耐震偽装事件で検察の捜査が関係者、関係機関に入りました。
その陣容から見ても、この事件の規模の大きさがわかります。
一体なぜかくも、大規模な、悪質な偽造が可能だったのか、
国会の証人喚問や参考人の意見聴取では、はっきりとはわかりませんでした。
お互いに責任を回避しているところが見え見えだったけれど、
その責任の質や比重には違いがあるはずです。
ちょっと不思議に思うことがあります。
姉歯氏の淡々とした態度です。
自分の生活のために、何千人もの人の命と
財産を危険に陥れる最初の原因をつくったのに、
いわゆる悪びれるところがない点です。
それから安全に関わる部分まで効率と安上がりであることを理由に
民間に任せてしまう構造改革の危険性が
あまり問題にされていないことも
気になります。
それから、前に言ったことと矛盾するのですが、
人は想像もしないことやられると
対処できないということです。
そんな部分をも今度の事件は含んでいるように思います。
そんな危険ななところで誤魔化すといったことは
普通の建築士には想像できないことでしょう。
だからそういう目では見ないのではないでしょうか。
いいかえると、正直な人は、平気で嘘をつく人のことを見抜けないということです。
すこし雑な分析かもしれませんが。