
その壁の向こうには何が見えますか。
(北京 万里の長城・八達嶺にて)
今回の北京行きの大きな目的の一つは憧れの茶人に会うことでした。
安藤雅信さんの眼を中国茶に釘付けにした人。
うらりんさんが茶事を続けていこうと決心するきっかけとなった人。
その茶人から影響を受けた人はそのほかにも数多く存在します。
私自身は去年台北の茶会でお会いしたのが初めてですが、
その著書『茶味的麁相』には強く感銘を受けました。
直接お会いして伺いたかったのは、
なぜ台北を後にして居を構えるのに茶産地ではない北京を選んだのか、ということでした。
その答えは意外なものでした。
私自身も一つのヒントを見つけました。
北京には上海にも杭州にも広州にも厦門にもない、ある種のパワーが存在しています。
それは確かに感じられました。
今はまだもやに包まれたような中国茶の世界、
はっきりと視界が開ける日は来るのでしょうか。
そして、私たちの前に立ちはだかる壁、
いつかは越えることができるでしょうか。
『茶味的麁相』の出だしは「茶人とは孤独なものである」で始まります。
今回の旅でその意味が少しだけ見えたような気がします。
それと同時にその孤独は私にも絡みついてくるような感覚を覚えました。
李曙韻老師、
そして「茶家十職」の皆さま、
「F&L」の皆さま、
北京でお世話になった皆さまに
感謝をこめて。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます