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"Life is either a daring adventure or nothing at all"

U2 Lightにします。

2010年10月24日 16時24分53秒 | 二分脊椎
車椅子「パンテーラ」の試乗に行ってきました。
私だけで行くと、いつもけちってしまうので、今回は妹が同伴。
せっかく何十万も出して車椅子を購入して、丈夫で耐久性があるんだから、この先長い間乗り続ける。
ここでけちって後悔したら意味がない。

いろいろリサーチして、ユーザーの方にもメールでアドバイスをいただいて、心はU2Lightに決まっていたけれど、義肢の方が「高い買い物ですから他のタイプにも乗ってみて決めたらいかがですか」と、U2とS2を持ってきてくださった。

どのタイプも、今の車椅子より断然軽いし、一漕ぎで進む距離がさすがに長い。
と言う事は、腕を動かす回数も減る。

やっぱりU2Lightが座って違和感がない。
と、いうか、まるでズボンをはいているよう(?)で、身体にぴたっと来る。
とても軽いので、後ろに重心をかけるとひっくり返る。
何回かひやっとしたけれどいずれ慣れるだろう・・・

問題はうちの近所の山坂で、もたれないこと。
坂を上がる練習をすること。
段差を超える練習をすること。

本気で出かける前に練習しなきゃな。

U2Lightにしよう!
フレームはチャコールグレー。
スポックは、写真(パンテーラのHPから拝借しました)どおり、赤。

近所に坂がやたらに多く、段や砂利、木の根などが頻繁にあり、あってもバーをあげたりさげたり面倒・・・それに今でも何とかなっているので、オプションの転倒防止バーは付けなかった。
同じマンションのもう一人の車椅子ユーザーも、転倒防止バーはつけていない。


オプションで付けたのは、結局、車に乗せていただくときや、将来車を運転することを考えて(希望は捨てません)車が傷つかないようにフレームのカバーと、サイドガード。
サイドガードは、股関節と車輪の間にある壁みたいなもの。
私は最初「いらない」と思っていた。だってNZでは誰もそんなものつけていなかったから。
でも、妹が「最近パープルのパンツとかはくでしょ?冬場はコート着るでしょ?汚れるよ?今まで車輪で汚れるからって黒い服ばっかり着てたけど、今はそうじゃないでしょ?いらん時は外せば?」とのことでサイドガード。

たぶん、7キロ前後で済んだはず。車輪は中央のボタンを押せば外れるので、車載時はもっと軽くなるはず。

なにしろ、デモ機と本当に別れがたかった。
痛みが少なく長時間座れるので、デモ機を持って帰りたい気分だった。

妹も乗ってみた。
妹は「椅子」「乗り物」だと思っていたので、最初もたれすぎて危うく転倒しそうに。
でも今の車椅子と乗り比べてみて、どれだけ身体に心地よいか実感したようだった。

クリスマスとニューイヤーがもうすぐやってくるので、スウェーデンからやってくるのは最長で二ヶ月。
いいかげんな国民性ではないらしいが、休日はしっかり休み、しっかりと個人主義なので担当以外の仕事はやらない。
そして成田での通関。

さて、いつ届くかな。たのしみ~。

学習障害について

2010年10月15日 21時20分08秒 | こども
OBKおばちゃんの会で先生がPower Pointで見せてくださった動画。

まずは読み書き障害がどんなものであるかの一例。こちら






うちのちびに見せて、読み書き障害のことを少し伝えたら
「こんなんなってたらサイアクやな。勉強どころじゃないやん。これウソじゃなくて?」

こんな読み書き障害だけではないだろうけど、こんなんだったらホントお勉強どころじゃない・・・

そして次はこちらのテスト。

白チームが何回パスをしますか?と聞かれています。
数えられましたか?

では、そのとき、あるものが見えましたか?

人間は一つのことに集中すると、他のことが誰しも見えなくなっています。

教室にあるあの子も、集中していないのではなくて、ほかの事に集中しているのかも知れません。

学校でも塾でも教室でも困った子はいると思いますが、実は困っているのは教師側ではなく、子どもの方なのです。

WHOの障害の考え方の定義は「活動する上での制限や制約であり、制約の状況は環境のあり方や個人の状況によって大きく変わる」

勉強会で教わった中には、

☆学習障害の困難さは、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」のどれか二つくらいが、極端にできないことが多い。

☆絵や写真を使って視覚的に訴えることや、プリントの色やフォントを変えるだけで、うまく対応できる子もいる。

☆読むのが難しくっても、支援ツールDAISYという読み上げてくれるツールを使えば、対応できる子もいる。ちなみにアメリカでは教科書は全てDAISY化されているようだ。

☆書くことが苦手な子には、マス目の拡大、うつす所を目立たせる、筆順の番号ふり、ひらがながかけない子は感じからスタート・・・

など多様な対応例がある。それは教師の力量しだい。

発達の凹凸があり、なおかつ成功した人々に共通するのは、支援者がいたこと。
凹凸が激しい人は、凹は凸を補ってもなお、あまるほどの才能の持ち主。

塾や教室には、学校で対応してもらえなかった子や見過ごされてきた子が見つかりやすい環境で、存在する可能性が高い。少人数だからこそ、対応できることも学校より多いはず。

