Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

日本の小学校の卒業式

2012-03-23 | 日本の小学校
今週は21日は息子の小学校の卒業式、22日は勤務校の小学校の卒業式だった。
小学校の卒業式を味わうのは、上の息子がシカゴ日本人学校小学部を卒業して以来・・・

つくづく日本の卒業式の厳かな雰囲気ってすごいと思った。
し~んとした緊迫感の中、国歌「君が代」を保護者も含めて歌う幕開けから始まり、一人一人卒業生の名前を担任の先生が読み上げ、校長先生から卒業証書を渡される。
一歩一歩踏みしめ、証書を受け取る子どもたちのきびきびした手の上げ下ろし。
その時の真剣な表情と高揚感・・・
すべてが美しく、なにものをも寄せ付けない崇高感がある。
そういう子どもたちを指導した後の先生方の充実感ってすごいんだろうなぁ・・・

二つの卒業式が続けてあったのでつい比べてしまった。
その1、勤務校の方が時間が45分くらい長かった・・・これって勤務校が丁寧ってこと?あるいは、息子の小学校の方があっさりしている?
その2、勤務校の方が演出がハデですごかった・・・赤いじゅうたんが引かれ、保護者からの謝辞あり、絶妙のタイミングでの「旅立ちの日」の歌、(ワタシの隣に座っている先生の泣きがすごくて、私が泣けず・・)最後は先生と在校生による花道をつくっての見送り。
その3、息子の学校のささやかな手作り演出・・・保護者による新聞から作ったコサージュを卒業生全員つけ、天井に大きな白い折り紙の鶴が何羽も舞っていた。



2日目の勤務校の卒業式がインパクトがあって、息子の卒業式の感動が吹っ飛んでしまうほどだった。

おっと、忘れちゃいけない、びっくりしたことの一つは、二人の若い男の担任の先生が羽織袴だったこと。
この二人両方ともイケメンで人気の先生たち。
一人は水色、もう一人はライトブルーでまさに粋!
水色の羽織袴の先生は体育専門で、いつもはジャージ姿なので、がらりとイメージが変わって印象深かった。
この若い先生たちより年上であろう5年生の男の担任の先生と、「(こういう格好は)最近の若い人に、はやっているんだろうか?」などと年寄ぶってブツブツ言い合っていた。
想像を絶する忙しさの中、イケメンで授業センスもあり、子どもたちからも慕われる若い先生たち・・・
こういう先生たちを見ると、日本の未来もまんざらでもないかもって思っちゃいます。








カルガモとコサギのいる風景~小田原にて

2012-03-13 | 日本生活雑感
今日朝うちのマンションの2階から見えた富士山は見事だった。
真っ白の雪におおわれくっきりと見えたので、ちょうど用事もあり、この富士山を写真におさめようと酒匂川に行ったのだが・・・
時すでに遅し。
富士山は雲で消え去り、他の雪のない山々しか見えなかった。



いつも買い物帰りに通る小さな川を歩くと、2羽のアベックのカルガモが仲良くすいすい泳いでいる。



いつもシラサギとコイが集まるスポットがある。
そこまでこのアベックのカルガモが泳いでいき、別のアベックのカルガモに加わって、4羽のカルガモのグループは魚を探し始めた。



土壌がいいのだろう。
ゴミもところどころ散在しているというのに、水自体がきれいで、底が透き通っている。
このスポットはコイもうじゃうじゃいて、子魚の宝庫なのかもしれない。
といっても、この川は端っこは子魚だらけ。
子魚の何十匹もの群れが同時に移動している。

いつもの大きいシラサギはいなかった。
晩秋に7羽ぐらい見事なシラサギがたむろしていて、驚いた。
川の前の家の屋根に1羽とまっていたこともある。
この場所は密かにすごいスポットだとほくそえんでいる。

おっ、いたいた。
今日は1羽のコサギのようだ。
頭に冠のようなふさふさした白い毛が立っている。



なぜかいつも暗い道路の下にいる。

のどかな風景。
こんな情景がいつも買い物帰りに見えるなんて贅沢なもんだ。

3月11日2時46分黙とう!~曽我梅林にて

2012-03-11 | 日本生活雑感
東日本大震災発生から1年。
今日のテレビは追悼番組一色。

今もNHKスペシャルで生中継中で、あの日のすさまじい体験を同じ場所で人々が語っている。

東日本大震災1周年追悼式に参加した宮城県遺族代表・奥田江利子さんの「ことば」がニュースで何度も流れ、その心の痛みを思うと言葉を失う。
胸に突き刺さる奥田さんの言葉の全文を読んだ。(以下一部を記す)


