舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

浅見光彦シリーズ発進

2009-10-22 02:35:11 | 徒然話
エロ男爵こと沢村一樹さん(あらかじめ断っておきますが、私はあくまでもこの方が大好きです)が、エロキャラを封印し、内田康夫さんの代表作の人気キャラに扮した「浅見光彦シリーズ」が、連続ドラマとして始まりました

浅見光彦シリーズと言えば、素人探偵もの、旅情サスペンスもののパイオニアとも言える存在です。
主人公の浅見さんは名家の次男坊。ルポライターをしながら行く先々で事件に首を突っ込み、それらを解決してしまいます。おお、「○曜サスペンス」の王道的な展開だな。でも、そもそもこの王道スタイルが築かれるにあたって、浅見光彦シリーズの存在は不可欠だったと言えましょう。

そんな名物シリーズなのに、本腰入れて観たのは実は今夜が初めてでした。
何しろこういったサスペンスが始まる時間は大抵ウチのレッスン中です。そして、この手のドラマは得てして、冒頭の数分を見逃したらもう物語の大半を「???」状態で見続けるハメになってしまいます。
たまたま、今日はレッスンが早く終わる日だったので、珍しく観るチャンスが出来たのです。

いや、素晴らしいですね、浅見光彦シリーズ。流石長年にわたって人気を誇っているだけのことはあります。
これだけのものを作れるのですから、原作者の内田さんは、豪華客船のロイヤルスイートで世界を巡ったっていいのです(※実話)。

お話自体は前述のとおりベタな王道ですから、アッと驚く衝撃の展開、というものはありません(むしろ想像を何一つ裏切らないオチでした)。
浅見光彦さんの爽やかでソフトでフランクな人となりも、何しろ人気シリーズの主人公ですから、大して観てない私にとってさえ既知のものです。

では何が際立って素晴らしいのか? それは、ひとえに「旅情」部分の魅力にあります。
今回の舞台は青森なんですが、これがもう今すぐにでも青森に行きたくなるような巧い描き方なのです。
おそらく内田さんが原作で書いておられる旅の風景がそもそも魅力的なのでしょうね。

小説などを読んでいると、「ある特定の事柄」がもの凄く魅力的に描写できる作家さんがいらっしゃいます。
たとえば、食べ物や食事のシーンをとても美味しそうに描ける方。イラストも写真も無いのに、匂いや味まで伝わってくるほど生き生きと描かれている作品に、時折巡り合います。

そして、旅の描写に秀でた作家さんもまた少なくありません。
行った先の風景などの描き方が美しいのはもちろん、電車や車、はたまた空想上の乗り物で移動する過程さえ、旅の楽しさや浮き立つ感じがありありと思い浮かぶものもあります。
そういう方はおそらく、ご自身がある程度旅好きで、実際に旅行しては旅先で多くのものを受け止めていらっしゃるのでしょうね。

いずれにしても、食事も旅行も「展開上必要だから」という理由で出てくるだけでなく、それ自体がとても魅力的に描写された時、これが作品全体の重要なアクセントになり得ます。
浅見光彦シリーズ成功の鍵は、この辺にあるのかもしれないと、激しく旅情をかき立てられながら思いました。

しかも、来週は伊豆ですって。憧れの地じゃないですか。スグ行きたくなったら困るわ~。

ブログランキング参加してみました。クリックして頂けると幸甚の至りです。