この秋、東京の美術館各所で茶碗の名陶が展示されているのを知りつつ
日頃の忙しさにかまけてグズグズしていたら、
三井記念美術館の『国宝「卯花墻」と桃山の名陶』がもうすぐ終わってしまうことに気付き、
重い腰を上げて行くことにした。
ネットで調べてみると、
根津美術館の『井戸茶碗 ―戦国武将が憧れたうつわー』と
五島美術館の『光悦 ―桃山の古典―』と三井記念美術館の三展覧会全てを回ると
三館の次回展覧会いずれか一つの入館券をプレゼントしてくれるという、
三館合同キャンペーンをやっていた。
よし、全部回ろう!ということで、午前中から行動開始。
前売り券を買っていないのでネットで割引クーポンが入手できる三井から回り、
五島、根津の順番で移動することにした。
後の美術館は前の半券を見せれば100円割引になる。
かなり歩き回ることになるので、運動靴にジーンズというラフな格好。
会場は展覧会の性質上、和服率がいつもよりも高い。
五島美術館に向かう途中の道では前を歩いていたご夫婦が
「このへんは土地柄か、歩いている人の服装が違うね」と話しておられて
心の中で「田舎から出て来ました。スミマセン」と恥じ入った。
志野、黒楽、赤楽、大井戸、小井戸、青井戸、どれも素晴らしかった。
なかでも黒楽(銘 時雨)に惹かれた。
吸い込まれるような深い色合いと神秘的な釉が何とも言えず、
手に持ってみたいと思った。
志野はとても好きな焼き物だ。
川端康成の『千羽鶴』を読んだ中学生の頃からの憧れでもあった。
今回は何故か大ぶりの茶碗よりも香合や水指のほうに目が行った。
根津美術館の井戸茶碗は圧巻だった。
70余りの井戸が並び、眺めながら戦国武将たちが愛でている姿を思い浮かべた。
別展示室に展示されていた野々村仁清作の芋頭水指も素晴らしかった。
三館を駆け足で回り、無事に次回の入館券をゲット。
でも、考えてみれば一日で回る必要は無かったんだよね。
万歩計は1万歩を超えていた。。。
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