私自身、数年前までは台湾茶と言えば青心烏龍種を好む傾向があって、
文山包種茶、高山烏龍茶はもちろんのこと、
白毫烏龍茶も青心烏龍種のものをわざわざ購入したりしていました。
でも、固定観念に縛られてはいけませんね!
一昨年あたり、ちょっと変わった品種との感動の出会いもあって、
最近はいろいろな品種を飲むようにしています。
その中でも比較的ポピュラーな金萱種、
あの甘ったるい乳香がちょっと飽きるし、渋みも舌に残りがちで、
それほど積極的に飲むことはなかったのですが、
先日なかなか美味しい金萱に出会いました。
きっかけは、現在台湾の桃園の茶農家で製茶修行中の渡辺拓哉さんとfacebookでお友だちになったこと。
渡辺さんが店主を勤める
オリエンタリズム ジャパンからいくつかの品種茶を取り寄せました。
どれも美味しくいただいたのですが、その中の金萱種を先日の教室でお出ししましたら、とても好評でした。
一緒に青心烏龍種の梨山烏龍茶も出したのですが、それをしのぐ人気でした。
金萱は個性がはっきりしているので、台湾茶初心者にとってはとてもキャッチーなお茶だと思います。
家人が以前台北出張中に立ち寄った茶荘でまず美味しいと思ったのが金萱だったそうですし、
私が中国茶の世界に足を踏み出したのは東京国際映画祭の待ち時間中に華泰茶荘で飲んだ金萱が出発点でした。
キャッチーではありますが、台湾茶を飲み慣れた人にとっては飽きられやすいのも金萱の側面。
そのバニラのような香りが人気だったため、わざと香料を付けたものも出回っています。
美味しい金萱となかなか出会えないこともあって、教室でもしばらく登場していませんでした。
オリエンタリズム ジャパンの金萱は自然な香りでしつこさもなく、それでいて、とても華やかです。
もうちょっとお値段が手頃だと、教室の教材にもできるんですけど(笑)。