタウンの勉強だったと記憶している。アーリントンもシカゴもプリントを使って勉強をしていたが、親が見ても勉強したくなるぐらい、内容はとても面白く、充実していた。しかし、日本にもどってきたので、自分の住んでいる町、さいたま市のことをまたまた一から勉強しなくてはならない。私たちの住んでいる地域は、さいたま市のかなり南側に位置する。

先生の話では、この教科書に沿って、まず、さいたま市の市章を教え、市のシンボルであるケヤキの木、サクラソウ、サクラを教えたという。さいたま市が成り立っている5区を地図で学び、自分の住んでいる区の位置を確認。各区の色まで決まっているという。たとえば、浦和区は、浦和レッズがあるから、赤、緑区は緑などとなかなか面白い。

そして、東コースと西コースと2つのグループに分かれ、学校の周りの地域を探検し、地図に地図記号などを書き込んでいったという。

その後、学校の屋上で東西南北にどんなものが見えるか確認。さいたま市で田や畑が多い地域、県庁おや市役所などいろいろな施設が集まっている浦和駅西側の様子、岩槻区のように工場が集まっている地域といろんな地域のことも学んだという。これらのことをふまえて、全体の土地の様子も地図を色で塗りながら地形を学んだという。

この「新しいさいたま市」という教科書は、さいたま市の全体像が、とてもわかりやすくビジュアルに説明されている。私は、この教科書を見ながら、先生の説明を受けて、私が授業を受けているような感覚におちいった。「ああ、もう一度3年生を最初から受けさせたいものだ」とさえ思ってしまう。しかし、もう時間はとりもどせない。よし、少しづつ息子と一緒に歩きながら、さいたまのことを親子で学ぼう。冬休みは、小学校の周りを息子と探索してみよう。

校外学習は、国内でも人気で話題の大宮の鉄道博物館、そして、さいたまスーパーアリーナに行ったという。途中の旧浦和市の市役所や県警などの主要な建物も子供たちに説明したというから、すごい!

アメリカでいろんなことを経験できたのも素晴らしいと思うのだが、こういう日本の地域での基本的な生活に必要な機関、施設、神社のような建物、田畑、用水などの自然体系など、日本で本当に学ぶべきものがあるのだということに気づいた。こういうものの実体験がすっとんでしまった上の息子は、(小学校1年の終わりから中2の途中までずっとシカゴ)どうなるのだろう。先日、上の息子の中学校の友達は、みんな近所の神社の恒例のお祭りに喜んで出かけたというが、息子はまったく興味を示さず行かなかった。しかたないよなあ。ま、いっか!

日本の小学校で、アメリカで感じたやさしさを話す

2008-12-09 | 日本の小学校
今日の午前中は、日本に帰国してすぐの私にとって大きなイベントが待っていた。下の息子が通う公立の小学校で、「この町のやさしさを聞く会」と称して、数人の保護者たちがそれぞれに感じたやさしさを話すという総合学習の授業に参加したからだ。「乳幼児を育てている人」「お年寄りや体の不自由な方のお世話をしている人」「外国の人及び外国に住んだことのある人」の3つのグループに分かれて、ボランティアとして、実際に味わってきた「やさしさのエピソード」を紹介する。

話す対象は、息子の学年である3年生。あまり人前で話す機会がない私は、子供たちのグループに話すという責任のある立場から、かなり緊張してのぞんだ。ああ、話上手なお母さんがうらやましい!

先生たちの紹介の後、まず仕事で介護士をされているというお母さんが、全員の前で、介護士の仕事内容、お年寄りの立場などをゆっくりわかりやすく説明した。子供たちは、みんな目を大きく見開いて、真剣に話を聞いている。みんなを包み込むような説得力のある語り方で、みんな「これからは、お年寄りにやさしくしなければ!」と目が語っている。話の後で、質問も次から次へとでる。「介護をしていて、今までで一番大変だったことは?」という質問には、「各自、みんなやってほしい要求が違うんですね。でも、それをはっきり言ってくれないので、それを理解するのが大変です」とのこのお母さんの答え。

