舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

『ライラの冒険』映画化!!

2007-11-26 23:25:36 | ぼくはこんな本を読んできた
書店に行ったら、私の最愛の作品であるフィリップ・プルマン『ライラの冒険』第一作の映画ビジュアルブックが発売されてました!!

『ライラ』のことは以前に書いたとおり、この作品こそ『ハリー・ポッター』も『指輪物語』も『ナルニア国ものがたり』も超える世界最高のファンタジーだと、私は思います。
って、超個人的な好みですけどね。

ライラの魅力は奥深すぎてとても一言では書ききれません。
ですから、映画化はとてもうれしい反面、あの壮大な世界観を本当に短い映画一本に縮めることができるのかという不安もあります。
しかしこの本に載せられた写真や資料を見る限り、ビジュアル面ではかなり満点に近いですね!!!

まず最も重要なキャスティングです。
英国で上演された舞台版では、主人公のライラを大人の女性が演じてそうとう違和感があったとか。
そりゃそうです。「ライラが子供から大人に成長する過程」こそこの物語の重要な核の一つなのですから。
今回栄えあるライラ役に抜擢されたのは、12歳の新人の女の子、ダコタちゃんだそうです(同名のベテラン子役女優がいますが、あの子ではないです)。
写真で見る限り、可愛らしいながら意志の強そうな顔立ちで、けっこうイメージと近いんじゃないかしらと思いました。個人的にはもっと野性的なイメージだったけど、設定上お嬢様ルックもサマにならなきゃいけないんで、このくらい整ったビジュアルで良かったのでしょう。お転婆なとこは演技力で出してもらうとして。

ライラはけっこう難しい役どころです。
天性の嘘つきで、呼吸するようにすらすら嘘をつくし、ガキ大将で向こう見ずな遊び(戦争ごっこなど)が好きだし、大人の言いつけに聞く耳を持たないじゃじゃ馬ではありますが、心根は素直で、一度決めたことは梃子でも曲げない女の子なのです。
だからどんな口八丁で人を騙していても、ライラはあくまで魅力的じゃなきゃいけないんですね。
まあ、そうとう大規模なオーディションで選んだそうですから、そのへんは期待できるでしょう!

演技力の点で全幅の信用がおけるのは、なんといってもライラに次ぐ重要キャラクター・アスリエル卿とミセス・コールターを演じる、ダニエル・クレイグとニコール・キッドマンです!!!

いやあ、二人とも完璧、イメージどおりですわ。
ニコール・キッドマンの目の覚めるような美貌は数年前『ムーラン・ルージュ』で確認済みです。
コールターはこの上なくゴージャスで美しくなければ務まらない役です。
原作では黒髪の持ち主ですが、コールターの美貌が冷たいほど人間離れしたイメージなので、読みながら私個人的になんとなく薄い色のブロンドを想像していたら、配役した人にも同じ印象があったようです。
すばらしく邪悪なのに魅惑的という、これまた難しい役ですが、この方なら無問題でしょう。

そしてダニエル・クレイグ!!ジェームズ・ボンド!!!つーかボンドよりこちらの方が似合ってます(笑)。
アスリエル卿は高貴の身分でありながらものすごく野心が強く、ワイルドでセクシーです。つまり体育会系の体型で、なおかつフォーマルな装いになればエレガントに見えなければなりません。
だからモムチャン(ってなぜここで韓国語)なダニエルさんはボンド役を見たかぎりアスリエル卿にぴったりなのです。
ちなみに彼のダイモン(その人間の本質を象徴する、動物の姿をした終生の相棒)は美しい雪豹のステルマリアです。ワイルドなのにエレガントってところ、まざしくアスリエル卿ですね。

表紙を飾っている人たちはほかに役名で「ジプシャンの親玉ジョン・ファー」「テキサスの気球乗りリー・スコーズビー」「美貌の魔女セラフィナ・ペカーラ」です。
いやもう、どのキャラクターも魅力的すぎて、ここでは解説しきれません。ぜひとも劇場で確かめていただきたい。
一言ずつ解説を付け加えるなら、「ジプシャン」は定住せず船で生活する人々のこと(ジプシーにかなり近い、でも服装はもうちょっと北国向き)です。
リーさんの乗っている「気球」は我々の世界のそれより飛行機に近く、機動性が高い乗り物です。あと、このパラレルワールドにおいてアメリカという国はなく、テキサスは州名ではなく国名です、たぶん。
そしてこの世界には魔女がいます。クラウドパインの枝でできた弓を持ち、空も飛べます。ただし、使う魔法はさほど派手ではなく、空中飛行以外の魔法は薬師や催眠術師に近い感じです。とても寿命が長く、いつまでも美しく、恋をすれば情熱的ですが、恋よりは自分の矜持を選ぶような、素敵な女たちです。

そして中央にいるのがライラの盟友、シロクマの王です。このキャラクターがまたかっこいいんだな。優れた職人であり、戦士であり、勇敢で獰猛です。

映画の公開は来年春。今から楽しみでなりません。試写会応募しようかな。

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