今日は、パリ在住の画家早川俊二氏の日本での展覧会が2015年に3ヵ所で開催されるといううれしいニュースを報告したい。
新作はもとより過去の主要な大作の人物画や小品の静物画が集められ、6月の長野を皮切りに、札幌、新潟へと巡回されるという大規模な展覧展となる。
今まで早川氏はアスクエア神田ギャラリーのみで数年ごとに新作を発表してきたので、このような大規模な個展は初めての試みであり、早川ファンにとってこの個展は絶対逃せないであろう。
2009年のアスクエア神田ギャラリーでの個展の大作展の作品の一部はこれ。
「まどろむAmery-2」油彩 2008年
「まどろむAmery-1」油彩 2009年
長野展は北野美術館別館(北野カルチュアルセンター)にて2015年6月4日から28日まで、札幌展はHOKUBU記念絵画館にて2015年7月16日から10月4日まで、そして、新潟展は、砂丘館にて2015年10月30日から11月29日までという予定。
もしかしたら、3ヵ所回る熱狂的なファンも現れるのではないか。
去年この展覧会のことで一時帰国し、銀座でお会いしたときの早川氏
去年12月に銀座で早川氏からこの展覧会の詳しい内容を聞いたとき、早川氏は初めての大規模な個展に興奮した面持ちだった。
2010年11月に崇拝するミケランジェロのデッサン展をウイーンのアルベルチーナ美術館で観て、大きなインスピレーションを得て、自分の作品に取り組もうと思った矢先に、2011年3月の東日本大震災によって、被災した友達のことを考え、パリにいる自分自身も混乱状態に陥り、一時期作品に向かえなくなったという。
その状態は2012年春まで続き、夏ぐらいから創作意欲がわいてきて、「試行錯誤で絵具をつけたり消したりして、一段上がってこれならいける・・・ミケランジェロ(のデッサン)から得たオーラみたいなものが油絵にでてくるかという感触がでてきた」と去年の取材のときに語っていた。
しかし、この1年は展覧会にからむさまざまな雑用でまったく作品はできなかったらしい。
だが、「常に絵のことは頭から離れない。絵の具を閑があれば、つけては消してつけては消すという作業をして、イメージしている。そうするとだんだん見えてくる。蕪とか(に色を)つけている」と言う。
「いつも前回(前の展覧会の作品)できなかったところをやろうと心がけている。今現在の絵が見えない・・・一つ一つ解決しながら上に上がっていく。そういうものが芸術だと思っている」と熱く語る。
「日本の美術とは様式を作って完成する。琳派なら琳派の様式をコピーすれば絵ができる。でも僕は様式を作ることを拒む」ときっぱりと宣言する。
「ミケランジェロとかセザンヌとか世の中に芸術の世界を示した人たちに一歩でも二歩でも近づきたい」と言う。
ミケランジェロのデッサン展以来、そのとてつもない感動に値した作品には出会っていないという。
今は現在やっている好きな作家、ブラック展を観に行くのを楽しみにしているらしい。
この展覧会開催の発端は、長野出身の早川氏の同級生を中心に賛同して、昨年の7月に実行委員会が作られ、着々と準備が進められている。
美術と関係のない一般の人々が立ち上がって、展覧会の企画開催をして同級生である早川氏を励ますというめずらしい展覧会。
「俊二君は今もこれからも絵具をつくり、キャンパスに向かい物質の存在を追求していく。そんな哲学に定年などあるはずもない。そんな毎日から休ませてやりたいのです。そんな俊二君を生まれ育った信州長野に呼んで励ます会をやりたいんです。小さい頃から俊二君に絵の具を与え続けたおふくろさんの努力をたたえたいんです。」という同級生の強いよびかけが、去年8月の「早川俊二長野展会報No.1」の1ページ目に書かれている。
展覧会の資金は実行委員会やファンなどのカンパで、また資金の一部は、2014年度の早川作品のカレンダーやポストカード、一筆賤販売の収入でまかなわれる。
早川ファンの方はこの機会に吸い込まれるような美しいカレンダーを購入して、早川氏の展覧会をサポートしていただければと願う。
展覧会とカレンダーなどのグッズの購入の仕方は、早川俊二オフィシャルサイトにでている。
ここには2009年の早川氏の個展の際に私が書いたUS新聞の個展レビュー記事もプロフィールの欄にでている。
