神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

一杯のお茶に心をこめる

2011-12-01 | 茶にまつわる文化・芸術
先日母とお墓参りの帰りに館山に一泊した時のこと。

洲崎海岸沿いにある、お料理と天然温泉自慢の宿、『花しぶき』に滞在。
チェックアウトの後、ラウンジでホットコーヒーを頼みました。
海の見えるテラスでくつろいでいると、しばらくしてコーヒーが運ばれてきました。

そのコーヒーが予想外に美味しかったことに驚きました。
結構時間がかかっていたので、一杯一杯丁寧に淹れているのでしょう。
熱さも濃さもちょうど良く、旨みが生かされています。
豆も、抽出方法も、水も吟味されているのがわかります。
コーヒーカップが持ちやすく口当たりよく飲みやすいことにも感心しました。

コーヒー通やエスプレッソ派にとってはもしかしたら物足りない味かもしれません。
でも、ここではお風呂上りや海水浴後、そしてチェックアウト後にゆったりと海を見ながら楽しむお客さんが主です。
のどの渇きを潤し、雄大な海の景色を堪能しながら爽やかな気持ちになってもらおうというもてなしの心が伝わりました。

たった一杯の飲み物にも、これだけの心遣いがこめられていることに気持ちがほんのりと和みました。

お茶をいれる、ということは本当に奥深いことです。
美味しく淹れるためにはもちろんお茶に関する知識やテクニックが必要でしょう。
でも、ベースに「心」があるとないとでは、飲み手の受け取り方も全く違ってきます。
自分のために淹れるお茶と、相手がいて、その人のために淹れるお茶とでは、やはり違う空間が存在するのです。
お茶をはさんで人と対峙する空間、その空間の美を追求するために人はどれだけ心をくだいてきたことでしょうか。



今年も「地球にやさしい中国茶交流会」のワンコイン茶席でお茶淹れをさせていただきます。
12月17日(土)はうらりんさんとシフトを組んで台湾有機茶を、
12月18日(日)は極楽天山さんと組んでジャスミン茶を淹れる予定です。
今回私はちょっとラクをさせてもらって、サポート体制なので、
テーマ発案や設えはお二人にお任せなんですが、
お二人とも中国茶についても‘おもてなし’についてもベテランなので、
安心して後ろをついていっております。
心のこもった一杯をお出しいたしますので、お時間のある方は是非お立ち寄りください。

12月17日(土)13:20~14:00「古代茶文化の世界を覗いてみましょう」のミニセミナーでも
お茶出しのサポートに入る予定です。
こちらは予約制ですので、ご興味ある方は早めにチェックしてみてくださいね。

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