この男”バラマキ”につき危険(5/8補足)〜貸付けだから大丈夫というのは､砂上の楼閣だったのか？〜

　安倍のバラマキ癖がまた始まった。これじゃ､”バラマキ”という原爆を再び日本列島に投下するのと同じだろう。
　そこで今日は､貸付けというバラマキ(贈与)についてのお話です。寄せられたコメを元に追記しました。

　”面白く下らない”サンのブログ(要Click)で知ったが､新型コロナの感染拡大をめぐり､安倍総理は4日､EUなどが行うワクチン開発の為に､国内外に8億ドルを超える支援を行うと表明した。
　また､新型コロナの治療薬アビガンを80か国に提供する方向で調整する他､途上国に向け総額15億4000万ドルを超える支援を決めた。
　”感染症に国境はない。国際社会が一致団結しこの危機を乗り切ろう”と結束を呼びかけた(NHKWEBより)。
　

日本には､もう余力もお金もない？

　60兆円とも120兆円とも噂される”バラマキ”が本当なら､日本の財政はとっくに潰れてる筈だ。いや既に傾いてるのかもしれない。
　事実､日本にお金がない？のはコロナ対策でも証明済みなのか。休業補償が出来ないのも､検査数が海外の先進国と比べ10倍以上も低いのも､世界水準な筈の医療体制が脆弱だったのも､単に回せるお金がないからか。
　結局､金があるという保証はなく､金がないという証拠もないという事だ。

　これは､政府総債務残高の対GDP比が多くの国は100％未満だが､日本は約240％で世界ダントツ1位で､財政の持続可能性が異次元に悪い事が理由との声がある。
　一方で補償の為の財源は､財務省統計によれば､国内企業の内部留保金の約460兆円で対処できる筈だ。うち労働者が受け取るべき過剰蓄積分が約130兆円。それにすぐに現金にできる資産が約70兆円で､これを取り崩して使うべきだとの声もある。
　”面白く下らない”サンのコメントでは､上記の財政破綻論は間違いで､円建ての内債で財政破綻する事はない。100兆円国債を発行してコロナ渦で収入が途絶えてる事業者や国民を救うべきとある。

　緊急事態宣言や自粛がユルユルで法的罰則が伴わないのも､唯でさえ苦しい財政を優先してるだけだろうか。
　つまり､日本は戦後の貧困国家とそんなに変りはないのか？
　空から現在の東京都を眺めるがいい。平屋ばかりで気のせいか､スラムの街並みみたいに思えるのは私だけだろうか？

　事実､安倍の海外へのバラマキは今に始まった事ではない。第2次政権が発足した2012年以降､安倍は海外諸国にドヤ顔でカネをばらまき続けている。
　2018年1月の参院本会議の代表質問で､社民党の福島議員は､”総理が表明した海外への支援額を機械的に加算した場合､円借款や一部重複部分を含め54兆3621億円になるとの回答が外務省からあった”と指摘した。
　”社会保障を削り､なぜこの大盤振る舞いなのか”と追及。
　安倍は､”54兆円という数字は民間資金と重複計算により額が膨大に膨み､極めて誤解を招く数字。本来の総額は2兆8500億円”とムキになって反論したが､その詳細な内訳は未だ分からずじまいだ。

　以下､｢増税した途端､安倍政権“海外バラマキ”累計60兆円突破｣より抜粋です。

60兆円を突破した安倍のバラマキ

　この1月のやりとり以降も､安倍は“海外バラマキ”を継続。
　18年4月､イラク復興支援名目で約350億円の円借款供与を決定､同年10月にはインドの高速鉄道計画などに3000億円強､更に19年4月にはパナマのモノレール建設事業を巡り､約2810億円の円借款を決めた。
　そして5月末は､バングラデシュの鉄道や商業港建設に関連し､1300億円規模の円借款を約束するなど､これら”円借款”の大型案件だけでもバラマキ金額は約7500億円にも上る。
　総額でいえば55兆円を突破してる計算だ。

　更に､18年末に閣議決定した19～23年度｢中期防衛力整備計画｣に基づくステルス戦闘機の“爆買い”も､トランプの脅しに屈した安倍の巨額な“バラマキ”に等しい。
　1機116億円とされる戦闘機を147機購入する計画で､日本の支出額は約6兆2000億円。つまり､安倍のバラマキ総額は実に60兆円を超える。
　”海外支援は重要かもしれない。しかし､政府はこれまで多額の海外出資をし､どれだけの成果を上げてきたのか？
　安倍首相は､大枚を叩き各国首脳を味方につけたかの気分に浸ってるが､海外へのバラマキに税を費やしてる場合ではない”(経済ジャーナリスト)