「今まで一番うれしかったことは?」と鋭い質問が出る。「やはり、お年寄りに喜んでもらえたときですね。」とこのお母さんも笑顔で答える。女の子たちは、話し方もしっかりとしていて、「お話を一言ももらすまい」と聞いていたことがうかがえる。息子もこのお母さんの貴重な体験談をしっかり聞いているといいな。

さて、いよいよ私たちの番である。残りの2つのグループは、3人づついるので、3つのグループに分かれて、20人ぐらいのグループの生徒たちに話をする。私のグループは、息子を含む2つの組の生徒たちが一緒になったグループ。イスに座って話してもいいのだが、ついつい力がこもって立ってしまった。

簡単な自己紹介の後、シカゴの位置を地図で確認する。「どこ、どこ!」とみんなどのあたりなのか、しっかりチェック。シカゴの摩天楼も写真で簡単に紹介。「見えない!」という子もいて、みんな興味があるようだ。シカゴの気候、アメリカ人は、知らない人にもにっこり笑って気軽に挨拶をし、困っている人を助けるという一般的なことを少し話す。そして本題。息子たちが、地域のリトルリーグで受けたお父さんコーチたちの優しさについて、簡潔に話した。

アメリカの子供たちの野球、リトルリーグのことを話し、写真でリトルリーグの様子を見せると、身を乗り出して、写真に見入っていた。英語がしゃべれなくても、身振り手振りで、お父さんたちが教えてくれたこと。(実際は、ペラペラ英語をしゃべっていたときが多かったけど・・・)英語が理解できない子供をチームに受け入れてくれた優しさが、息子たちが野球好きになり、アメリカ人の子供たちと友達になれたことなどを話した。

そして、最後に、息子たちが所属していたバッファロー・グローブのリトルリーグに存在したユニークな「バディ・リーグ」のことを話した。身体障害者の子供たちで構成するリーグで、子供たち1人1人がプレーするときに、大人や中学生のプレヤーたちが、介助する。実際に毎年行われるオールスター戦で、車イスに乗って、ピッチャーをする子供たちの試合を見た。その時、観戦している親たち、応援する地域の人たちを見て、健常者たちの試合と何ら変わりない盛り上がりに、いたく感動した。そのことも今日子供たちに伝えた。そうしたら、みんなとてもびっくりしたような顔だった。「身体障害者たちも普通に野球をしている!」「アメリカってそんなにやさしい国なんだあ!」って思ってくれたら、うれしい。

2つのグループに話をしたが、みんな活発に質問をしてくれた。「アメリカで、どんなことが一番大変でしたか?」「日本に帰ってきて、大変だったことは?」矢継ぎ早に質問も出た。みんな手を上げてくれて、全員にさす前に時間がきてしまったほどだった。2つ目のグループでは、私も少し慣れたせいか、かなり親密に話ができた。

この保護者たちの話の後、子供たちは簡単に感想を作文に書くようだ。子供たちが、これを機会に少しでも日本にいる外国人の人たち、あるいは、お年寄りや身体障害者の人たちにやさしくしてあげようと思ってくれたらいいが。今日の午後は、自分の体験談を子供たちに伝えたという充実感に浸って、気持ちがよかった。

初めての日本の小学校の授業参観・保護者会~日本の小学校その3

2008-12-04 | 日本の小学校
今日は、下の息子の小学校の授業参観と保護者会があった。授業科目は、算数で、シカゴ日本人学校と同じように、担任の先生とアシスタントの先生が2人で教える。アシスタントの先生は、年配のベテランの男の先生。白髪交じりだったので、管理職の先生が見学にいらしてたのかと思ったほど。でも、とても丁寧で、授業の準備はこの先生がされているようで、「35人のクラスの生徒たちの算数もこういうアシスタントの先生が入れば安心だ」と隣に立っていたお母さんと話していた。

算数の内容は、架空のクラスの35人がそれぞれ自分の好きなスポーツをカードに書いて、それが表になっている。アトランダムに並んだ表を各スポーツごとに人数を調べて整理する。まず、どうやったら、整理できるかみんなに意見をだしてもらう。「列に並べ替える」「丸をつけていく」「正の字を書いていく」などといろいろな意見がでた。

