「俺たちの名前は、俺たちのバンド名は…」
「…」
「コミットメンツ?」
「(頭に)ザ、がつく」
「スペルは?」
「THE」
「…」
映画『ザ・コミットメンツ』(91…トップ画像)より
…………………………………………
だいぶ年下のライター仲間がバンドを組んだというので、バンド名を聞いたら「頭にTHEをつける」のだそうだ。
「若いのに渋いねぇ。ぎりぎり、自分の世代までだよ、THEを格好いいという感覚。Facebookのザッカーバーグも、友人の助言を受け入れてTHEを取り除いたくらいだよ」
「そうなんですよ、でも自分らは、入れたかったんです」
そう、たしかに昔の格好いいバンドたちは、みんな頭にTHEがついた。
ビートルズも正確には、「The Beatles」。
ドアーズも「The Doors」だし、ストーンズだって「The Rolling Stones」なのだった。
日本のバンドも、それに倣うひとたちが多かったはずで。
甲本ヒロトなんか、まさにその世代だからこそ「THE BLUE HEARTS」「↑THE HIGH-LOWS↓」「ザ・クロマニヨンズ」といった具合に、自らのバンドに「THE」をつけているのだろう。
けれども。
そんな彼のバンド名の「THE、よりうしろ」を聞くと、現在の流行となっている「文章のような、長い」名前なのである。
敢えては記さないが、たとえば「The ゲスの極み乙女。」「THE SEKAI NO OWARI」みたいな感じ。
うん。
すっごくビミョー。
だから、それってどうよ?
とは、もちろん突っ込んだ。
それでも彼はめげない、「アップルだってああやって売れたからOKになっているけれど、よく考えたらヘンでしょう、なんだよリンゴって、、、みたいな」などと、どこかで聞いたようなことをいう。
まぁ、本人たちが満足しているのならそれでいいのだろう。
映画のタイトル同様、バンド名や曲名は「顔」になるから、それはそれは大事なものであるし、センスも問われる。
北野武の『3-4X10月』(90)を「どう読むかも分からない。客をバカにしている」と怒った識者も居たが、
自分なんかは、L⇔Rに驚いたクチだ。
センスはあるかもしれないが、「どう読むの~??」みたいな。
そういう意味でいうと。
音楽性の好き嫌いは置いておいたとして、真逆のことばをあわせたサイレントサイレンは素晴らしいと思う。
※ベースのあいにゃん(左)が好きです
話を戻して、彼との会話から。
「じゃあ牧野さんだったら、どんな名前をつけるんです?」
「映画のプロダクション名だったら、考えたことあるんだけどね。すべて映画からの引用だけど。グッドフェローズとか、ティティナとか。バンド名かぁ…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
これが、ぜんぜん浮かばない。
プレッシャーとかでは、たぶんない。
頭のなかに、ひとつも浮かんでこなかったんだもの。
「ねぇ、難しいでしょう」
難しいということは、よく分かっている。
そこいらへんのセンスは持ち合わせていない、、、ということも分かっている。
「つまり、自分のことを、よーーく理解しているってことだよ」
「なんですか、それは」
年下に呆れられ、面目ない43歳なのだった―。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『イカレポンチでいこうぜ』
「…」
「コミットメンツ?」
「(頭に)ザ、がつく」
「スペルは?」
「THE」
「…」
映画『ザ・コミットメンツ』(91…トップ画像)より
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だいぶ年下のライター仲間がバンドを組んだというので、バンド名を聞いたら「頭にTHEをつける」のだそうだ。
「若いのに渋いねぇ。ぎりぎり、自分の世代までだよ、THEを格好いいという感覚。Facebookのザッカーバーグも、友人の助言を受け入れてTHEを取り除いたくらいだよ」
「そうなんですよ、でも自分らは、入れたかったんです」
そう、たしかに昔の格好いいバンドたちは、みんな頭にTHEがついた。
ビートルズも正確には、「The Beatles」。
ドアーズも「The Doors」だし、ストーンズだって「The Rolling Stones」なのだった。
日本のバンドも、それに倣うひとたちが多かったはずで。
甲本ヒロトなんか、まさにその世代だからこそ「THE BLUE HEARTS」「↑THE HIGH-LOWS↓」「ザ・クロマニヨンズ」といった具合に、自らのバンドに「THE」をつけているのだろう。
けれども。
そんな彼のバンド名の「THE、よりうしろ」を聞くと、現在の流行となっている「文章のような、長い」名前なのである。
敢えては記さないが、たとえば「The ゲスの極み乙女。」「THE SEKAI NO OWARI」みたいな感じ。
うん。
すっごくビミョー。
だから、それってどうよ?
とは、もちろん突っ込んだ。
それでも彼はめげない、「アップルだってああやって売れたからOKになっているけれど、よく考えたらヘンでしょう、なんだよリンゴって、、、みたいな」などと、どこかで聞いたようなことをいう。
まぁ、本人たちが満足しているのならそれでいいのだろう。
映画のタイトル同様、バンド名や曲名は「顔」になるから、それはそれは大事なものであるし、センスも問われる。
北野武の『3-4X10月』(90)を「どう読むかも分からない。客をバカにしている」と怒った識者も居たが、
自分なんかは、L⇔Rに驚いたクチだ。
センスはあるかもしれないが、「どう読むの~??」みたいな。
そういう意味でいうと。
音楽性の好き嫌いは置いておいたとして、真逆のことばをあわせたサイレントサイレンは素晴らしいと思う。
※ベースのあいにゃん(左)が好きです
話を戻して、彼との会話から。
「じゃあ牧野さんだったら、どんな名前をつけるんです?」
「映画のプロダクション名だったら、考えたことあるんだけどね。すべて映画からの引用だけど。グッドフェローズとか、ティティナとか。バンド名かぁ…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
これが、ぜんぜん浮かばない。
プレッシャーとかでは、たぶんない。
頭のなかに、ひとつも浮かんでこなかったんだもの。
「ねぇ、難しいでしょう」
難しいということは、よく分かっている。
そこいらへんのセンスは持ち合わせていない、、、ということも分かっている。
「つまり、自分のことを、よーーく理解しているってことだよ」
「なんですか、それは」
年下に呆れられ、面目ない43歳なのだった―。
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明日のコラムは・・・
『イカレポンチでいこうぜ』
でも、古すぎてレトロ感をおしゃれに演出したい時は逆に格好良くなるかも。
最初、記事の題名見たとき英語の文法のことかと思っちゃいました。theを付けるのかつけないのか、というのは英語学習者にとっては永遠の課題なので。
あれ、難しいんですよ。いつも、間違えちゃうんです。
この「ザ」の発音も日本語と英語では違うし・・;
その名前をずっとしょっていくとなると本当につけるのは 難しいですね
THEがついても違和感ない。
日本だとグループサウンズがそれにあたりそう。
70年代初期はともかく中期以降はTHEがつくと
なんだか変。
マッドジョンソン率いるTHE・THEは例外(笑)