ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙朝刊一面に掲載された「大学は変われるか」全4回を拝読しました

2014年04月26日 | 日記
 2014年4月19日発行の日本経済新聞紙は朝刊一面に「大学は変われるか」というコラム解説の第一回を掲載しました。そして、4月22日発行の朝刊一面に第四回を掲載してこのシリーズは終了しました。

 一週間前の掲載記事を取り上げる点にやや心苦しさを覚えるのですが‥。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版の4月19日版には、見出し「大学は変われるか 個性を磨け(1)生き残りの道探る」という記事が載っています。



 日本には非常に多数の大学があるので、他の大学との違いを示すことで、その大学が目指す方向性が高校生や受験生に伝わり、個性的な学生が集まるという感じのトーンで記事は書かれています。

 例えば、4月21日に掲載された第三回「大学は変われるか 個性を磨け(3)感性の時代 実学を重視」という見出しで解説が始まります。

 最初にこの記事を読んだ時には、“実学”とはスキルを中心に教える大学教育を推奨するのかと違和感を感じました。この記事の筆者である記者の真意は記事を再読しても、よく分からないのですが、以下のように考えれば“実学”中心でもいいのではと、考え直しました。

 最近の各学部の教育内容は細分化したために増大化ています。このため、社会に出た時に、学んだ厖大な教育内容がどのように役立つかがを想像しにくくなっています。

 今回の記事では、コンピューター教育に特化した福島県立会津大学の事例を解説します。「コンピューターを専門で学ぶ」という実学志向の大学が存在感を増していると説明します。この結果、受験者が増え、ユニークな考え方の学生が入学してくるそうです。

 最近の大学は学ぶ科目が多く、何をどう学びたいかが自分なりにイメージしにくいようです。こうした中で、コンピューター教育に特化するなど独特の教育内容を教える大学では、将来の仕事の内容を想像しやすく、学ぶ動機を高められそうです。

 大学での教育は、将来いろいろな課題に直面しても、それを解決する能力を身に付けることです。さまざまな課題に対処するには、各分野の課目を多面的に学び、多面的な考え方によって解決法を見いだすことが求められます。この辺の総合的な能力を身に付けるやり方を学生が自分で見つけ出すことが困難になっています。

 大学の教育カリキュラムが複雑になり、日々の授業をこなすことに追われ、考える時間が少ないからです。と同時に、高校と異なり、自分で能動的に学ぶ姿勢を1年生、2年生で身に付けないと、大学の教育カリキュラムをこなすことができません。1日当たり2、3時間程度しか勉強しないようでは、大学の教育について行けません。

 自分が分からない部分を自分の力で学ぶ能力を会得しないと、大学教育に対応できません。

 この点で、実学志向の大学では、将来の仕事のイメージがいくらか想像できるので、自分で能動的に学ぶ動機ができやすく、学ぶ姿勢を身に付けやすいのかもしれません。
 
 大学進学率が50パーセント程度と、多数の若者が大学で学ぶ時代になっています。入学したら、しっかり学ぶ姿勢を学ぶことが出発点になります。