このブログでも何度か取り上げた「高知白バイ事件」
千葉大名誉教授の三宅洋一氏が画像解析して、「現場写真に偽造の疑いがある」とする鑑定書を高知地裁に提出したそうです。
この片岡さんも悔しい思いをされてきたひとりです。
激しさ増す無印ローリーの往来 3月1日 燃料油脂新聞より
仕切り上げによる店頭値上げ改定が続く県内の内陸部で、無印ローリーの往来が一段と激しくなっている。
一部の店舗(SS)では、白昼堂々と無印ローリーが出入りし、ガソリンや灯油の荷卸に余念がない。
なかには外資系元売がメインにしているローリー会社が荷卸作業に追われている。
地元業者筋は
「ガソリンは商標侵害に抵触するかも知れないが、灯油や軽油はあまり関係ない。利益確保にやむを得ない」と口を揃える。
※灯油軽油は元売が連帯して保証していると謳っている揮発油ではないからね。
元売もうるさく言わないらしい。
がぁーーーーーーっ!!!
それはこっちの勝手な解釈でしょうが!(怒)
お客さんの立場に立って考えてみなさいよ。
ENEOSのマークのお店の計量機から出てくる油は当然ENEOSの商品だと思うよ。
まさかENEOSのお店で売られている灯油がゼネラルとか他のメーカーの品だなんて想像もしないよ。
(念のため、注:文中に出てくる実在のメーカー名は例えです)
マスコミが事実を知ってても報道しないから騒ぎにならずに助かっているだけだよ。
口に入るものには「産地偽装」とか言ってウルサイ消費者も「(油は)安ければ良いじゃん」てな感じ(?)で騒がないから助かっているだけだよ。
やっていることは、「産地偽装」そのまんまの行為だよ。
系列店が恒常的に業転玉を仕入れる・・・それは絶対に「努力」でも「工夫」でもない。
でも「やむを得ない」のは分かる。
(ここから多牌さんへのお返事も兼ねるね)
15年程前から「他所は何であの値段で売れるのかな?」みたいに市況が悪くなって、当時の特約店の人が来る度に「あと2年我慢して」って言ってた。
中東で戦争があったときには「これで供給不安が起きたら起死回生できますから」とか、こっちが引くようなことも言ってた。
2年我慢して、又「あと2年我慢して」って言われて・・・
どんどん経営体質が弱っていった。
そうしたら「元売は合理化で3者店の淘汰を考えている」っていうのが伝わってきたけど、こうちゃんはその時もまだ半信半疑だった。
でも確実に状況は悪くなる一方で、私はこうちゃんに廃業を勧めた。
特約店担当者にも「もし元売の施策が本当で、うちの店がダメなら撤退を進言してほしい」と頼んだ。
こうちゃんに言ってくれたみたいだけど(?)、こうちゃんは聞かなかった。
お客さんから高値に対して文句を聞かされることが増えて、離れていく人も沢山居た。
安定供給を考えて系列100%仕入れを貫いていても、業界の流通の仕組みを知らない顧客には理解して貰えない。
当時は聞く耳すら持って貰えなかったし、
何より証拠もないのに「あの店が安いのは業転から仕入れているからです」なんて言えなかったし。
そんなだもん。
業転玉を買えばそんな嫌な思いはしなくて済むようになるし、利益も確保できるようになるし、
そりゃあその方が断然、楽だよね。
それと、当時はまったく気が付かなかったけど本当に発券店値付けカードは癌です。
一つの企業がそれに変わることで、その企業への売り上げだけで月に20万あった粗利が5万になっていたんだから・・・
掛けの企業のうち数社がそれになったら?
今思うと、もちろん複合的な原因があったのだろうけど、あの頃ガソリンスタンドの倒産が増えていたのは、発券店値付けカードによる粗利益減も原因の一つだったと思う。
うちも倒産はしなかったけど赤字で苦しんでいました。
そんな中で商売を続けてきたから。
マージンを削って自己資産を投入して・・・
だから「やむを得ない」っていう気持ちだけは分かる。
でも、うちは元売のマークを掲げている以上は地下タンクに業転玉は下ろさない。
それで店を続けられなくなったらそれこそお客さんに迷惑が掛かるって言う人もいるけど、
それでもそんな、お客さんに嘘を付くような行為は出来ない。
これはあわじさんと同じような気持ち。
もしそれで店を続けられなくなっら・・・
もしそれで店を続けられなくなっても、
うちのお客さんはそれを理解してくれると思う。
(賛否両論あるのは承知)
「あんたの所は堅い商売をしているから利用させてもらう」って言ってくれたお客さんがいる。
「どんだけ高くても、ここに来るよ」って言ってくれたお客さんがいる。
そういうお客さんの信用を裏切るわけにはいかない。
そういうお客さんの気持ちに応えるためにもやれるところまではやる。
「やれるところまでは」
それがこうちゃんの出した答え・・・。
悔しいよ。
本当に腹が立つ。
だけど、
自分のため、お客さんのため、やれるところまでやらなきゃしようがない。
PS
発券店値付けカードについて、燃料やさんへのお返事にこう書きました。
「いっそのこと業界外の金融系リース系カード会社に発券シェアを全て奪われてしまえば良いと思います。
そうすれば組合も本気で動くでしょうから」
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初めてご訪問くださった方へ
このブログの現在一番の目的はガソリンスタンド(昔ながらの)が置かれている現状を知ってもらうことです。
ガソリンスタンドカテゴリーの記事を全て読んで頂きたいのですが、あまり一般の方が興味を引く話題でもありませんので、
規制緩和以降のガソリンスタンドが置かれた現状を予備ブログ「masumi_iのブログ」にアップしました。
是非ご一読下さい。
春一番の翌日は雪・・・(寒)
廃業で“過疎化”問題に 災害時 供給不安も 3月1日 燃料油脂新聞より