結局、各スポーツごとに正の字を書いていき、人数を調べるということになった。うちの息子は、この正という字を書いて、数を表すということをしたことがなかったようだ。横に棒を並べていたようだ。この正という字を5として数えて使うという方法も日本ならではだ。私たちは、当然のように普通に使っていたが、海外にいると抜け落ちるのだと思った。

少ない人数のスポーツは、「その他」に入れようとのアシスタントの先生の提案。最初の表には、単に全部のスポーツが列記されているが、先生がだされた表には、「その他」と書かれている。その違いを見つけなくてはいけない。「その他」という表現も現地校に通っていた子供たちにとっては、理解するのはむつかしいかもしれない。ほんのちょっとした言葉なのだが、日本語って大変だとつくづく思う。今までこんなことは、考えたことがなかった。

日本の小学校の教室を見ると、さまざまなことが書かれている。質問のこと細かい決まりごと。いくつもの目標。各自、総合学習でのぎっしりとしたレポートが書かれた新聞。やっぱり、すごい!勿論みんなのお習字の字も張られている。「にじ」という字だ。息子も丁寧に書いていて、後で担任の先生からもほめられる。お習字は、日本人学校の授業でやってくれていて、よかった。

子供たちの様子だが、多くの子が手を積極的に挙げていて、的確な答えで、とてもいい印象だった。先生の授業の進め方もわかりやすく、てきぱきとしている。わからない子には、丁寧に指導される。息子も積極的に何回も手を挙げて、発言していたので、ほっとした。

参観に来ているお母さんたちの数は、そこそこ。なぜか、半分の人たちしか教室にはいらず、あとの半分は廊下にいる。教室のスペースがあるのに、不思議だ。保護者会は、数人が欠席で、思ったより多くの人が出席している。担任の先生がてきぱきと進め、質問もまったくでないので、あっという間に終わった。保護者会の後の個人的な私の質問の方が長かったような・・・だって、日本の小学校、わからないことだらけだもの。

一つ大ショックだったこと!担任の先生が、現在身重で、1月から担任が変わるという。保護者会で、突然先生が言われた。せっかく、息子慣れてきているに・・・とてもおめでたいことで、喜ばなければいけないが、「うちはついてな~い!」と思ってしまった。とてもいい先生だから。明日、子供たちに先生が話すという。

保護者会の後は、ボランティアのお母さんたちへの打ち合わせ。この学校では、「この町のやさしさを聞く会」と題した総合活動の授業で、いろいろな人(思いや行為に直接うれた経験ある方)から話を聞く活動を進めている。誰に対してもやさしい町であるように学習をすすめていくという。今回は、3つのグループに分かれて、お母さんたちが話をする。①乳幼児を育てている人②介護をしている人③外国に住んでいた経験のある人。というわけで、③に該当する私の出番とあいなった。帰国して間もないため、迷ったが、7年間もアメリカに住んでいたので、何か子供たちに役立つ話ができるかもしれないと思ったからだ。転入のため、すでに決まっているボランティア活動も今からでは入れないので、せめてもの・・・というわけで、思い切って話をすることにした。

海外での経験を話すことで、こちらで外国の方に対する優しさとはどんなことなのかを子供たちに感じとってほしいという先生たちの願いだ。たった10分で、2つの3年生のグループに同じ話をする。うまく話せるだろうか。いったいどんな例を持ってきたらいいものか。来週の火曜日が発表なので、それまでに考えなくてはいけない。介護を仕事としているお母さんとともに、「うまく子供たちの前で話せるかしら」と心配していた。ただ、このお母さんは、最初に全員の前で話されるというから、私自身がとても楽しみだ。②の介護の話をするのは、1人しかいないためだ。①と③は3人づついるという。今週は、このように、やっと地域のお母さんたちとも少しづつ話す機会ができて、これも子供たちのおかげだとつくづく思った。明日は、上の息子が通う中学の授業参観と懇談会だ。

追伸 誰も写真を撮ったり、ビデオを回していないので、写真を撮る気にはなれなかった。授業参観、写真を撮ってもいいらしいが・・・シカゴは、みんながビデオ撮ったりしていたので、バチバチ写真撮れたけど。残念!