喜多院の山門を出て直進し、坂を下ると五差路にでる。
斜め左の道を行くと、新河岸川にかかる橋がある。
琵琶橋である。それと平行する北側の広い橋が新琵琶橋である。
琵琶橋にはつぎのような伝説がある。
ある日、星野山無量寿寺の中興開山である尊海が、何人かの弟子たちといっしょに外出した。ところが寺へ帰る途中で、道に迷ってしまった。あちこちと歩いているうちに小さな川に出たが、橋がかかっていないのでわたることができない。とほうにくれていると、一人の琵琶法師がたまたま通りかかった。
尊海が道をたずねると、法師は、
「ひとつ私がが渡してさしあげましょう」
と言って、自分の持っている琵琶を川にうかべた。すると、ふしぎなことに、琵琶が見るまに橋になった。一行はその橋をわたり、無事に寺に帰ることができた。
ずっと後になって、この小川にも橋がかけられたが、「仙波琵琶橋」とよばれるようになった。
本来の琵琶橋は、喜多院の近く久保町14~13番地にあった石橋のことらしい。
現在の琵琶橋は川越の近代化遺産の一つに数えられている。
春になると、両岸は菜の花でいっぱいになる。
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