愛知県山間部では、消防法の地下タンク規制強化にともなう廃業でSS過疎化の問題が出てきている。
豊田市旭地区では2軒あったフルサービスSSのうち1軒が昨年9月末に廃業し、同地区住民は「災害が起きた場合に燃料調達ができないのでは」と心配している
また同地区は高齢化率が41%(今年1月末現在)で、行動範囲の狭い高齢者が不便を強いられている。
廃業したSS社長は
「お客様からなぜ廃業するのかと言われ、つらく申し訳ない気持ちだった。
一生懸命経営し、採算ギリギリで商売してきたが、ふって沸いたように地下タンク問題が出てきた。
廃業するきっかけになったが寂しかった」と話す。
同SSは地価タンク5本中3本が規制に該当した。
同社長は「過疎地SSに補助金が他より多く出たとしても経営続行は厳しい」という。
同地区のある郵便局はバイク4台を郵便配達に使用しているが、廃業したSSから5キロメートル以上離れた旭地区唯一のSSで給油するようになった。
同郵便局員は「2日に1回、配送エリアが違っても給油のために行かざるを得なくなった。過疎地SSの個人経営は難しいと思う。国にSSの過疎地支援を充実してもらいたい」と話す。
同地区の自治会長は
「草刈り機や集落の活動で使用する燃料が近場で手に入らず不便になった。
給油場所は個人の自由だと思うが、地元SSも利用しないといけない。
災害時の燃料調達が心配」と話す。
別の住民は
「混合油が近場で手に入らなくて困る。生半可な補助金でSSの継続は難しいと思う」という。
※地下タンクの工事代が工面出来ないことが廃業の原因なら補助金で工事を行えば済むハナシだけど、そうじゃないから。
過疎地なら尚更で、例え全額補助金で新設したとしても、安値店との価格差が10円以上もあるような今の卸格差では経営は難しいと思う。
お客さんは地元の店を守る必要性は分かっていたとしても、節約志向が勝って安値店に車を走らせてしまうと思う。(ここでも“背に腹は代えられない”のだ)
豊田市役所旭支所は公用車を6台所有し、給油は豊田市役所本庁に行く時か、旭地区唯一のSSでするようになった。
※旭地区で給油してください。
同支所員は「SSの廃業でガソリン給油の利便性が悪くなっただけでなく、灯油の配送先が減り不便になった」と感じている。
豊田市内のSS業者は、旭地区を含めた山間過疎地が抱える問題について
「がけ崩れなどで灯油、ガソリンの難民が出る可能性がある。
また高齢者など交通弱者が危険物の灯油を買ってバスにも乗れない。
行政は燃料問題で最悪の事態を考えておく必要がある」と訴える。
複数の市内業者は、旭地区SSの廃業で往復2時間かかる場所まで配達に出かけている。
※採算を合わせる為には、旭地区の住民には高値を容認して貰わざるを得ないでしょうね。
別の市内業者は、昨年末に地下タンク規制に対応するために高精度油面計を取り付けた。
同社社長は「地域貢献のための延命措置であって、投資した分は回収できないと思っている」とつぶやく。
※延命措置・・・
そうなんだよね。
こうちゃんも投資した分の回収は考えていないみたい。
消費者はそういう3者店のことを何も知らないんだ。
*****
あれはいつだったかな?
山間部(過疎地?)のENEOSのお店の写真の新聞広告をJXが掲載してたの・・・。
ああ、これだ。
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/acb72c7719a75f0e0956555c7b96dc35
去年の夏だね。
そのときの文面を再掲↓
全国津々浦々、約12000店舗のネットワークを持つENEOS。
地域の社会を支え守るためにも、エネルギーの安定供給は私たちにとって欠かせない仕事です。
またエネルギーの拠点としてだけでなく、カーライフをサポートし、災害時には緊急避難場所としての役割を担う意味においても、地域の人々の安心の拠点でありたい。
私たちはそう願っています。
エネルギーを、ステキに。 ENEOS
和歌山県高野町の富貴地区はガソリンスタンド過疎地になりました。
15キロ先の橋本市の“隣の”ガソリンスタンドも見た感じ夫婦二人でやってるみたいで、人手もなく車の維持管理燃料代を考えても遠くまで配達に行けないと言うくらいだから、うちとあまり変わらないと思う。・・・ということは・・・・(--;
消費者の皆さんは、2月危機が済んで「自分の地域のガソリンスタンドはそのまま営業を続けている」と安心していたらダメですよ。
2月だから「ガソリンスタンド危機」ではないのです。
地下タンク改正法のせいで「ガソリンスタンドが消える」わけではないのです。
NHKのディレクターの方とのメールのやり取りで、こういうのがありました。
◆個人経営の昔ながらのガソリンスタンドが減り、 ガソリンスタンド過疎地が今後、より増えていくとして、その過疎地を商社系のPBが救ってくれるのでしょうか?
私はこうお返事しました。
◆利益を追求する商社系が、「救ってくれる」なんてことがあるでしょうか?
もし出店するとしてもそれは充分に時が熟してから、ちゃんと採算が取れるようになってからだと思いますが。
それでも「救われた」「助かった」とその地域の方が思われるのでしたら、そういうことになりますね。
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ガソリンスタンドカテゴリーの記事を全て読んで頂きたいのですが、あまり一般の方が興味を引く話題でもありませんので、
規制緩和以降のガソリンスタンドが置かれた現状を予備ブログ「masumi_iのブログ」にアップしました。
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