英語の場合、中学校で英語をして学習障害がみつかることもあるようだ。
なぜなら日本語やスペイン語は、音と文字が一致している。
「ぺ」「ン」と言えば(書けば)「ペン」になるけれども、英語は「P」「E」「N」(ピー イー エヌ)と書いてもそう発音しない。
「プ」「エ」「ヌ」という文字が持つ音で、ペンを表す。
このフォニックスのおかげで学習障害がわかることもあるらしい。

私はフォニックスを教えるし、音もわかり、もちろん読み書きはできるけれども、教わった当時10歳頃は、確かに意味がわからなかった。

自分の子ども時代のことを振り返ってみて、なぜ英語ができるようになったのかと聞かれると答えようもないのだけれど、できるだけ「困り感」がある子がいる場合は、寄り添って対処法を見つけるぞ!と思った。


OBK大阪のおばちゃんの会

2010年10月14日 20時37分17秒 | こども
mixiで入っている、子どものための英語の先生のコミュニティで、大阪で児童英語講師のための面白そうな勉強会があったので、参加した。


勉強会に行こうと思った理由は、mixiの勉強会の内容の文章。

「学習障害のこどもたちの認知方法を学びます。
われわれの人間の認知方法って?
まず そこを おさえておかなければなりません。
自分は 一体 どんな情報をどんなプロセスで認知し 感じ 判断し 記憶し 運用して 自分という人間を形成してきたんだろう。

脳科学とか 発達心理学とか 難しいことは よく わからなくても こどもたちの手助けをするために 村上先生が わかりやすく お話して下さいます。」




これが午前中の発達障害の講義についての文章でした。
私自身、アスピィだし、今、生徒に学習障害と診断された子がいなくても、これからきてくれるかもしれない。
その子たちへの対応がわかっていたら、他の子にも応用できるはず。
そう。私が車椅子で行けるところは、他の人もたいてい行ける。

私はNZで、学習障害(LDやディスレクシア)の人にたくさん会いました。
友達の兄弟にもいたし、たとえ読み書きが不自由でも起業しているひともいる。
でも、日本ではあまり聞かない。
でも聞かないだけで絶対存在するはず。

私のような目に見える障害を持つ人でさえNZより見かける数が少ない。
それはバリアがたくさん日本にはあるから。
ちょっとやり方を変えれば「みんなで」できることなのに、みんなでせずに「特別なやり方」を「特別な子」に適応しちゃうんだよね。

私はNZでは自分が障害者だと思ったことはないけれど、日本では99%障害者だと思って暮らしている。
ならば、学習障害や発達障害の子どもたちの現状ってどうなの?
そして、なぜ、あまり学校でアダプティブに対応していただけないそのような「困り感」を抱える子どもたちの勉強を、「英語の先生方」が取り組もうとなさっているか興味津々だった。



そして午後は、課題図書を読んでのディスカッション。
ディスカッションは発言するのも聞くのも大好きな私。

課題図書の中身は、ざっくり言うと、公立中学校で生徒主体の英語教育をなさった先生の、教え方の数々。
読んでみて、私はその教え方が好きではなかったし、小学校低学年にはあまり使えないなと思った。


でも、その本の最後に「平和とは相手の意見に耳を傾け、自分の主張を論理的に行い、お互いが妥協できる着地点を探し出してこそ、成り立つ」「自分の言動に責任を持ち、地域、社会に貢献できるglobal citizenを育てるのが英語の授業の目的」(略)その先にあるのが英語の授業の改革、とあり、そこはものすごく同意した。

OBKの会に集った先生方それぞれ、本当に子どものことを考えてレッスンされている。
でもやり方はそれぞれ違う。それでいいと思う。

みんな違ってみんないいって言うのは、誰にでも得意・不得意があり、人間のたくさんある知能のうち、適材適所に個々の得意な才能が用いられるということ。





英語なんてぶっちゃけ入試に出なければやらない人も多いはず。
だけど、大人になって英語をもっとしておけば良かったとか、英語がぺらぺらでうらやましいと言われると、子どもに英語を教えるというのは、ただ英語のテクニックを伝えているだけでは済まされないものだと思った。


私ははっきり言って子どもに英語を教えたい!と思ってレッスンしてるわけでも、子どもが特に好きなわけでもない。
ただ私には英語しかなく、こういう身体だと自宅でできて通勤しなくて良い。
だけど、英語のレッスンを通して、何かしら彼らの将来で、平和を守り、貢献できる人材の最初の一歩にでもなることができたら嬉しい。

そして彼ら一人ひとりの認知の特性に気付き、対応できる先生になれたら良いな。
だってこの私も、英語の時制はわからないし、中学に行くまで時間割はわからないし、つい最近まで、字面そのままに受け取ってほとほと「困って」生きてきたんだから。




