Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん女優列伝(300)本仮屋ユイカ

2021-12-21 06:21:30 | コラム
300回、年内に(なかば強引に)到達!!

ふぅ、おつかれ自分♪

そんな記念すべき300人目は・・・

変わった名前で覚えるの難しそうだけど、
逆に、変わった名前過ぎて一発で覚えることが出来る―といえばこのひとでしょう、

本仮屋ユイカ(もとかりや・ゆいか)さんでいきます。

えぇ大好きです、写真集も買いましたし笑



87年9月8日生まれ・34歳。
東京出身。

公式プロフィール

ちょいと変わった名前だと「沖縄とか鹿児島のひと?」とか思っちゃいますが、東京生まれなんですね。
ご両親が鹿児島あたりなのかな?^^

出たてのころから知ってます、『3年B組金八先生』の第6シーズン(2001、TBS)に出演、まだだいぶ野暮ったかったのですけどね、


洗練していくものですなぁ!!




<経歴>

妹はフリーアナウンサーの本仮屋リイナ。


姉妹共演、パパママも誇らしいでしょうね。



日本大学・芸術学部演劇学科卒業。

NHK教育の教養バラエティ『わくわくサイエンス』(95~2002)からメディア露出を始め、注目を集める。

映画俳優デビュー作は、2002年の『笑う蛙』。

地味系だけど、メンバーでいち早く音楽の才能が花開いていく生徒を好演した『スウィングガールズ』(2004)、
つづく『風の残響』(2004)で初主演を果たし、
『ラブレター 蒼恋歌』(2006)、『Dear Friends』(2007)、『吉祥天女』(2007)、『相棒 ―劇場版― 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』(2008)などに連続出演。

作品の評価としては『スウィングガールズ』がテッペンになっている、、、ところはありますが、タレントとしてはこのあたりから人気急上昇、
ドラマやCMだけでなく、ナレーターやドラマのパーソナリティとしても活躍し始めます。

『ドロップ』(2009)、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(2010)、『ワイルド7』(2011)、『僕等がいた』の前篇・後篇(2012)、『闇金ウシジマくん Part2』(2014)、『ピーチガール』(2017)。

本年の『しあわせのマスカット』(2021)ではヒロインの姉を好演、



悪くない活躍ですけど、まだぜんぜん、、、という気がします。

こういうひとが血だらけになる映画が観たいんだよなぁ!!
アクションであれホラーであれサスペンスであれ。
そういう可能性を秘めたひとだと思うんです、監督さんたちぜひ起用をお願いします~!


来年一発目の、にっぽん女優列伝は「桃井かおり」さんでいきます!!

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明日のコラムは・・・

『入れたもの以上に出ている、、、気がする?』
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にっぽん女優列伝(299)室井滋

2021-12-20 00:10:00 | コラム
58年10月22日生まれ・63歳。
富山出身。

公式プロフィール

バラエティ色の強い、俳優というよりかは器用なタレントさんと捉えられがちな室井滋(むろい・しげる)さんですが、若いころは「自主映画の女王」と呼ばれるほど映画小僧たちに人気があり、大森一樹や山本政志、石井聰亙、阪本順治などが手がける自主映画に主演し好演していました。


いってしまえば、いまの若い監督たちが室井さんをうまく調理出来ないのが問題であって、
ハリウッドであれば、たとえばベッド・ミドラーみたいな活躍を期待出来ると思うのですよね~。


たぶん自主映画のころに出会っていたのでしょう、伝説の監督・長谷川和彦と事実婚の状態にあるといわれていますが、本人たちが公表しているわけでもないので、ここで詮索するのはやめておきましょうね。


※井筒さんと組んだ作品は、いいんだよね~



<経歴>

早稲田大学中退。
在学中はシネマ研究会の中心人物として多数の自主映画に参加、「知るひとぞ知る」の存在だったとか。

映画俳優デビュー作は、81年の『風の歌を聴け』。
村上春樹の原作を大森一樹が軽やかに描いてみせた佳作です。

モリタの『の・ようなもの』(81)、『シャッフル』(81)、『パン屋襲撃』(82)、石井聰亙の『爆裂都市 BURST CITY』(82)、
『刑事物語』(82)、『闇打つ心臓』(82)、『女囚 檻』(83)、『スチュワーデス・スキャンダル 獣のように抱きしめて』(84)、『すかんぴんウォーク』(84)、『ビリィ★ザ★キッドの新しい夜明け』(86)、『恋する女たち』(86)。

知名度が浸透していくのはテレビの世界で重宝されるようになる80年代後半から。
やはり、フジテレビで88年から始まった『やっぱり猫が好き』(小林聡美、もたいまさこ共演)の影響が大きいのでしょうね。

『BU・SU』(87)、『トットチャンネル』(87)、『「さよなら」の女たち』(87)、『バカヤロー! 私、怒ってます』(88)、『SO WHAT』(88)、『花の降る午後』(89)、『バトルヒーター』(89)、『グッバイ・ママ』(91)、『マンハッタン・キス』(92)。