　消費増税した途端に海外にカネをばらまき始めるというのは､もはや宰相としても政治家としても､マトモな頭じゃない。
　これじゃ､いくら増税してもキリがない。”カップ麺が1個400円”などと国会答弁で平気で言ってのける安倍政権に､これ以上の税金を使わせたら国が滅ぶ。
　以上､日刊ゲンダイからでした。

安倍の無謀？な”バラマキ”列伝

　実際に､どれだけの海外への”バラマキ”が行われたのか？順を追って眺める事にする。
　そこには日本人が知るべき安倍の”黒い実像”が見えてくる筈だ。
　以下､｢安倍政権が外国にばらまいた金額一覧｣を参考に編集&加筆します。

　まずは2013年から､ミャンマーに日本への支払いが滞っている債務のうち新たに2000億円を免除､5000億円の債務を解消する他､円借款と無償資金協力を合わせ､総額910億円のODA(政府開発援助)を実施(5月)。総額7910億円の優遇措置という事で。
　中東•北アフリカ地域に対し､新たに総額2160億円規模の支援を発表(同)。
　9月の国連総会演説で､女性の保健医療や紛争下での権利保護などに3年間で約3000億円超のODAを供与すると表明。
　”日本経済を立て直す。その上で日本を世界に善をなす､頼れる力にする事だ”と強調した。
　ASEAN(東南アジア諸国連合)に5年間で2兆円規模のODA拠出を発表(12月)。

　14年になると､モザンビークに700億円のODAを供与表明(1月)。日印首脳会談では､インドへ2000億円の円借款を約束(同)。
　ウクライナ支援にては､G7が一致団結する事を確認し､日本は最大で1500億円の支援を表明(3月)し､日本の支援に対し､多くの国々から高い評価を得たと豪語する。
　バングラデシュには､最大で6000億円の経済支援を発表(5月)。
　9月の日印首脳会談で､インドに5年で3兆5000億円の官民投融資を約束。
　気候変動サミットで､1兆7400億円の途上国支援決定(同)。一方で､子育て支援には3000億円不足との批判も・・・。
　ミャンマーに円借款260億円供与(11月)。

　15年には､エジプトに円借款430億円(1月)。中東安定化に約3000億円支援表明(同)。
　5月には､中国が主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)に対抗する狙いで､今後5年間で13兆円規模のインフラ資金をアジア各国に提供すると表明。
　”質の高いインフラをアジアに広げたい”と中国への対抗意識をにじませたが､その中国の緑化に100億円拠出。全くのアホ臭ですな。
　
　16年3月､エジプトのインフラ整備に約411億円の円借款供与を発表。
　ウクライナの改革を後押しする為､約2000億円の経済支援(4月)。
　ベトナム気候変動支援に228億円の円借款(9月)。ミャンマーに1250億円(同)。アフリカには3兆円規模の投資(8月)。
　9月の国連サミットでは､難民支援に2850億円拠出を表明。ヨルダン支援で300億円の円借款(10月)。ミャンマーに8000億円支援表明(11月)。
　以下､バラマキがどんどん加速します。
　12月に京都で行われた国際女性会議では､途上国の女性の為にと総額3500億円規模のODAを表明した。余程途上国の女が好きなんですな。
　英国が計画する原子力発電所の建設プロジェクトに1兆円規模の資金支援(同)。
　政府は原発輸出に力を入れてるが､ベトナムでの新設計画が中止になるなど原発は世界規模での逆風が絶えない。事実､この総額3兆円に膨らんだ英国原発計画は凍結•中断した。
　同12月の日ロ首脳会談では､日本側の経済協力3000億円規模で合意。官民80件の前例のない大規模な日露経済プロジェクトだが､肝心の領土問題ではまんまと裏切られてしまう。

　17年1月の日比首脳会談では､フィリピンの発展の為に､1兆円規模(5年間)の経済支援を表明。更にインドネシアの灌漑整備などの分野に約740億円の経済支援(円借款)を表明。
　9月には､インドの高速鉄道やインフラ整備などに向けて1900億円の円借款表明。
　更に､液化天然ガスのアジアでの普及に向け､官民あわせアジアのインフラ整備に､1兆円の支援表明(10月)。因みに､イヴァンカ資金の57億円もこの頃の事だ。
　12月のUHCフォーラムでは､低所得国の保健医療強化などに約3300億円の支援を発表。

　18年9月のG7サミットでは､途上国の女性支援に219億円表明。同サミットでエイズやマラリア終息の為に､882億円拠出を表明。
　更に19年には､安倍は”年内に｢革新的環境イノベーション戦略｣を策定し､この分野に官民で30兆円(10年)の投資を行う”と表明した。

