ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

月明かり

2011-03-18 22:38:34 | Weblog


停電への恐怖のせいで、町の夜は闇が深くなっています。

明りが少ないだけで、とても静かな感じがします。

昔から夜は闇だったのです。電気の普及でいつの間にか忘れてしまった「闇」への畏怖の気持ち。
停電が起きて急に思い出しました。
現代の夜は、異様に明るすぎたんです。

今日は、十三夜でした。
待宵月 だそうです。月の満ち欠けにも、それぞれ美しい名前があるのですね。
とても明るく輝く月でした。

町の闇が、忘れがちだった月の明るさを増したのですね。

か弱い光を見出すために、あえて自分自身の明るさを下げる。そういう光の見出し方があるんだ。
光は強いだけがいわけではないはず。

やわらかな光、か細い光、遠くからやっと届く光。
そういう光が、ちゃんと見える人類でいたい。民族でいたい。人でいたい。

今夜の月の光は、まるでこの街が今まさにうち震えている恐怖感を、大きく包むかのように思えた。