PCR検査ってどうなのよ？〜検査をすり抜けるウイルスの脅威とは〜

 寄せられたコメントに､PCR検査の限界と題して､”中国ではPCR検査を8回もすり抜けた感染者(56歳女性)がいたそうです。
 医師は彼女を見た瞬間､感染者と推定し､彼女を隔離しました。
 医師の予想通り､6日目には症状が現れますが､その後の3度のPCR検査では陰性でした。12日目にはCT検査で肺に跡が見られ､それでも4度目のPCR検査では陰性です。
 因みに､血清検査では陽性が出るも､血清検査は感染確認の基準とはみなされません。
 その後の4回のPCR検査でも陰性でした。そして､隔離されて23日目の9回目のPCR検査で､ようやく陽性判定が出ました。
 PCR検査とはウイルスのRNA(核酸)を増幅させ視認して検査する方法です。一方で､新型ウイルスを感染確認できる唯一の検査法だと日本の専門家は言ってますが､自由自在にに変異を重ねる新型ウイルスに対しては万能ではないみたいです。
 PCR検査の限界と不完全さは､時間や検査費だけでなくこういった所からも露呈してるんですね”とあった。

 一応､念の為に情報の出処を潜り､”検査を8回すり抜けた感染者､中国発新型コロナの不可解さ”というコラム(宮崎紀秀)を見つけました。Yahooニュースでも話題になってますね。以下､一部抜粋です。
 ”中国の四川省で8回の検査では分からず､9回目の検査で新型コロナウイルスへの感染が確認された患者が出た。検査方法は日本でも実施されているPCR検査。隔離措置がとられてから23日目に感染が確認された例になる。
 その患者が出たのは四川省資陽市。同市はHP上に疾病コントロールセンター主任の話としてこのケースを紹介した。因みに､この経緯については資陽市政府のHPでは触れられず､地元新聞が報じた内容である”

 これに対し日本感染症学会は､”PCR検査には限界がある”とハッキリ認めてます。
 ”インフルエンザと比べ1/100から1/1000とされるウイルスの少なさが検査判定を難しくしてる”とした上で､”特に早い段階でのPCR検査は決して万能ではない”と注意を促してる。
 今更言われてもな､もっと早く言えよとも思う。しかし､学会が言う”早い段階”ではなく､症状がハッキリと出た後の､5回のPCR検査を潜り抜けた事になる。
 つまり､日本で唯一認可されてる検査が当てにならないという珍事であり､悲劇である。
 結局､paulサン言う通り､自由自在に変異を重ねる新型ウイルスに対しては､PCR検査は贔屓目に見ても有効には成り得ないという事。

 また､paulサンはこうも言ってる。
 ”新型ウイルスの潜伏期間は､2週間から最長で27日間と言われてますが。それが本当だとすると､脂質性の外殻(エンベロープ)とはいえ､相当に頑丈に出来てると思われます。
 勿論､初期の武漢ウイルスよりも何世代も変異を重ね､生物に近い､(外殻のタンパク質を栄養源として生き延びる)半自給自足型のウイルスかも知れません。
 日本での再感染の件ですが､色々と考えられますが。体内で変異を重ねた結果かも知れません。新型ウイルスに関しては変異を自在に繰り返し､(変異したウイルスの固有の)染色体の配列を特化出来ないのが現状です。
 多くの専門家の意見が当てにならないのも肯けます”

 私も”ウイルスって一体何物”ブログ(Click)で､ウイルスの基本的な仕組みを紹介したんですが。
 特に新型コロナウイルスに関しては､解ってる事はまだまだ少ないようです。
 まるで､”蝶のように変異し､蜂のように感染する”
 結局､人類は未だ進化せず､ウイルスだけが進化した結果が今のパンデミックです。頼みの検査ツールも複雑に高度に変異した新型ウイルスを発見する事は不可能になりつつあります。日本政府がPCR検査の保険適用をダラダラと遅らせたのは､今になって思うと間違いじゃなかったかもですが。
 それでも､マスクと手洗いという原始的な手段だけしか､今の人類には術がないのだろうか？

 かつて人類は､人や野生の生き物を大量に破壊する兵器を沢山生み出してきた。そして今に至っても､その研究は国力と同義と見なされ､世界中の研究者が血眼になる。
 しかし､3万個の遺伝子を持つ人類が､僅かに27個弱？の遺伝子しか持たないウイルスを駆逐する事さえ出来ないのだ。

