6月の日曜日だった。
もう少し待てば夏休みになるのにとの意見もあったが、
夏休みは夏休みで部活やプールでみんなが揃うのは難しいのではということになったのだ。
前日の午後までぼそぼそと雨を落としていた灰色の空だったが、当日はうそのように晴れ、初夏特有の澄んだ水色になった。
「ほーら、私が言ってた長期予報当たったね」
「雨だったら嫌だもんね」
「留美子、お天気キャスターになれば?」
「アタシが晴れ女だからよ」
「晴れ女って言うなら私でしょう」
「えーっ違うよぅ、こないだ雨だったじゃん」
朝から切れ目なくおしゃべりを続ける女子達だった。
「あっ私ったら忘れた!」
「ん?なになに?何忘れたの?」
「カメラ。せっかくお父さんに借りたのに…」
全員の口が一瞬止まった。
そして全員の目が辰雄に動いた。
「大丈夫、俺が持ってるよ」
もう少し待てば夏休みになるのにとの意見もあったが、
夏休みは夏休みで部活やプールでみんなが揃うのは難しいのではということになったのだ。
前日の午後までぼそぼそと雨を落としていた灰色の空だったが、当日はうそのように晴れ、初夏特有の澄んだ水色になった。
「ほーら、私が言ってた長期予報当たったね」
「雨だったら嫌だもんね」
「留美子、お天気キャスターになれば?」
「アタシが晴れ女だからよ」
「晴れ女って言うなら私でしょう」
「えーっ違うよぅ、こないだ雨だったじゃん」
朝から切れ目なくおしゃべりを続ける女子達だった。
「あっ私ったら忘れた!」
「ん?なになに?何忘れたの?」
「カメラ。せっかくお父さんに借りたのに…」
全員の口が一瞬止まった。
そして全員の目が辰雄に動いた。
「大丈夫、俺が持ってるよ」