maruの下手の横好き写真とつぶやき
写真を撮ったり、音楽(クラシック・ロック)をよく聴き、読書は古典(主に哲学中心)がメインです。全体主義社会の動きに警戒。
 



曹操―乱世をいかに生きるか
酒井 穣
PHP研究所



三国志で一番好きな人物はだれかと聞かれれば、
迷うことなく曹操です。

この本は、曹操を題材にしたビジネス書という事ですが、
仕事で成功を目指すというより、
これからの厳しい時代を生きる事を三国時代になぞらえつつ、
曹操の魅力を紹介する本でもある。

三国時代で、曹操は別格です。あれだけマルチの才能がある歴史的にも稀有な人物ですが、
悪役になってしまうのも考えてみれば別格。

その才能の一つに文学、とくに詩が大好きで多くの作品が残っているのは有名ですが、
配下の人材にも、武力だけでなく、文才のある賢人を多く抱えていた訳です。
特に、敵対関係にあり自分をけなす文章を作った人物まで、その才を認め配下にする程です。
時代が時代なので、気に入らない人物は処断する事も当たりまえの時代であってもです。

つまり、政治にも文学のセンスが必要だと認識していたと言う事で、
今の政治と比べると、天と地の差があります。
がっかりするほど知性が感じられない発言ばかりの政治家が多いですからね。
それに、格差が異常にあった時代に、良くない事だと思っていたという一面もある。

こうしてみると、優れた政治を行うためにも、文学や歴史を正しく学んで欲しいものです。
一体何を読み、何を学んで来たら、ああなるのだろうか・・・

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