 ある専門家は､3月には新型ウイルスの感染が収束すると言いますが､1年以上掛かるという専門家もいる。
 鳥インフルの権威とされるある専門家は､新型ウイルスは空気中で被膜が酸化し､壊されるから､空気に触れればすぐに死ぬと楽観視した。しかし､1ヶ月近くも殻の中で生き延びている。

 確かに政府の対応は､遅かったし不味かったし生温かったです。しかし､それ以上に専門家の意見は､いい加減で曖昧で不正確であった事も事実です。
 何を信じていいのか？誰を信じていいのか？ではなく､我々人類は何処までウイルスの事をきちんと理解してるのか？を知った方が､近道の様な気がする。

 でも今頃､新型コロナウイルスはパンデミックに陥りつつある我々をせせら笑ってるだろうな。
 ”全くバカな人類どもだ。我々が思った以上に無能だったな。致死率の低いウイルスで試したらこのザマだ。人はパニックに陥れば､途端に脆くなる。戦争でもそれは実証されてたじゃないか。DNAの数では生物の優劣はつかないのさ”

補足〜ニッポンはもっと多い筈だ

”韓国の感染者が2022人になった

嫌韓の日本人からは
ザマミロって､とこかもだろうが
どうやら､検査の母体数が全然違うらしい
一日平均で､日本は900件ほどだが
韓国は8千件を超えて
累計､7万人近い検査を実践にした
2015年のMARSの苦い経験もあるが
日韓政府の検査意識に大きな違いがあり
韓国の検査体制に､海外の評価は高い

日本は対岸の家事と笑ってられない

中国メディアからは､
｢東京五輪を開催する為に感染者を少なく見せようとしてる｣と､あからさまに批判された
日本は最大で一日3500件を
検査する能力があるとされる
本当なら､今の数字の10倍は下らんね
結局､そう思われても仕方ない
情報公開にしても､日本政府は怪しいな”

以上､#114サンのコメ補足です。

 韓国は5年前､MERSコロナの感染拡大で､38人が死亡した事を受け､現在は民間の医療機関も含め､約100か所で検査している。日本政府の5民間企業と2大学の”投げ売り型”検査依頼とは大きな違いだ。
 ソウル近郊では､感染の疑いのある人が車に乗ったまま､検査を受ける事が出来る”ドライブスルー検査”の取り組みも始まった。病院等と違い､他人との接触なしに安全かつ速やかな対応ができるとの事。
 韓国政府は､感染が疑われる人が検査を拒否した場合､罰金を科す事を盛り込んだ法律が成立するなど､検査を徹底する法整備も進められている。

 一方､ロンドンでは､新型コロナウイルスを検出できる唯一の検査法であるPCR検査を巡り､激しい論争が起きている。
 感染症対策専門家会議は､”設備や人員の制約の為､全ての人にPCR検査をする事は対策として有効ではない。急激な感染拡大に備え､限られたPCR検査の資源を重症化の恐れがある方の検査の為に集中させる必要がある”と重症化の早期発見に全力を注ぐ考えだ。
 加藤厚生労働相は26日､最大で1日約3800件が可能としたPCR検査にて､実際の実施件数が1日約900件と想定を大幅に下回ってる事を明らかにした。
 乗員乗客705人の集団感染という”疫学的大災害”(NYタイムズ)を引き起こした英国船籍のクルーズ船の検疫でも､検査能力の限界から感染拡大の実態把握が遅れてしまった。

 中国の独立系メディア財新は､”民間に委託すれば日本は1日に9万件を超える検査を実施する潜在的能力があるのに､政府は検査の数を減らそうとしてる。感染者の数を少なく見せる為だ”と疑問を唱えた。
 ”民間を検査から排除する事で､国立研究所は検査の予算を増やす事ができ､政府は東京五輪を予定通り開催できる”という陰謀論まで匂わせた。安倍政権がPCR検査に後ろ向き過ぎた為､疑問視する専門家も少なくない。
 米食品医薬品局の元長官ゴットリーブ氏は､”日本は韓国ほど検査を実施しておらず､感染経路が追えない事例の割合が多い。日本は大きなホットスポットになる恐れがある”とツイートした。
 以上､YahooNEWSからでした。