受けとめがたい現実、やり場のない怒りと悲しみ、そして限りのない絶望。
最愛の人を失ったというのに自分が生きているという悲しみ。「生きることがつらい」。そう思う申し訳ない気持ち。生きていることが何なのか、生きていくことが何なのかを考えることさえできない日々が続きました。
http://www.asahi.com/national/update/0311/TKY201203110163.html

死者1万5854人、行方不明者3155人・・・書きながらもう一度心に刻む。
何をどう書いていいのかわかない・・・


今日は曽我梅林の梅を見に行った。
1年前の震災が起こった時間2時46分に、主人が「黙とうを」と言うので、二人で梅を前に黙とうした。
日本全国の人々がいろんな場所で黙とうしたのだろう。

梅は美しかった。
満開に近く、調和を保ちながらたおやかに咲いていた。
白い梅林、ピンクの梅林・・・その中にひっそりとピンクがかった一輪の梅の花。



震災で亡くなった人々の霊を慰めるかのようだっだ。



枝に縦につながったように咲いている梅の花々。
この梅の木が印象に残った。




まるで桜のようだ。
作業をしていた農家の人の話だと、樹齢30年の梅林もあれば、100年のもあるという。
この美しい梅林が繰り返し花咲くことを願う。





しだれ桜のような梅。
日本情緒あふれる形である。





NHK朝ドラ「カーネーション」から子育ての極意を学ぶ

2012-03-08 | 日本生活雑感
ああ、大好きなNHK朝ドラ「カーネーション」の主人公、糸子がついに尾野真千子から夏木マリにバトンタッチしてしまった。
今週年月がいきなり吹っ飛んで、夏木マリ演ずる70代の糸子が突如現れる。
予想していたが、やっぱり違和感ありあり。
尾野真千子としての糸子がインパクトありすぎたせいだ。
尾野糸子のまま終わってほしかったな・・・

あのど迫力のすごみをきかせた巻き舌からくりだす迫真の演技。
泣いてもおこっても笑っても糸子としての存在感が画面いっぱいにあふれる。
ここまで徹底して視聴者にこびない演技をする女優もめずらしい!

糸子が岸和田弁ですごむとそのへんのヤクザもすごすごとひっこむ。
その啖呵を見聞きすると毎朝爽快になった。
「そうだ、そうだ、糸子よ、いけいけ!」「ざまーみろ!」とついつい応援してしまうほど。

このドラマは、世界的に有名なファッションデザイナーとして活躍するコシノヒロコ・ジュンコ・ミチコの「コシノ3姉妹」を育て上げ、自らも晩年同じ職で活躍し、2006年に死去した小篠綾子の生涯を実話に基づくフィクションストーリーにして描く。(ウイキペディア「カーネーション」より)。

若い日の糸子は突っ走っていた。
どんなに困難なことがあろうと、ひたすら上昇志向。
ちょっとだけ自分の若いころを思い出す。(あくまでちょっとだけですよ)

子どもを産んでからも馬車馬ぶりは変わらず、走り続ける。
おかげで3人の子供たちはいつもほったらかし。
子どもたちに習い事をつめて自分は仕事に没頭。

子どもの成績が悪くても気にしない。
テニスですごい成績をおさめても気にしないで自分のことで頭がいっぱい。
それでも子どもたちは個性を自分自身でのばして、自分の才能を見つけていく。
やることをときどきそっとドアの外で見ながら、「ほな、ほっといてみよか・・・」とつぶやく。
陰でせいいぱいのサポートもしながら。
もちろん常時能天気の麻生祐未演じる母のサポートも大きいが・・・(この麻生母かわいくて大好きだったわぁ)

なんて太っ腹の母親なんだろう!
こんな風にはなかなかうまくいかない。
子育てにおいてこのほおっておくということがなかなかできないもんだ。

だが、ズボラな母親ほどこのほおっておくのがいい感じに機能する。
自分で考えていつのまにか自ら行動するようになる。
そして、子どもは自然に自立していくもんだ。
うちも長男は私が世話を焼かないから自分ですべてできるようになり、自立が早かった。
長男が自分でやってくれるから楽になり、ますます任せてしまい、それに甘えている母親。

しかし、次男は思い通りにいかず、ついついあれこれ世話を焼き、命令してしまう。
そして余計なことまで言ってしまうし、勉強のことも気になる。
ときどき自分で考えて行動しだすと、めちゃうれしくなる。
じっくり子どもの話を聞くことも大事だ。
いつまでたっても子育ては難しい・・・
糸子のように太っ腹の母親になれる日は遠い。