僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

森の叫び…②

2010年02月16日 | お知らせ
完全にイッてる!




首が絞まる、声が出ない、誰かタスケテ…
失神する直前にあいつの顔が見えた









心のどこかで
何かが大きな音を立てて割れた



多分それは私自身だったのだろう
鏡に映っていたのが実は本当の自分で
映して喜んでいたのは
そうすることを喜んでいるだけの
偽りの自分だったのだろう







振り払って逃げた
とどまってはいけないと感じた



一度も振り向かず走り続けた
振り返ってもう一度あいつを見たら
また捕まってしまいそうな気がした

涙があふれ出た
鼻水もよだれも垂れ流した
口を開けたまま
叫びながら泣いた
何もかも溶けて流れ出してしまえばいいと思った


気がつくと彼の部屋の前にいた


ごめんなさいも言わないあたしを
黙って部屋に入れ毛布を運んできてくれた
「少し休めよ、走りすぎだよ」
彼はそう言って、脱ぎ散らかしたあたしの靴を揃えた








あれからもう3年も経ったのね



あの傷は恐らく一生消えない
でも心の傷は彼と一緒に消すつもりだ










コメント (2)
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