映画俳優として評価されたのは、94年の『居酒屋ゆうれい』、売れない演歌歌手を演じた『のど自慢』(99)、その続編の『ビッグ・ショー! ハワイに唄えば』(99)、

そして桐野夏生の傑作小説を映画化した『OUT』(2002)あたりでしょうか。



やっと作品に恵まれ始めたかな、、、とうれしくなりましたが、いかにも遅すぎる。
そして、この流れが続かなかったことに「なんでじゃ!?」と思ったものでした。

その他の作品に・・・
砂かけ婆を演じた『ゲゲゲの鬼太郎』(2007)と『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』(2008)、
『ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ』(2009)、『ねこタクシー』(2010)、『人の砂漠』(2010)、『人間失格』(2010)、『小さいおうち』(2014)、『人生の約束』(2016)、
近作に『大コメ騒動』(2021)と『草の響き』(2021)。

もう63歳?
いや、まだ63歳というべきでしょう、貫禄の演技で自主映画魂を見せてほしいです^^


・・・あすは300回!!

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明日のコラムは・・・

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にっぽん女優列伝(298)三輪ひとみ

2021-12-19 00:10:00 | コラム
78年12月18日生まれ…おっと、偶然にもきのうバースデー♪ おめでとうの43歳。
横浜出身。

公式プロフィール

もう閉店しちゃいましたが、三輪ひとみ(みわ・ひとみ)さんが経営するバー「煩悩」で呑んだことがあります。

ご本人もいらっしゃって、すごく気さくなひとでしたが、とっても小さいことに驚きました。


スクリーンでは、そんな風に感じることはなかったのですけれどね。

ホラーで活躍する若手時代を経て、いつの間にか落ち着いて、様々な端役を演じられるようになって。

とはいえ、『捨てがたき人々』(2014)には驚きましたねぇ。

おぉ、こんな役も出来るのかと。
現時点における、三輪さんの代表作だと思います。


<経歴>

妹は三輪明日美、その下の妹は三輪恵未で、3人とも芸能人。


96年、CMタレントとして芸能界入りを果たす。

映画俳優デビュー作は、97年の原田真人による快作『バウンス ko GALS』。
翌年にアンノの『ラブ&ポップ』(98)にも出演していますからね、コギャルづいて?いました。

『D坂の殺人事件』(98)あたりから作品選びに特徴が出始め、ビデオ映画ながら人気の高かった『呪怨』(2000)、

『発狂する唇』(2000)、


『死びとの恋わずらい』(2001)、『血を吸う宇宙』(2001)、池田敏春が監督した『生霊』(2001…読みかたは、いきすだま)など、主にホラー系で好演をつづける。


以降も2000年代は…
『17才』(2002)、『ござまれじ』(2003)、『僕とナオ』(2003)、『恋の門』(2004)、『ひとりだち』(2004)、『MAKOTO』(2005)、『怪談』(2005)、『姑獲鳥の夏』(2005)、『素足の微笑み』(2005)、『ミラーマン REFLEX』(2006)、『水霊 ミズチ』(2006)、『渋谷区円山町』(2007)、『学校の階段』(2007)、『ひぐらしのなく頃に』(2008)、『細菌列島』(2009)などに途切れることなく出演、

ただデビュー初期~ホラー量産期に比べると、注目されることが少なくなっていました。
そして2008年に結婚、
自分も存在を忘れかけていた2014年、ジョージ秋山原作による『捨てがたき人々』の熱演で再び脚光を浴びる。

タイトルで想像出来るとおり、ちょっとつらい物語ですが驚きましたね、そして、うれしかったです。
いつもいうことですけれど、負の物語だからって、受け手も落ち込むとはかぎらないのです。

近作は『海難1890』(2015)、家庭を優先してのことでしょうか、露出少なめですが、また我々を驚かせてくださいね!!

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にっぽん女優列伝(297)宮本信子

2021-12-18 06:06:44 | コラム
45年3月27日生まれ・76歳。
北海道出身。

公式プロフィール


旦那さんの不可解な自死以降、これほどまで「目立たない」存在になるとは思ってもいませんでした。

宮本信子(みやもと・のぶこ)さん本人もいっています、「映画館に入るのも怖くなった」と。

ヤクザに襲われてもヘーキな感じだった映画監督が、


スキャンダルに対する抗議―とされているけれども、実際はどうなのか分かりません、ただ死んだことだけがたしかで。
不可解に過ぎて、じつをいうと未だ消化し切れない最期というか。

うーむ……みたいな。

2000年代後半にスクリーン復帰したときは、ちょっとホッとしましたね。
21世紀に映画ファンになったひとは、もしかすると夫婦のコンビ作を知らないのかもな…とか思いながら。




<経歴>

夫は伊丹十三、長男は俳優の池内万作。

似てる!