　以上､NEVERまとめからでした。

　
ODAは負債ではない？

　書いてて全く頭痛がするが､公平を期す為に､安倍の無謀な”バラマキ”に対する反論や異論も紹介したい。

　その様なお金があるのなら日本の為に日本人の為に使えと言う。
　日本政府が外国に貸し付けた利息だけで毎年､数兆円という利益が出てる事を知らないのでしょうか？海外へのバラマキと言っても利益から運用しているにすぎない。
　以下､”安倍政権はバラマキ外交だという人たちがいます”から一部抜粋です。

　ODAは無駄遣いではない。
　まず､フィリピンの例(1兆円)をあげるとその内訳は､長期低利貸付と日本企業の投資を含めた金額。しかも､ドル貸付だと日本の税金は使っていない。
　国のお金だからまるっきりという訳ではないが､実際の貸付額は8億円程度に収まる。
　日本の外貨準備の額は1兆ドルを超える。これは潤沢なんて額じゃない。実際は､運用先がなくて頭を悩ませ､アメリカの国債を買っていたくらいです。
　しかも､余剰金は対外債権の利息により計上され続けてます。利息分でODAなどの支出を行ってるので､直接税金を回してる訳ではない。貸付だから公共工事など日本企業が参加する事になる。
　つまり､ドルを使った投資で最終的には日本の国益になる。故に､無駄ではない。

　因みに､外国準備高を日本国内で全部換算して使おうとすれば､換金で円高になる。潤沢なドルを持つ事や円借款は外交上の武器になる。外交で円借款を進めると､日本の対外純資産残高は積み上がる。このどこに問題があるのでしょうか？
　まるでお金をばら撒いてる様な印象操作ですが､”貸付け”てるだけです。
　円借款といえど､租税負担に頼らない財政投融資から支出されています。
　以上､きゅうじサンのアメーバブログからでした。

日本は貧乏なのか？金持ちなのか？

　ただ､これらの情報の根拠が､外務省HPの開発協力白書•ODA白書を元に書かれてる事から､安倍シンパの声かなとも勘ぐりたくなる。
　それに”バラマキ”が外交上の武器になるのなら､なぜ安倍外交は失策続きなのか？
　先述の”面白く下らない”サンが言う様に､安倍の”外国バラマキ”を擁護する人がいるが、貸した金はきちんと取り立ててるのか？
　インドへの円借款は50年で金利は僅か0.1%で贈与と言って良い。つまり貸付で儲けなど出ない。ミャンマーに対する円借款の債務免除など貸付の実態は贈与なのだ。

　日本が本当に裕福な国なら､フクシマは既に復興してる筈だろうし､東京オリンピック如きでガタガタする事もないだろう。新型コロナ渦でももっと対処は早かった筈だし､遅れたとしてもその後の対応はしっかりとしたものになってたであろう。

　”安倍政権を批判するのは､お金の使い方を全く知らない人たちです。この支援が日本の国益にどれだけ寄与するのか？どれだけ日本経済が潤ってるのか？理解できない愚か者に過ぎません。いや､むしろわかってて世論誘導しようと企んでるとさえ思います”との反論もある。
　安倍を批判する人を､”反日勢力”とみなす辺りは､少し怪しいかなとも思うが。それでも一応参考にはなる記事だとも思う。
　
　安倍政府が公表する数字は捏造や改ざんが行われてる可能性が高く､そのままでは信用できる筈もない。
　安倍のバラマキを批判する記事がごく少数のメディアからしか報道されてない事も､とても不思議な現象です。
　安倍政権がメディアを支配&制御し､誘導してる事は事実でしょうが。

最後に〜やっぱり安倍は狂ってる？

　どう贔屓目に見ても､安倍のバラマキはクレイジーとしかいいようがない。
　AERAコラムの”財政破綻説”も一理あるとは思うが､どうも私には安倍が国や企業のお金を私物化してる様にしか思えない。
　そういう意味では､”面白く下らない”サンの説の方がピタリと理屈に合う。

　それになぜ､安倍は国内の困った人にお金を回そうとしないのか？
　海外へは超大盤振る舞いし､国内には極端にケチる。そこら辺が全く見えてこない。これじゃインチキと言いたくもなる。

　日本の子供の貧困率は調査が始まった1985年以来最悪となり16.3%､つまり7人に1人が貧困家庭の子供だ。
　貧困率の定義には曖昧さもあろうが､先進35カ国の貧困状態の子供10人に1人は日本の子供なのだ。それでも安倍は､国連で海外援助をいくらしたと自慢の演説をする。

　安倍晋三の祖父•岸信介が”戦犯につき危険”だったように､この男も”バラマキにつき危険”なのだろうか？