その寄付は予想外に集まった。ヒロムはその効果を非常に喜んだ。六人組はこのころから執行部としての地位を確立していった。金の力が動き出す、そんな感じかな。はじめは金のないもの同士が微々たる金を出しあって「場所」にたどり着いた。それが「場所」を準備して待つ側になった。誰のためにそうしたのだろう。個人が個人であることを望み、個人でいることを再確認するために僕らは「ベース」にきた。「ベース」は僕らを受け入れ、僕らを認めた。そこからはぼくらが彼らを認め、それに意義を与えていくことになるのだ。
仁は仕事をしなくなった。マサミの部屋に住み着き、マサミが仁の世話をした。ヒロムは難しい本を読みあさった。宗教的なものから哲学に至るまでなんか良くわからないがヒロムなりにいろんな解釈をしてあたかも新発見のように僕らに語った。仁はニッカポッカを脱いだ。マサミが仁の服を決めた。仁は何も言わず与えられた服を着た。ヒデオはホールの装飾をはじめ、アキコとヒトミは金の計算をした。ヒロムは儀式の構成を創り、仁の立つ場所や仁の登場の仕方、照明の色、当て方、演劇の舞台でも作るようにその会を演出した。
仁は仕事をしなくなった。マサミの部屋に住み着き、マサミが仁の世話をした。ヒロムは難しい本を読みあさった。宗教的なものから哲学に至るまでなんか良くわからないがヒロムなりにいろんな解釈をしてあたかも新発見のように僕らに語った。仁はニッカポッカを脱いだ。マサミが仁の服を決めた。仁は何も言わず与えられた服を着た。ヒデオはホールの装飾をはじめ、アキコとヒトミは金の計算をした。ヒロムは儀式の構成を創り、仁の立つ場所や仁の登場の仕方、照明の色、当て方、演劇の舞台でも作るようにその会を演出した。