高校卒業後に「文学座」附属演劇研究所に入所し演技を学ぶ。
映画俳優デビュー作は、69年のオオシマによる珍作『日本春歌考』。

教師役を好演した伊丹と恋仲になり、同年に結婚。

『男はつらいよ 純情篇』(71)、『放課後』(73)、『四季・奈津子』(80)、『ときめきに死す』(84)などの良作に出演するも、宮本さん自身が話題になることはありませんでした。

伊丹監督は「ならば俺の映画で」と『お葬式』(84)から連続して宮本さんを起用、
パロディ映画としては日本で最上級のものであろう『タンポポ』(85)、

特殊な職業を映画的に取り上げる「ひな形」となった『マルサの女』(87)、


その続編『マルサの女2』(88)、

制作過程ではいろいろ問題があったにせよ、まぁ面白くはなっているホラー『スウィートホーム』(89)、
流行語にもなった『あげまん』(90)、
(監督が)ヤクザに襲われるきっかけともなった『ミンボーの女』(92)、
その余波か、スクリーン切り裂き事件まで発生した『大病人』(93)、
『静かな生活』(95)、

伊丹さんにしては少し安い話だな…と正直思った『スーパーの女』(96)、
そして、監督自らが経験した身辺警護のアレヤコレヤを映画化した『マルタイの女』(97)。

うん、好き嫌いはあれど話題に事欠かないひと・作品だったわけで、その突然の死はほんとうに悔やまれます…って、これでは誰かの追悼文みたいですね。

ともあれスクリーンから姿を消した宮本さんは2007年の『眉山―びざん―』から復帰、本年の『キネマの神様』でも元気な姿を見せてくれています。

そのほかの作品に…
『あ・うん』(89)、『ヤマトタケル』(94)、『ラヂオの時間』(97)、
『阪急電車 片道15分の奇跡』(2011)、『聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実』(2011)、『いちごの唄』(2019)など。

これはご本人も怒ることはせず納得するのではないでしょうか、
旦那さんの映画で演技する宮本さんが、いちばん輝いていました。

そろそろレトロスペクティブというか、特集企画やら再評価があっていいと思うんです、
それから、伝記映画が創られてもね。

身内にも客観性を保たせるくらい、宮本さんは強いひとだと思いますので、出演だけでなく制作とかにからんでもらって。

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『にっぽん女優列伝(298)三輪ひとみ』
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にっぽん女優列伝(296)宮下順子

2021-12-17 00:10:00 | コラム
本年最後の女優列伝は5日連続で展開、強引に300回到達させるぜっ!!

1人目は、宮下順子(みやした・じゅんこ)さんの登場。

殿山泰司とのツーショット、これいいねぇ!!



49年1月29日生まれ・72歳
東京出身。

公式プロフィール

宮下さんは、いわゆるピンク映画・日活ロマンポルノで活躍していたひと。

AVの世界と一緒にしてはいろいろまずいとは思いますが・・・
ポルノやAVに出ていたひとの大半が、ほんの数年のあいだに多数の作品に顔を出し、ササっと引退、そのあとは神隠しに遭ったかのように消息不明になるものです。

『愛のコリーダ』(76)の松田英子もそうでしたし。

けれども宮下さんはピンクでデビューした数年後には一般映画に出演、その後もピンク/一般映画の双方をこなしつづけ、未だ(後者の)現役でありつづけています。

美保純の章でも言及しましたが、こういうこと、出来そうでいて、なかなか…のはずなんですよね。


※最高傑作は、やはりこれだと思います



<経歴>

映画俳優デビュー作は、71年のピンク『私はこうして失った』。

以下、ピンク・ロマンポルノの代表作を挙げていきますが、自分が観ているもの限定にしておきます。

『団地妻 女ざかり』(72)、名作の誉れ高い『四畳半襖の裏張り』(73)、『実録白川和子 裸の履歴書』(73)、『(秘)色情めす市場』(74)、

『実録阿部定』(75)、


『肉体の門』(77)、
そして79年、『赫い髪の女』に主演する。

中上健次の原作小説を荒井晴彦が脚本化し、神代辰巳が演出。
宮下さんを石橋蓮司や阿藤海が支え、彼ら彼女らを憂歌団の音楽が包み込む。



なんていうことのない物語なのに、ものすごく胸をしめつけられるものがあります。
未見のひとのためにこれ以上は語りませんが、ぜひ若いひとに観てほしいです。

76年より、一般映画にも進出。

『嗚呼!!花の応援団』(76…96年版にも出演)、
『不連続殺人事件』(77)、『高校大パニック』(78)、『ダイナマイトどんどん』(78)、『博多っ子純情』(78)、
『わるいやつら』(80)、『悪霊島』(81)、『十階のモスキート』(83)、『泪橋』(83)、『人魚伝説』(84)、『薄化粧』(85)、『火まつり』(85)、『早春物語』(85)、『友よ、静かに瞑れ』(85)、『親鸞 白い道』(87)、『1000年刻みの日時計 牧野村物語』(86)、『夢の祭り』(89)。

『愛について、東京』(93)、『美しい夏キリシマ』(2003)、『アントキノイノチ』(2011)、最新作は『罪の声』(2020)。

けっして目立つ役ではありませんが、出ているとちょっと安心する―そんな安定した演技を披露してくれています。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(297)宮本信子』
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