http://www.shunji-hayakawa.com/
新作はもとより過去の主要な大作の人物画や小品の静物画が集められ、6月の長野を皮切りに、札幌、新潟へと巡回されるという大規模な展覧展となる。
今まで早川氏はアスクエア神田ギャラリーのみで数年ごとに新作を発表してきたので、このような大規模な個展は初めての試みであり、早川ファンにとってこの個展は絶対逃せないであろう。
2009年のアスクエア神田ギャラリーでの個展の大作展の作品の一部はこれ。
「まどろむAmery-2」油彩 2008年
「まどろむAmery-1」油彩 2009年
長野展は北野美術館別館(北野カルチュアルセンター)にて2015年6月4日から28日まで、札幌展はHOKUBU記念絵画館にて2015年7月16日から10月4日まで、そして、新潟展は、砂丘館にて2015年10月30日から11月29日までという予定。
もしかしたら、3ヵ所回る熱狂的なファンも現れるのではないか。
去年この展覧会のことで一時帰国し、銀座でお会いしたときの早川氏
去年12月に銀座で早川氏からこの展覧会の詳しい内容を聞いたとき、早川氏は初めての大規模な個展に興奮した面持ちだった。
2010年11月に崇拝するミケランジェロのデッサン展をウイーンのアルベルチーナ美術館で観て、大きなインスピレーションを得て、自分の作品に取り組もうと思った矢先に、2011年3月の東日本大震災によって、被災した友達のことを考え、パリにいる自分自身も混乱状態に陥り、一時期作品に向かえなくなったという。
その状態は2012年春まで続き、夏ぐらいから創作意欲がわいてきて、「試行錯誤で絵具をつけたり消したりして、一段上がってこれならいける・・・ミケランジェロ(のデッサン)から得たオーラみたいなものが油絵にでてくるかという感触がでてきた」と去年の取材のときに語っていた。
しかし、この1年は展覧会にからむさまざまな雑用でまったく作品はできなかったらしい。
だが、「常に絵のことは頭から離れない。絵の具を閑があれば、つけては消してつけては消すという作業をして、イメージしている。そうするとだんだん見えてくる。蕪とか(に色を)つけている」と言う。
「いつも前回(前の展覧会の作品)できなかったところをやろうと心がけている。今現在の絵が見えない・・・一つ一つ解決しながら上に上がっていく。そういうものが芸術だと思っている」と熱く語る。
「日本の美術とは様式を作って完成する。琳派なら琳派の様式をコピーすれば絵ができる。でも僕は様式を作ることを拒む」ときっぱりと宣言する。
「ミケランジェロとかセザンヌとか世の中に芸術の世界を示した人たちに一歩でも二歩でも近づきたい」と言う。
ミケランジェロのデッサン展以来、そのとてつもない感動に値した作品には出会っていないという。
今は現在やっている好きな作家、ブラック展を観に行くのを楽しみにしているらしい。
この展覧会開催の発端は、長野出身の早川氏の同級生を中心に賛同して、昨年の7月に実行委員会が作られ、着々と準備が進められている。
美術と関係のない一般の人々が立ち上がって、展覧会の企画開催をして同級生である早川氏を励ますというめずらしい展覧会。
「俊二君は今もこれからも絵具をつくり、キャンパスに向かい物質の存在を追求していく。そんな哲学に定年などあるはずもない。そんな毎日から休ませてやりたいのです。そんな俊二君を生まれ育った信州長野に呼んで励ます会をやりたいんです。小さい頃から俊二君に絵の具を与え続けたおふくろさんの努力をたたえたいんです。」という同級生の強いよびかけが、去年8月の「早川俊二長野展会報No.1」の1ページ目に書かれている。
展覧会の資金は実行委員会やファンなどのカンパで、また資金の一部は、2014年度の早川作品のカレンダーやポストカード、一筆賤販売の収入でまかなわれる。
早川ファンの方はこの機会に吸い込まれるような美しいカレンダーを購入して、早川氏の展覧会をサポートしていただければと願う。
展覧会とカレンダーなどのグッズの購入の仕方は、早川俊二オフィシャルサイトにでている。
ここには2009年の早川氏の個展の際に私が書いたUS新聞の個展レビュー記事もプロフィールの欄にでている。
http://www.shunji-hayakawa.com/