ダイジェスト

2010年10月14日 16時35分19秒 | 海外
きっと90%以上するであろうけれども、現段階でするかしないか本格的に決定ではない手術のことや、次々に持ち上がる健康問題、そして急スピードで思うように動かなくなっていく身体の事。

それらのことを気にして過ごす一ヶ月も、できるだけ普段どおりに過ごす一ヶ月も同じ一ヶ月。


近所のママ友たちとランチに行き、
ミナミのオーストラリアンカフェで開催されたアメリカのドラマ「フレンズ」関係のランチに行き、
児童英語先生の勉強会に行き、
琵琶湖へ泊りがけで行った。

いずれも、痛みのあるまま、ちゃんと長時間座れないままの私のままで参加。



そのうちの一つ、「フレンズ」のランチ。
「フレンズ」はアメリカのコメディで、1994年頃から約10年放映され、私もNZ留学中、テレビでよく見ていた。

NYの20代の男女6人が、一緒に住んだり付き合ったり別れたり、結婚したり・・・
舞台はほとんどが彼らのうちの数人が住むマンションの下にあるカフェ。
もしくは彼らのうちの一人、モニカという女性の部屋。
いずれも長いソファがあり、座っていろいろと喋る場面が多い。

「フレンズ」は痛みで笑う気持ちになれなかった時、NZでの大学生活がフレンズのようだったことを思い出してDVDをシリーズでレンタルしてきた。
登場人物6人のたわいもない会話がその時々の状況とあわせてみると、めちゃくちゃおかしくて大笑いできるドラマ。
ベッドの上でパソコンを使って見ていた。
疼痛コントロールの入院時もずっと見ていた。大部屋では、爆笑しないようにするのに必死!

そのドラマのことを書き込めるサイトで、偶然見かけたこのランチに先週応募した。

日本では後でトラブルがある事があるので、事前に「車椅子です」ということが多い。
でも今回は、お店がバリアフリーであることをサイトで確認したら、あえてなにも言わずに当日参加してみた。
ドラマの設定がソファ席のあるカフェなので、ソファがあることもわかっていたし・・・

嬉しかったことは私の隣には男性が座っていて、途中トイレに。
戻ってこられたときにまた私の横に座られるのかなと思ったら、さりげなく一人用のスツールみたいなものの方に移って、私に大目のスペースを空けてくださった。

二次会は半分の人数に。
そのときも、全員ミナミに詳しくなく、ものすごい雨の日だったので「ではさっきの店に戻りましょう。エレベーターもありますし」ということで、その日は合計4時間もしゃべり続けた!

次の日は次の日で予定があったので、さすがに早く寝て頓服も飲んだけれど、久しぶりに、いわゆる「どうでもいいこと」についていっぱい喋って、大笑いできた。

痛みや障害や病気に向き合うことと、楽しみを両立することは難しい。
今回、「遊びに行くんだ」と伝えた人には「いつも痛くてつらいと、気分転換も必要よね」と善意で言われた。
その時、なんとなく違和感を覚えた。

だって楽しくて、大笑いしているときも、痛い現実や、身体が言うことを聞かない現実はいつも共にあるわけだし。


楽しいこと・嬉しいことが、障害や症状の「休憩」ではなくて、そういう状態でも楽しめるし、人間は両立ができるんだということを伝える為にも、私が楽しく生きなければいけないんだなと思った。

痛みのその後…

2010年10月06日 16時24分02秒 | 二分脊椎
昨日、退院一ヵ月後の脳外科外来でした。

退院後、日常生活に戻るとやはり痺れ、痛み、めまいは復活し…。
これはやはり、また手術になるだろうな、と予期していました。

去年の脊椎係留解除手術からまだ一年。
再手術そのものを受け入れる事よりも、術後の疼痛の数日の辛さをまだ覚えているだけに、嫌な気分でした。


しかし、いつものように、代母と何回も今後について話し合っていく中で、薬の量もかなり増えているだけに、他に選択肢もなく・・・
今、信頼できるドクターが通っている病院にいらっしゃって、私の体力があるうちに、再手術をするべきかな、と思えるようになりました。
ドクターも、いつ転勤や定年になられるかわかりません。
考えただけでも恐ろしい・・・


診察では、抗てんかん薬が幾つか増えました。鎮痛剤は1日三回が四回になったものもあります。


今回の手術は、脊椎係留解除をして、再び癒着しないように硬膜(?)に金属みたいなものを入れたりするらしく、一日中かかります。
セオリー上は納得。
だって手術したのにまた他のところが癒着して、また手術して・・・ってエンドレス。

二分脊椎は他にも整形などいつ手術がやってくるかわからない病気なので、防げるものは防ぎたい。


とりあえず12月に手術室を予約しました。


今月末に新しい車椅子の試乗があり、購入して、薬と新しい車椅子で痛みが引けば、手術はキャンセル出来ます。


手術で良くなるかはやってみないとわかりませんが、後悔したくないので、がんばります。