人の生る木Ⅳ 2008年02月27日 17時10分52秒 | Weblog アキコが夜勤明けにヒデオの部屋にいくのは、病院が近いこともあって習慣化していた。ヒデオの部屋にはその性格からか、すべてが整然と配置されていた。整いすぎて、冷たい、人の手が触れることを拒むような部屋。それでも、アキコはその部屋に来るのが好きだった。ヒデオは朝が早い。アキコは郵便受けの蓋に張り付いた合鍵を使ってヒデオの部屋に入る。ヒデオの臭いがする部屋、