masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

玉の出処が重要なのではない。

2012年08月01日 | ガソリンスタンド

業転玉とは、“業者間転売ルートで流れた玉”のことである。

それがどこのメーカー(元売)の製品(玉)かということが問題なのではなく、
どういう流通ルートで流れて来たかが問題なのである。


その玉の流通過程が問題なのだ。




エラそーに書きながら、このへちょい図がトホホ・・・(;´▽`A``


元売から出荷される販売ルートには2通りあって、
1つは系列向けのルート(図の黒い線)で、こちらを「系列玉」と呼びます。
もう1つが系列外販向けのルート(赤い線)で、
図を見てもらうと分かるように業者間を転売されるこのルートを通って供給される“油”を所謂“業転玉”と呼びます。

黒い線が系列向けルート
赤い線が非系列向けルート
元売と販売店の間に入るのは特約店・商社・石油卸業(業転業者)など
黒いは系列販売店
赤いはPB(無印)販売店

消費者の方には、元売Bの製品が業者間転売ルートを通って元売Aのマークの販売店で売られるコトは問題だが、元売Aの製品なら例えルートが違っても同じ品物に変わりないのだから何も問題はないのでは?と思われるかも知れません。


『系列SSが仕入れている業転玉が、系列玉と同じ製油所や油槽所から出荷されたガソリンであることが証明できる場合には、商標権で業転玉の取扱いを阻止できないことや、特約販売契約を解除される場合には、解除権の濫用に該当する可能性があることを明記した』。という、今年3月に出された「ガソリン流通における商標権問題の論点と対応策」も、業転を仕入れている者たちがその考えを都合よく利用したものです。

確かに業転玉を品物(モノ)として考えればそうなのですが、
平成17年に行われたヒアリングで、元売が同じ製油所から出た製品でも系列には品質保証(分析軽減措置)を与え、業転には与えないのは“ルート”が違うからだと答えています。
系列ルートは確定しており間違いは起きないが、系列外のルートは把握が出来ないためその流通過程においてどのような事態が起こるか予測出来ないため、というのが理由です。 (※実際に起こっています)


この業界の外の人間が「同じモノだからOKなのでは?」と思うのは当然としても、業界の、その仕組みの中にいる者が、系列でありながら系列外の仕入れを行う行為を正当化させようとして、「同じ製油所(油槽所)から出荷された同じ“モノ”なのだからそれは業転玉にはならない」と理屈を言うのは詭弁ではないでしょうか。

*****

また、
「では例えば、元売Aの特約店aが販売数量を伸ばそうと、同じ元売Aの特約店bの下の販売店に安値で営業販売した場合、これは業転玉か否か」という問いには、
「それは100%起こりえない例えではありますが、契約というものがある以上、それは業転玉になると思います」とお答えします。

例えその契約が販売店の立場を無視した元売に都合の良い一方的なモノであっても、現状ではそれがルールです。


私はルールそのものを変えなければいけないと思う。

「みんなやっているから」と、安い業転玉を仕入れて対処しているだけではいつまでたってもこの業界は変わらない。
弱い立場の販売店でも、弱虫にはなりたくないよ。
「系列が系列から仕入れていたら潰れる」なんていう、この変な状況を生み出す今のルールを変えないと。


「系列は系列から仕入れる」、これが正しい当たり前の事。
なのに、「系列は業転を仕入れてでも生き残ろう」、なんていう、これを無理やり正しい事にしようとするから、ヘンテコリンな意味の分からない理屈をこねくり回すしかなくなるんだよ。


今も、系列100%でやっている系列販売店がある。

この業界にはちゃんと正直者が健在してる!っちゅーの!!



それから、
特約店担当者のT君が、「今の元売の考えは拠点毎に大型セルフを置けばそれでヨシで、過疎地が出来ようが出来まいがそんなものはお構いなしなんですよ」と言うので、こうちゃんが「そんなもん今に始まったことか。何年も前からそうやないか」と言うと、目を丸くして「知ってました?」だって(^^;
どうやら彼はmasumiノートを知らないらしい(笑)

で、「そういう過疎地への供給を今後我々商社系PBが担っていくことになる」と・・・。

近い将来、田舎には元売マークのガソリンスタンドはなくなるかも~(汗)