ピンクのバラの中でウトウトしてるカエル(今朝)
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9月末 元売系列2万4955
3月比320ヵ所減 セルフ加速30%超す
11月5日 燃料油脂新聞
減少ペースの再加速が懸念される。
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11月6日以下追記
元売小売り参入に思うこと(11月6日 燃料油脂新聞「社説」)
(一)
9月末時点、本紙調べによれば元売系列SS数(7社計)は2万4955ヵ所、(3月末と比べて320ヵ所減)
前年同期は304ヵ所の減少だったが今年は小幅ながら上回った。
老朽化タンクの交換や補修に対し費用対効果が見出せないことや収支改善が進まなかったことなどで撤退や閉鎖が促されたと見込まれる。
一時は鈍化とみられた減少数が再び増加、SS過疎地をはじめ都市部の空白地帯の増加も懸念される。
(二)
一方でフルサービスが減少しセルフが増加する市場構造は変わらない。
(セルフ数は系列SSの30.8%で、ガソリン販売量はフルの3倍)
(三)
セルフ化は特約店も急いでいるが、社有のセルフ化はもっと加速し、社有に占めるセルフ比率は64.5%と高まった。
社有のセルフ化が急速に進んだことで結果的に元売は小売市場への影響を強めている。
極論すれば石油販売業が持続的な成長を続けられるか否かは元売の戦略・戦術次第といっていい。
***(以下、masumi)
セルフの安値は数量インセンティブと言えば聞こえは良いですが、実際はそんな良いもんじゃないと思います。
「オープン特価+モノクレ」⇒量販⇒「数量インセンティブ安値(+モノクレ)」⇒量販、その繰り返し。
そしてまた
特価や一部特約店へのマージン保証の原資は3者店への高値仕切りとか・・・
ほんとうのところはどうなんでしょう?
以前、当ブログに(仕切り格差について)「努力もしない販売店が元売から冷遇されるのは当然だ」といったコメントがあり、私は「いいえ、結果ありきの冷遇です」と返しました。
努力って何でしょう?
努力ってそのお店それぞれだと思います。
いずれにしても、
自店の仕入れ値より安く販売する同じマークの系列店が存在しているし、
時には最大で18円にもなった業転との価格差は本当の事です。
そういった仕入れ値の格差を消費者は知らない。
ただ間違いなく言えることは、
消費者がその格差を知らない状況の中で、常に10円以上も高い仕入れ値を強いられながら、し烈な価格競争が規制緩和以降17-8年も続いているこの業界のなかで、まだ営業を継続している地場の3者店が存在しています。
そして、その多くが「仕切り格差の是正」を望んでいます。
地場3者店の多くは、ガソリンスタンドを生業として、又、地域への燃料供給に使命感を持って、やっていると思っています。
生業でもあるので、本当は黒字でなければならない筈なのに、市況がそれを許しません。
多くの3者店が満足な給料も取れず、或は赤字で、或は多角経営でガソリンスタンドの赤字を穴埋めしながら、或は個人資産を投入して、営業を続けて来ました。「背に腹は代えられぬ」と業転玉を仕入れることにした3者店もあります。
確かに、同じ3者店でも多大な利益を上げている店もありますが、そのようなごく一部の業者を挙げて、この業界の歪みを是正しようと願う者の口を封じようとするかのような言動は理解に苦しみます。
仕切が高いことについても「交渉が下手」という言われ方をしますが、系列3者店が交渉で安値を実現できるのであれば業転玉を取る必要もマークを降ろしてPBになる必要もないわけで、ましてや公取委が苦境に立たされている販売店を救おうと「系列店でも出荷元が同じと証明されれば業転OK」などという見解を出す必要もない筈です。
>極論すれば石油販売業が持続的な成長を続けられるか否かは元売の戦略・戦術次第といっていい。
業界紙の社説にあるように、ガソリンスタンド過疎地化を止め、灯油難民を生ませないためには、小口配達を切り捨てたセルフではなく小口配達を担ってきた地場業者が持続的な成長を続けられるような業界でなければならないのです。
しかし元売社有のセルフ化は加速しています。
そして、元売の行う販売促進のための施策の中には掛け取引を主としている地場3者店の足を引っ張るものも多いです。
例えば、Tポイントや3,000円以上の金額が印字されたレシートで応募のキャンペーン。
掛け取引ではTポイントを付けてあげることも出来ませんし、金額が印字されないレシートではキャンペーンへの応募もできないのですからー。
もちろん私たちのような高値の店にも掛け取引ではないお客様もあり、Tポイントやキャンペーンを喜んで頂けるとこちらも嬉しいのですが、
(個人客主体の)販社セルフや資本提携している特約店などに顧客をシフトさせるための施策ではないのか?と疑いたくなることが多々あります。
現在コスモ石油が行っているガソリンと灯油の“同時給油”で応募できるキャンペーンでも、「(配達灯油で)400リッターの客と(店頭で)10リッターの客とどちらが大事なんだ」とお怒りになられたお客様があるそうです。(st31掲示板、No.24675)
一部の消費者だけが得をするような現仕切り体系より、
かっちんさんの書かれた、「本当に必要なもの、必要なだけ、確実に適正価格で手に入れることが出来る環境」を整えることが、ひいては全ての消費者の為になると考えます。
ガソリンスタンド過疎地化問題委員会等が活動されていますが、
小口配達を担っている地場業者の廃業を本気で止めたいのであれば、元売に小売りから撤退してもらうのが一番だと思います。
いち販売店さんが書かれたように、「燃料油マージンが減少するから油外で補えということは元売が言うことではない」。
過疎地対策には問題意識の共有がカギだとして、
「燃料は災害時協定に参加している中小業者から調達してほしい」と陳情されたとしても、
財政難の自治体が1リッター10円以上も安い燃料があるのにそれを買わないで、高値の店から調達するなんて普通に考えてもあり得ないのです。
だから、こんなに大きな格差をそのままにしていてはいけないのではないでしょうか。
・・・
でも来年のこの時期も又、系列店の減少数を報じる業界紙の記事を転載して、同じようなことを書いている気がします。
あと4955店、減るまで。